PART2
「ふわっ!いま何時だ!?」
不規則なアラームの音で俺は目が覚めた。
「兄貴ー!!遅刻するよー!!」
そう言うと大地はまだパジャマのままで俺の部屋に入ってきた。
「おぅい!お前、早く着がえろ!!」
「あっ!しまったー!!」
「早くしろーーー!」
俺が大声をあげたせいかどこかで犬の鳴く声が聞こえてきた。
だが、今は一刻を争うとき。
早く行かないと先生に追い出されてしまう。
俺は急いで買ってあったパンを口にくわえ大地を連れて学校へ向かった。
チャイムの音が鳴り響く。
ギリギリで学校に間に合った。
「あー、疲れた―!」
俺的にはあまり大きな声で言ったはずはないんだが、教室の端でクラスの女子と話している、夜桜さんがこっちを向いて笑いかけたので、慌てて顔を隠した。
「ちょ、どうしたのツバメ?」
「ああ、フウか・・・。俺は真っ白な灰になったんだ・・・。」
「いや、意味わかんないから。」
「まぁ、いいじゃないか。」
「ところで、大地君が昼休み来てほしいって。」
「そっか・・・。??」
「?、どうしたの?」
「なんか、お前の眼が一緒に行くと訴えていた。」
「ばれちゃったか。いいじゃん。興味あるんだし。」
「じゃあこいよ。」
「さっすが、ツバメ!!」
明らかに大きい声だと思って周りを見たら注目の的になっていた。
「おいっ。そんなに大きな声出すなよ!」
「ええ〜!さっきツバメが疲れた〜って行ったときと同じくらいの大きさだったけどな。」
「そんなに、でかかったか!?」
「うん。おっきかった。」
「はぁ〜。新学期早々これかよ・・・。」
「まぁまぁ。」
テンションが一気に下がる感じを覚えた。
「そうだ、早いとこ弁当食べないと昼休みがなくなってしまう!」
「そうだよ、早く〜!」
「そうせかすな。」
「もう、ツバメおそい〜。」
「だから、待てって!」
俺は急いで弁当を食い終わると風花とともに大地の教室へ向かった。