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終末の時計 Armageddon Clock  作者: 著:水無月龍那/千歳ちゃんねる 原作・GM:烏山しおん
4:Riptide Laboratory
117/202

OPENING


 何故だ。と、彼らの眼は常に疑問を発していた。

 

 何故、私はあんなことをしてしまったのだ。

 何故、俺に平穏は許されないのだ。

 何故、俺では駄目なのだ。

 何故、俺には救えないのだ。

 何故――――この世界には未来がないのだ。

 

 何故。何故。何故。何故。何故。何故。何故。

 老人にとって、一つ一つに答えることは容易だった。

 そして同時に、意味のない事だとも知っていた。

 

 それは老人自身が、その原因の一端だからでもあることがひとつ。

 何を言ったとしても、最早何の救いにならないのも理由のひとつ。

 そして老人にも、彼らを救う為に何かをする時間は残されておらず。

 彼らの苦悩が老人にぶつけられることも、ついぞ無かった。

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