4話:その少年はまるで、真相を困難にする魔術師だった。
前回のあらすじ
シュウキ達は3階の梯子通路の下で死んでいるサイトを発見した。
俺達は互いに落ち着くのを待って会話を始めた。
トオ「ど、どういうことなの?サイトくんが裏切り者じゃ…?」
ヒカリ「…とりあえず、審議に備えよっか。」
シュウキ「ああ。どちらで死んだのか、はっきりさせよう。」
そうして俺達は調査を始めた。
…
サイトは頭から血を流している。…上から落ちたのか?でも…
シュウキ(サイトがそんなに無用心なやつではない。…じゃあ、自殺?)
俺は、《頭の流血》と、《自殺》をメモした。
次に向かったのはカラオケボックスだ。
ヒカリ「シュウキくん、ここは絶対に何か関係があるよね。」
シュウキ「ああ。ここに《メモ》があって、《あの》音は恐らくここからだろうからな。」
ヒカリ「このメモ、わたしたちをあそこに誘導するものだったんだね。」
シュウキ「そういうことだな。…待て。」
俺はメモの裏を見た。
シュウキ「これは…?」
そこには、
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てんとさらをやまやます
これは僕の契約だよ♪
あと、僕の個室に来てね♪
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と書いてあった。
ヒカリ「なにこれ?てんと、さらを、やま、やます…テント、サラを、山、病ます?」
シュウキ「…とりあえず、これは審議のときに話そう。」
ヒカリ「これ、分かったの!?」
シュウキ「まあな。…それより、《あの音》ってどうやって出したんだ?」
あの音とは、俺達が3階に行くきっかけとなった、パリンという音だ。ガラスが割れた音だろうか。
ヒカリ「うん。カラオケボックスには、あの音が出るものなんてないよね。」
シュウキ「ここで音を出すには、マイクが無ければいけないが…。」
ヒカリ「…あれ?《マイクがない》ね。」
ヒカリが疑問をもったとき、
ランコ「シュウキさん!ヒカリさん!」
ランコさんは俺達の所に来て、そう呼び掛けた。
シュウキ「ランコさん、どうした?」
ランコ「少し、こちらに来ていただけますか?」
俺達が案内されたのは隣の裁縫道具の部屋だった。
シュウキ「これは?」
俺達は棚の付近の床ある、何かの破片に目が付いた。
ヒカリ「これ、《ガラス》だよ!この形って、《食堂のグラス》かな?」
シュウキ「多分そうだろう。その先にマイクもある。」
ランコ「はい。ここでサイトさんはグラスを割って、マイクで音を大きくしたんでしょうか?」
ヒカリ「でも、どうしてわざわざカラオケボックスじゃなくてここで?」
シュウキ「…これは?」
俺は破片の下にある着物の帯が気になった。
シュウキ「これは…《2本の帯》がミシンで縫われているみたいだ。でも…《途中で止めた》みたいに、返し縫いがされていない、未完成の状態だな。」
ヒカリ「返し縫い…ってなんだっけ?」
ランコ「簡単にいうと、布と糸、もしくは布同士が容易に離れないようにする技術です。」
シュウキ「どうして縫うのを途中で止めたんだろう?」
ふと棚の上を見ると、そこにはミシンがあった。
シュウキ(…?)
一瞬だけ気がかりだったが、よくある光景だったし、他のところも調べないといけないため後回しにした。
シュウキ「とりあえず、食堂に行こう。」
俺は、《メモの裏》と、《食堂のグラス》と、《2本の帯》と、《マイク》をメモした。
そして俺達は食堂へ向かった。…途中、トオと合流した。
シュウキ「トオ、今何をしてるんだ?」
トオ「えっと、あのときに停電になったからブレーカーだったり、そういうのを探してたんだよ。でも、ブレーカーはなさそう。」
ヒカリ「まあね。ゲームマスターがそんなものを、わたしたちの手の届くところに置くはずがないもんね。」
ランコ「でしたら、サイトさんは《どのようにして停電を起こした》のでしょうか?」
ヒカリ「うーん。分からないね。」
シュウキ「ここで考えてもしょうがないさ。とりあえず、食堂へ向かおう。」
トオ「食堂?どうして?」
ランコ「割れたグラスが見つかったのです。なので、食堂の物なのかを確認するために行きます。」
トオ「じゃあ僕もついていくよ。」
俺は、《停電》をメモした。
そして、俺達は改めて食堂に向かった。
ヒカリ「やっぱり、1つ分無くなってるかも。」
シュウキ「…これは?」
そこにはメモが貼られていた。
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調査頑張ってるね♪
1つ言うけど、
…僕は君たちの裏を何回もかいてるからね♪
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トオ「…これは?」
ヒカリ「絶対サイトくんのものだね。」
シュウキ「ああ。…そうだ、サイトの個室に行こう。」
ランコ「サイトさんの個室にですか?」
シュウキ「カラオケボックスのメモの裏にそう書かれていたんだ。」
トオ「もういないのに、まだ僕達はサイトくんに振り回されてるんだね…。」
俺達はサイトの個室に向かった。
個室には3つの封筒があった。
1つ目は「審議の前に読むこと」と書いており、
2つ目は「審議の直後に読むこと」と書いており、
3つ目は「審議の後に読むこと」と書いていた。
ヒカリ「…どうするの?」
シュウキ「ここはサイトに従おう。」
俺は「審議の前に読むこと」の封筒を開けた。
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これが読まれてるってことは、僕はもう死んじゃったんだー!みんなともう会えなくなるって思うと悲しいね♪
じゃあ、ゲームマスターにさ、「審議の場所は僕の死体の周りにしてくれー!」って言ってね♪多分、応じてくれるどころか、立ち歩きもOKになるから♪
あ。それと、《今回は5人で審議する》から、頑張ってね♪
残りの2つはまだ見ちゃダメだからね!
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ランコ「審議の場所は、サイトさんの死体の周りで…ですか?」
ヒカリ「立ち歩きもできるって、どうしてなんだろう?」
トオ「あと、5人っていうのも気になるね。」
シュウキ「俺達4人と、…サイトか?」
サイトはどのようにして審議に参加するんだ?
それから少しして、
ゲームマスター「皆様、三時間が経過しました。モニターに審議の場所を指定しますので、そこに集合して…」
シュウキ「ちょっと待て。…審議の場所はサイトの周りにしてくれないか?」
ゲームマスターは少し黙って、
ゲームマスター「承知しました。では、複坂様のご遺体の近くへお集まりください。」
と言ってモニターは消えた。
ヒカリ「ほ、本当に了承してくれたね…。」
トオ「…。」
ランコ「で、では行きましょうか。」
俺は、《3つの封筒:1つ目》をメモした。
そして俺達は、サイトの死体…事件の現場へと向かった。これがある引き金など露知らずに…。
シュウキが獲得した証拠
《頭の流血》
サイトは頭から血を流していた。
《自殺》
自殺の可能性が高いかもしれない。
《メモの裏》
暗号のようなものが書かれていた。
(てんとさらをやまやます)
《食堂のグラス》
食堂のグラスが割れた状態で見つかった。
《2本の帯》
2本の帯が糸で合わせられていた。
《マイク》
グラスの破片の近くにマイクがあった。
《停電》
事件の前、急に停電が発生した。原因は不明。
《3つの封筒:1つ目》
サイトの個室にあった、3つの封筒のうち、「審議の前に読むこと」という封筒。




