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記憶の欠片を辿って  作者: 赤白 青
12/15

直球転校生


校外学習から数日後


キーンコーンカーンコーン

始業を知らせるチャイムが鳴ると、先生が入ってきた。しかし今日はいつもと違い、先生の後ろに1人の生徒が歩いて来ている。

「今日転校生を紹介するぞ。ほら自己紹介しろ。」

教卓に着いた先生は早々に後ろの生徒に自己紹介を促す。

「えっと、鹿嶋高校から転校して来ました、向井翔(むかいしょう)です。よろしくお願いします。」

「はい、よろしく。みんな仲良くしてやってくれ。向井は田中の横に座れ。」

パチパチパチパチ

クラスの拍手に煽られながら、向井が席に着こうとするとチラッと聖恵を見て、目が合うとニコッと笑った。

その顔を見た聖恵は、心の中に懐かしさと、向井翔という名前を聞き、紅葉のことを思い出していた。

休み時間になると男女問わずクラスメートに囲まれている向井を遠目に聖恵は見る。

「なに?あんた気になるの?」

面白そうにノノ花が聖恵の前の席に座る。

「確かにイケメンではあるわよね」

「そんなんじゃないってば~。なんか向井くんって昔会ったことある気がするんだよね」

「なら本人に聞いてみようよ。」


次の昼休み

聖恵の記憶がないことはノノ花以外は知らないので、向井が1人になった所を2人で突撃した。

「ねぇ向井くん。この子と昔会ったことある?」

単刀直入にノノ花が切り込む。突然の質問に驚きながらも笑顔を見せる。

「桜井さんは俺を知らないの?」

「なんか会ったことあるような気がするんだけど、ごめん」

「本当に記憶を無くしてるんだな···」

「なんでそれを···」

急に向井は聖恵に抱きしめた。

「何?急にどうしたの?向井くん?」

「愛奈、会いたかった。やっと会えた。」

向井の腕の中で訳がわからず、もがく聖恵であるが少し懐かしさも感じていた。

ノノ花はまさかのラブシーンに固まっていた。

そして、廊下で堂々と抱き合う姿を見た他の生徒たちにより、聖恵と向井は付き合ってるという噂が高速で流れたのであった。


放課後、向井の方から聖恵に一緒に帰ろうと声をかけてきた。クラス中からニヤニヤされていたが一緒に帰ることに。けどいきなり2人怖いので強引にノノ花を連れてきた。

「向井くんはなんで私の記憶がないこと知ってたの?」

「姉ちゃんに聞いたんだよ。会っただろ?紅葉姉ちゃんに。」

「あっ、そっかそっか」

「それで、いてもたっても居られなくて、愛奈に会いにきたんだよ。」

「まさかあなた、それで転校してきたの?」

「ああ」

3人は街が一望できる高台に知らず知らずの内に歩いてきていた。

街を一望しながら一行は足を止めらると、向井は聖恵の肩を掴み2人は向き合う。

「記憶を無くしてても愛奈は愛奈だ。いや、今は桜井聖恵か。聖恵、俺は君が好きだ。俺と付き合ってくれ」


「きゃ~直球過ぎでしょ~。」

まっすぐ自分の思いを告げた向井を空気を読んで、数歩下がって見ていたノノ花は、素直に思いを告げるところには、羨ましさを感じた。


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