あなたを変えて
お久しぶりです
5ヶ月ぶりなんて自分でもびっくりです。
「働きたくない!」
俺は働きたくないのである!
なんでいちいち仕事をしなきゃいけない!
勿論お金のためだが、割に合ってない仕事が多すぎる
正直やってられない!
だいたいここ会社自体…
「先輩?ブツブツなんか言ってる暇があったら手を動かしてくれますか?」
「なぁ、今俺はなぜ勤務時間外労働をしてるのかと自分に問いかけてる最中だから邪魔しないでくれ」
「先輩、なら私が代わりに答えてあげましょうか?先輩が昼休みの間に外に外出して、帰ってきたのが夕方の4時だからです」
「はい、すいませんでした!そうでした!本当にごめんなさい」
そうなのである!なんで勤務時間外労働をしてるのいうと…昼休みに外でご飯を食べに行って、天気が良かったので昼寝を少しするかと思ったのが運の尽き、気づいたら夕方の3時半で会社に戻ったのが4時、そんなもんだから上司にこっぴどく怒られてしまった。
そして上司から「とりあえず今日の仕事終わるまで残業ね〜、あ、残業代は付かないからそこんところよろしく〜」と言われたからである。
「ちぇ、あの人上司のくせに部下の失態をカバーしてくれないから困ったもんだぜ」
「上司の失敗を部下にカバーさせてる先輩のセリフではないですね」
隣で俺に辛辣な言葉をかけてくるのは、入社してまだ2年しか経ってないのに、何故か俺よりバリバリ仕事がこなせてしまう、俺の部下であるヤベさん。
「いいじゃん、昔のヤベちゃんの失敗をカバーしてあげたんだから、成長したら上司の俺の失態をカバーしてくれたって」
「私の場合ですと、入社したてて右も左も分からないことがばっかりだったので、上司である先輩に質問してただけです。あとヤベちゃんなんてバカにした呼び方やめてください」
「相変わらずヤベちゃんは堅いな〜、よし!ならやべっちなんてどうよ?」
「先輩お疲れ様でした!あとは一人で頑張ってください」
「すいませんでした!帰らないでください!この量を一人でやるとなると夜の10時になっちゃうから!」
部下であるヤベちゃんに土下座をかます俺!
プライド?そんなもんは社会人2年目捨てた。
俺が土下座をするとヤベちゃんはため息をつきながらの作業に戻った。
こうして何とか夜の8時までに仕事が終わった。
「うーん!頑張った俺!流石俺!自分の失敗をカバーしちゃうところとか!」
「6割は私がしましたけどね」
俺とヤベちゃんは仕事が終わって外に出た。
頭を使ったからか、外の風が心地いい。
「ヤベちゃん、この後飲みとかどう?どうせ明日会社休みだし?」
「何回も言いますが、ヤベちゃんなんて軽々しく言わないでください。後の飲みの話は嬉しいんですが…今手持ちが無くてですね…」
そう言って苦笑いをするヤベちゃん。
これはあれか?遠回しに断ろうとしてるのか?
本当はお金はあるけど、先輩の俺なんかと飲みたくないアピール的な?
うーん…なら今回はやめとこうかな?
「なら今回は飲みはやめとこうか…」
「で、でも先輩がお金を貸してくださるなら、連れて言ってもらえませんか?」
そう言って上目遣いで俺を見てくるヤベちゃん。
やば!ちょ…めっちゃ可愛いんですけど!
マジでこんな可愛いとか反則だろ!
そんな可愛い顔されたらおじさんなんでもしちゃいたくなるじゃん!
「いやいや、普通に奢るから気にしなくていいよ!なら飲みに行こうか!」
「ならお言葉に甘えて…お願いします」
そう言って頭をしっかり下げるヤベちゃん。
本当にいい子だな…
とりあえず2人で近くの居酒屋に向かった。
女性であるヤベちゃんが居るので、洒落た店なんかの方が良かったかもしれないが、おっさんである自分がそんな店は知らないので、いつも同僚達と行ってる店に入った。
俺が店の扉をあげるとそこにはこの店の店主がいた。
「へいらっしゃい!…ってあんたかい!今日は珍しく1人かい?」
ここの居酒屋さんは個人経営なので、そんなに広く無く、知名度もボチボチ程度なのだが、店主の人当たりも良く、個人的には起きに入りの店である。
「いやいや、2人で来てるよって…ヤベちゃん?なんで俺の後ろに隠れてるの?」
なぜかヤベちゃんが俺の後ろに小さくなって隠れてる?
あれ?ヤベちゃんって人見知りだったかな?
初めて俺に会った時も少しはよそよそしかったけど…
「あぁ…今日は2人なのかい!てかあんたも隅に置けないね!こんなべっぴんさんの彼女が居るなんて!」
そんな事を言って茶化してくる店主。
「彼女じゃないですよ。それよりもいつもの奥の席使わせてもらいますね」
そう言って奥の席の方に移動する。
その移動する間も俺の背中にぴったりとくっついてるヤベちゃん
なんかもう小動物的な可愛さがすごい。
とりあえずヤベちゃんに離れてもらい席に着く。
「とりあえず生を2つお願いしまーす!」
すると奥の方から返事が「はいよ〜」っと返事が返ってきた。
とりあえずこれで注文は終わりと…
それよりもさっきからずっと硬くなってるヤベちゃんが心配である。
「ヤベちゃん…もしかしてだけどさ…ヤベちゃんって人見知りな感じ?」
俺が質問するとヤベちゃんがコクリと頷いた。
「そっか…それならごめんね、ここの店主とってもフレンドリーだからさ」
なぜ俺が店主を庇うような事を言ってるんだろう…
いや、俺がこの店に連れてきたからか。
「いえ…いつもはそんなにひどくないんですが…今日は初めて先輩と2人で飲みに来るとなったので緊張して…」
なかなかと嬉しい事を言ってくれるヤベちゃん。
ん?てかよく考えたら2人でくるのは初めてか。
いつも3人か4人くらいで飲みにきてたんだっけな?
「そっかそっか!なら今回は楽しく飲もうよ!」
そう言ってヤベちゃんの頭を撫でた。
なんでヤベちゃんの頭を撫でたっかというと…最初の方にヤベちゃんが初めて自分一人で仕事を成功した時に、よく頑張ったな!って感じで頭を撫でたことがある。
その時はヤベちゃんに怒られたが、口では怒ってるが顔は嬉しそうだったので、何かあるたびに撫でてしまう癖がついてしまった。
だって仕方ないじゃん…こんな可愛い小動物的な後輩の頭とか撫でちゃうじゃん…
これは仕方ない!小動物的な後輩のヤベちゃんが悪い!(無理やり他人のせい)
俺が頭を撫でると案の定、ヤベちゃんは嬉しそうな顔をする。
てか相変わらず髪サラサラだな!
「せ、先輩!何頭を撫でてるんですか!やめてください!」
ヤベちゃんが自分の頭に撫でられられてるという事に理解したらしい。
まぁ、そんな嬉しそうな顔で怒られてもって話なんですけどね!
でも本人の希望で撫でるのやめてあげる。
やめるとヤベちゃんの顔がものすごく寂しそうな顔になる!
うおー可愛すぎるだろう!なんだよもう〜!
俺が内心悶えてると、店主がビールを持ってきた。
とりあえずこれでヤベちゃんと乾杯だな!
「ヤベちゃん、今日はありがとうね乾杯!」
「何度も言いますが、ヤベちゃんという言い方はやめてください!あと乾杯です…」
そしてビールを2人で一気する。
お酒も程よく呑んでほろ酔いの俺とヤベちゃん。
さっきまでは仕事の話題だったのだが…
「そう言えば、先輩って好きな人とか居るんですか?」
ヤベちゃんからいきなり恋愛方面の質問をされてしまった。
「いや〜流石にヤベちゃん相手でもなんか恥ずかしいな〜。そう言うヤベちゃんこそ、この前うちのイケメン部長に告白されてなかった?」
「な、なんで先輩がそのことを知ってるんですか!?」
そう言って身を乗り出してくるヤベちゃん!
ヤベちゃんは知らんだろうが、うちの職場のおばさんたちのネットワークをなめちゃいかん!
あの人達はそんな話題なら次の日には確実に掴んでる。
そんなおばちゃん達に情報をたまに教えてもらえる立場の俺なわけだ。
「てかヤベちゃんも勿体ないことしたよね〜。うちの部長といえばイケメンでまだ若いのに出世コースにドンピシャで乗っちゃってるし、そんな人と付き合ってれば、ゆくゆくは玉の輿なのに」
俺が女なら間違いなく付き合って結婚するな!だって玉の輿だし!
「いや…私的にはなんか違うかな〜って思ってですよ…」
そう言って苦笑いで誤魔化そうするヤベちゃん…
ほうほうこれはもしかして…
「ヤベちゃん…もしかして好きな人いるな?それもおんなじ会社に?」
俺がそういうと、ヤベちゃさんは呑んでたビールを吹き出した!
流石ヤベちゃん!いい反応!でもとりあえず鼻から垂れてるビール拭いたら?
可愛い顔が台無しだよ?
「せ、先輩に関係ないじゃないですか!別に他に好きな人がいても!」
顔を赤くして答えるヤベちゃん。
「いやさ、うちのイケメン部長を振ってまで付き合いたい奴ってどんなのかな?って思ってさ」
俺も残ったビールを飲み干す。
ヤベちゃんに好きな人がいても、正直あのイケメン部長に告白されれば、誰だろうがなびくと思うレベルだし、それをしっかりと振ってまで付き合いたいと思える、高スペックな男がいるのなら聞きたいのだ。
「仕方ないですね…今回は特別ですよ…」
そう言ってチラチラとこっちを向きながら言ってくるヤベちゃん。
なんでこっちをチラチラと見るかはわかんないがとりあえず聞かせてもらおう。
「えーとですね…入社したての頃、とっても優しく接して貰ったりもしましたし、私が仕事できるようになってからもよくお世話にもなってます。さらに言えば、その人もよく失敗をして手伝ってあげたりもしてるんですけど…なんて言いますか…その人から目がもう離せないんですよね…気がついたら目で追っちゃってて…何と無くなんですけど、これが恋なんだろうなって、だから私その人と付き合うためならなんでもしてやるって気持ちでいるんです!」
ヤベちゃんが自分の気持ちをしっかりと言ってくる。
「ふーん…それでも俺が女なら部長と付き合っちゃうな…」
俺がそんなことを言うと、ヤベちゃんはまた苦笑いをした。
今の言葉に苦笑いするところなんてあったかな?
まぁ、細かいことは気にしないさ。
「じゃ、じゃあ、先輩は好きな人とかいるんですか?」
「ん?俺か?俺はな…」
俺は深く考えてみる、今の会社に好きな人はいるのだが…何となく恥ずかしいなこれ。
「まぁ好きな人くらいはいるかな?」
俺がそんな事を言うとヤベちゃんの目がカッと開いた。
「誰ですか…」
「え?その好きな人言うの?え〜少し恥ずかしいな〜」
ヤベちゃんに言わせておいてあれだが、男が気になってる人言うのは何となく恥ずかしい。
「いいから答えてください!」
ヤベちゃんがそう言って机を叩いて身を乗り出しこちらを見てくる!
「ヤ、ヤベちゃん少し落ち着いて…」
俺はヤベちゃんを宥めようとするがヤベちゃんは止まらない。
「いいから早く答えてください!」
ヤベちゃんはさらに身を乗り出してきた。
一番奥の席とであるため、他のお客さんからは見えないが声は聞こえてるようで、後から来たお客さんが少しざわついてる。
「ヤベちゃん!もう店を出ようか!」
俺はヤベちゃんの手を握ってそのままお金を払って店を出た。
店を出る時店主から「あんたも大変だね」と言われたが、何のことやら?
とりあえず外に出た俺とヤベちゃんは近くの公園のベンチに座った。
「ヤベちゃんどうしたの?ヤベちゃんらしくない大きな声あげて?」
俺は隣に座らせたヤベちゃんに声をかける。
もしかしてそこそこ酔ってるのかな?
「先輩…話をはぐらかさないでください…その好きな人って誰ですか?」
まだ同じ事を聞いてくるヤベちゃん。
そんなに気になるもんかな?
自分だけいったのが嫌だったやつか?
もう答えるしかないのかこれ…
「あの人だよ…ヨシダさんだよ」
俺がそう答えるとヤベちゃんはまた下を向いてしまった。
「何でヨシダさん事が好きなんですか?」
ヨシダさんを好きな理由?割と沢山あるからな〜
仕事も出来るし…優しいし…でも一番はやっぱり…
「うーん…年上だからかな?」
俺がそんな事を言うと、ヤベちゃんが顔を上げて怖い顔をしている。
おぉ…可愛い顔したヤベちゃんざ怖い顔をしてるもんだから、なんか迫力があるんですけど…
「先輩は…先輩はヨシダさんが年上だからいいんですか?」
怖い顔をして聞いて来るヤベちゃん
でも実際年上だからいいんだよな〜
ぶっちゃけ、仕事もできて、優しくてならヤベちゃんとかも理由に入っちゃうし、やっぱり年上がいいんだよな
「まぁ、そうだね!やっぱり年上だからかな?」
俺が結論を言うとヤベちゃんはまた俯いてしまった。
「そうですか…わかりました…」
何故かヤベちゃんから元気なくなってるけどどうしたんだろうか?
「先輩…すいません、酔いが回ってきて少し頭がクラクラするので家まで送っていただけないでしょうか?」
そんな事を言って来るヤベちゃん。
うーん、確かに部下をそんな状態で一人で帰すわけにいかないし…
「いいよ、じゃ家までついて行くよ」
そう言ってヤベちゃんと歩いて行く。
その間ヤベちゃんはずっと俯いたまま、家の方向を教えてくれる以外の会話が一切ない状態であった。
そうしてヤベちゃんの家に着いたが…
「ヤベちゃん一軒家に住んでたんだね…」
まさか年下でさらに俺の部下が一軒家に住んでるとは思ってなかった…
俺なんて、ボロアポートなのに…この差はなんなのだろうか…
まぁ、そんな事はもういいや
とりあえずヤベちゃんをちゃんと家まで送ったし!
「とりあえずヤベちゃん今日はありがとうね!とっても楽しかったよ!」
とりあえず俺がそう言って帰ろうとすると、ヤベちゃんがいきなり俺の手を握ってきた。
「ヤベちゃんどうしたの?」
俺はヤベちゃんに聞いてみる?
家まで送ったし、これ以上俺に出来ることはないんだけどな…
すると、ヤベちゃんは握ってた手を離して俺に抱きついてきた。
とりあえず俺は受け止めてみるものの、頭の中は混乱でいっぱいであった。
え?なに?え?どういう状況?
するとヤベちゃんが俺に聞こえるような事で何か話してきた。
「先輩…私…実は先輩のことが好きなんです…」
衝撃の告白に俺の頭がまたも混乱する。
え?ヤベちゃんが俺のことをすき?いやいやまさかまさか…
「どうしたのヤベちゃん?ヤベちゃんらしくない冗談なんか言って?そんなに酔いが回ってきた?」
俺がそんな感じで話をはぐらかそうとすると、ヤベちゃんが抱きついて来る力を一層強くした。
「冗談なんかじゃありません…私は昔から口が悪くていつも強気の言葉で相手に話しかけてばっかりでした…そのせいか私の周りからは人がすぐ離れて行きました…私は見た目はいいから、見た目目当てで告白なんかして来る人もいましたが…結果私の中身に気づいたらどこかに言ってしまうような人達ばっかりでした。そんな中…先輩だけは…私の中身をしっかりと見てくれようとしました」
そう言って、俺から離れるヤベちゃん。
その目には強い気持ちがこもった目をしている。
更にヤベちゃんの話が続く。
「初めてでした…こんなに人といて楽しかったのは…初めてでした…こんなに人のために動いて喜んでもらえたらりして喜んだのは、なので先輩…私と付き合ってもらえないでしょうか?」
そう言って俺の事を見つめて来るヤベちゃんの目には涙が溜まっている。
ここはやはりヤベちゃんの気持ちに応えて上げるのが正解なのかも知れない…だけど俺は…
「ごめんねヤベちゃん…気持ちはすっごく嬉しいけど…俺の中ではヤベちゃんは可愛い後輩であって恋愛対象ではないんだ…だからごめんね」
そう言ってヤベちゃんに抱きつく。
今俺ができる精一杯だ。
抱きついたヤベちゃんは嗚咽をしながら泣き始めた。
「やっぱり…やっぱり私が年下だからですか…」
俺の胸の中でそんな事を聞いて来るヤベちゃん。
「うん…ヤベちゃんにはとっても失礼だけど、やっぱり年上好きなのは変わらないからさ…本当にごめん」
俺がそう言って謝るとヤベちゃんが泣くのが止まった。
そうしてヤベちゃんが俺の胸元から離れて言った。
「わかりました…先輩の気持ちはしっかりとわかりました」
「うん…ありがとうねヤベちゃん!明日からまた一緒に仕事するわけだし…今日こともあったけど、俺にとってヤベちゃんは大事な部下なわけだから!これからのよろしくね!」
でもヤベちゃんからは、はい!も何も返ってこない。
まぁ、仕方ないか…
とりあえず俺ももう遅いし帰りますか…
「それじゃまた明日ねヤベちゃ…」
俺がヤベちゃんに帰りの挨拶をしようとすると、首元らへんにビリッとした感覚の後、倒れてしまい体が動かなくなってしまった…
かろうじて動く目だけ動かしてみると…そこにはスタンガンらしき物を持ったヤベちゃんが立っていた。
その目はさっきまでの目とは違い黒く淀んでいた…
私が仕事をしているとヨシダさんから声をかけられた。
「ヤベさん…大丈夫?あの子がいきなり出勤しなくなったから…」
あの子とは先輩のことだろうか?
「あの子…おちゃらけた態度はしてたけど無断で仕事にこないような子じゃないんだけど…もう一週間も仕事に来てないから心配だわ」
ヨシダさんが先輩をわかったような口で話をする…
お前に先輩の何がわかる!今すぐ叫んでやりたい衝動を抑えて穏やかに話す。
「確かにそうですけど…先輩のことに関しては警察の方に任せるしかもうどうしようもないので…警察の方にお任せしましょう」
「確かにそうね…ごめんね変な心配しちゃって、お仕事頑張ってね」
そう言って手を振りながらどっかに行くヨシダさん。
はぁ…仕事が憂鬱だな…早く家に帰りたい…家に帰ってそれからそれから…
私は家に帰るのが待ち遠しい。
「ただいま〜」
家に帰っつ挨拶してみるもののべつに声なんか返ってこない。
とりあえずでしてるだけである。
そして私は靴を脱ぎ、とある部屋にまっすぐ向かう。
部屋の前に立ち、扉を開ける。
「すいません、遅くなりました。ちゃんとご飯は食べましたか?」
目の前には先輩がいる。
「あ、ちゃんとご飯は食べてますね!よかったです!今日の昼ご飯は腕によりをかけてましたので…もし食べて下さらなかったら…私何をするかわかりませんからね…」
そう言うと先輩はびくってなって怯える。
その姿もたまらなく可愛いのだ。
「しかし…今時のネットはすごいですね…手鎖やら足枷やら買えるなんて流石に驚きました」
いま目の前の先輩には足枷と手鎖が付いてる。
まぁ、つけたの私なんですけどね。
すると先輩がやっと口を開いてくれる。
「ヤベちゃん!こんな馬鹿な事は早くやめて…」
先輩が懇願して来ますが知りません。
それよりも…
「いまヤベちゃん!って言いましたか?」
私がそんな事を言うと先輩がまた怯え出しました。
そんな可愛い姿を何度も見せないでください。
私は先輩に近すぎますが、先輩は私が近づくとたびに離れて行きます。
しかし部屋なので限界があります。
角の方に逃げ込んだ先輩ですけど…もうそれ以上は無理ですよね?
「私のことはヤベちゃんじゃなくてヤベさんって呼ぶようにって言いましたよね?何度も言ってるじゃないですか?またお仕置きですね」
そう言ってスタンガンを持ち出すます。
すると先輩は涙目で拒否をしようとしますが…あぁ…こんなに被虐心をくすぶって来るのでしょうか?
可愛すぎておかしくなりそうです。
あの日…私は先輩から年下だから無理と言われてしまいました。
私がこれ以上大人っぽくなっても年は変わらないですし…
なので発想を変えてみました。
先輩の年齢を落とせばいいんですよ。
正確に言えば、体じゃなくて中の方の年齢を落として仕舞えばいいんです。
そうすれば先輩は私が年上という認識になるはずです。
「私は…あなたより年下だからなんて理由で断られるのなんて納得しませんし、先輩だって譲りないでしょう…なのでこれは必要なことなんです。2人が幸せになるためには絶対にしなければならないことなんです…なので先輩わかってくださいね…先輩が私の手から逃げるなんて…ユルサナイデスカラ…あ、なので先輩なんて言い方は良くないですね…これからは…」
私は先輩の耳元で囁くように言いました。
「あなた…って呼ばせてもらいますね」
そう言って今日もあなたに対して、私は愛を示しましょう。
あなたが私の愛を受け取ってくれるまで…何十回、何百回も…
あなたが私の可愛い年下の男の子になるまでですね…
今日もとある部屋では女が男に対して愛を示している。男が歪むほどの愛を…
今回のは暇があったらちまちま書いてたので、話の内容のキャラが安定してないかもですけど許してください