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籠の中

お久しぶりです

仕事が落ち着いたので書いて見ました

自己満足です

私はこの四角い何もない部屋から出られない。

何も変わらない。置いてあるテレビ、目の前にあるテーブル、私がずっと横になっているベット。

何もかもただ淡々と過ぎていく。

私が四季を感じることができるのは唯一変わっていく窓から見える外の季節だけ。

桜が咲いて桜が散り、葉っぱが緑になりそれが枯れて、そして蕾を作る。

そんなつまらない人生。

でもそんな人生を彼は変えてくれた。

こんなつまらない人生を彼が…

私はその時から彼のことが………


「あちゃ〜今日は少し遅くなっちまったか、あいつ怒ってないだろうな?」

俺は今日もいつもの病院に来ていた。

別に俺の体に病気なんて一切ない、言ってしまえば小中、そして現在通ってる高校にも一度も休んだことないくらい健康体だ。

そんな俺がなんで病院に来てるのかというとお見舞いだ。

とりあえずあいつの病室の前まで来た。

とりあえずノックをしてみると声が聞こえて来た。

「入ってきてどうぞ〜」

俺は扉を開けるとそこには1人の女の子が柔らかい笑顔を浮かべて歓迎してくれてる。

「わりぃ、遅くなっちまったわ、サヤカ」

「もう、待ちくたびれちゃったよ!ショウ君!」


俺とサヤカの出会いは本当にしょうもない事だった。

俺の両親はこのサヤカの入院してる病院で働いていて、たまたま俺が付いていった時、暇だった俺は何気なく木登りをしてみようと思った。

まぁ、その時は小学高学年くらいだったからそれなりの運動神経もあり、難なくその木に登った。

そしてその木登りの途中に、たまたま病院の方を見たら、部屋から外を見てるサヤカと目が合った。

それから何気なくサヤカに木に登ったまま話しかけた。

最初は戸惑っていたサヤカだったけどすこし話したら気を許して仲良く喋り出した。

するとサヤカが病室に来てと言うものだから、木から降りてサヤカの病室に行ってあげた。

そこでサヤカと沢山喋り、気がついたら戻らないといけない時間になっていた。

俺が戻りとサヤカは泣きそうになり、また来てくれる?と聞いてくるもんだからまた行くよ!と俺は答えてやった。

その後、その事を母親に言ってみると、母親は目を丸くして驚いていたが、落ち着いて俺にこう言ってきた。

「ショウ!今度からサヤカちゃんの喋り相手になってあげなさい!」

母親からのお願いもあったもんだから俺は二つ返事で答えた。

それから俺は高校生の今でのサヤカの元に通っている。


「ショウ君!なんで今日は遅れたの?いつもより15分も遅いよ!」

サヤカは俺が遅れたことに頬を膨らませて怒ってる。

「さっき謝ったじゃんか、学校の事で色々だよ、色々」

俺が学校のことと言うと、サヤカは寂しそうに顔を下に向けた。

俺はその時やってしまったと思った。

サヤカは体が弱いから高校に通っていない。

なので学校の話題などサヤカにとっては苦痛以外の何物でもない。

「学校の事なら仕方ないね…私もショウ君と同じ学校に行きたかったな…」

サヤカが寂しそうに呟いてる。

俺は慌ててサヤカを元気つけようとした

「そうだな!サヤカと同じ高校なら今の高校がもっと楽しかったろうな!」

俺がそんなことを言うとサヤカはガバっと顔を上げた。

その顔はとても嬉しそうな顔でさっきとは全く別物である。

「ほんと?本当にショウ君は私と一緒ったらもっと楽しい?本当に?」

アヤカが身体をベットから起き上がり俺の顔を見ながらそんなこと言ってくる。

俺はそんなアヤカの頭を撫でてやる。

「本当だ。アヤカと同じ学校なら今の何倍も楽しくなってるよ!」

するとサヤカは顔を赤くしながらベットにうずくまる。

いつも思うが恥ずかしくなるなら聞かなきゃいいのに…

そんな俺を他所にサヤカは赤かくなった顔を手で仰ぎながら俺に話しかける。

「じゃさ、今日ショウ君にあった事を全部教えて!」

「わかったわかった。じゃまず朝な…」

俺がここに来てする日課といえば今日一日あったことをサヤカに言うことだ。

外に出れないサヤカに変わって俺があった事を話すとサヤカは外に出れた気分になれるらしい。

そして俺が今日のことを話し終わった。

サヤカはとても楽しそうに話を聴いてくれた。

でも俺の一日なんぞたいした事はない。

それなのにサヤカはいつも楽しそうに聞いてくれるから話がいがあるってもんだ。

「じゃ俺もうそろそろ戻るから…」

俺は話も終わって帰ろうとするとサヤカが服の袖を掴んで来た。

「まだ居て欲しいな…それにいつもより2分も早いよ?まだ居れるってことだよね?」

サヤカがそんな事を言ってきた。

いつもより2分くらい早くてもいいじゃないかと思ったが、母親にはサヤカちゃんには優しくしなさいと言われてるから、あと2分くらい居てもいいかなと思い、する事もないがとりあえず2分間サヤカの病室に座って、2分後になったらサヤカの病室から出た。

その時のサヤカの目がすこし変だったなと感じてしまったのはなんでだろうか?


「私ね…やっと退院するんだ…」

次の日、また俺がサヤカのところに行くとサヤカから退院の話を聞いた。

俺はその事を聞いて自分の事の様に喜んだ。

「やったじゃん!小さい時からずっと入院してたから!これでやっと自分で外の景色とか見れるじゃん!」

俺がとても喜んでいるが、当の本人であるサヤカは全然嬉しそうではない。

「なぁ、サヤカはなんで嬉しそうじゃないの?やっとの退院だぜ?」

俺がサヤカがあまり嬉しそうじゃないのが不思議だった。

いつも俺から外の話を聞くくらい外に興味があったのに、これからは自分で観れる様になるというのに全く嬉しそうには見えない。

するとサヤカがこっちを真っ直ぐ見てくる。

その目には覇気がなく、死んだ魚のような目をしてる。

「私ね…退院したら家のある隣町に戻るんだ…そしたらさショウ君と毎日会えなくなっちゃうんだよね?」

サヤカはそんなことを聞いてきた。

「まぁな、流石に隣町だとすこし遠くなるし毎日は無理だな。でも1週間に1回くらいは会えるだろう」

俺がそんなことを言うとサヤカは真っ直ぐこちらを見ていたが、顔を下にして俯いてしまった。

俺は何か気にさわることを言ってしまったのだろうか?

「じゃあさ…今日は病院に泊まっていかない?退院って実は明日で急な話なんだけど…ショウ君と沢山おしゃべりしたいし…」

「泊まりか…う〜ん」

ここの病院自体俺の親が働いてる病院なので融通が効くし、サヤカの事は病院側からの大目に見て貰っている。

問題があるとすれば、今母親が海外に出張に行ってこの病院にはいない事。

いつもなら母親に言えばいいんだが、今日泊まるなら病院の医院長に言わなければ言わないわけだ。

それは流石にめんどくさい。

俺が悩んでるとサヤカが泣きそうな顔でこっちも見てきた。

「やっぱりダメかな…」

サヤカの泣きそうな顔を見るとここでめんどくさいからなんて言えるわけない。

「わかった。一応医院長に言ってみるからちょっと待ってろ」

俺はそう言ってサヤカの病室を出た。

「私がこの四角籠のような部屋から出て行って会えなくなるなら…代わりに籠の中に入って貰えばいいよね…」

サヤカが出て行く間際何か言っていたが俺は聞こえなかったので気にしないで医院長に聞きに行った。


結論から言うと難なく了承を得ることができた。

なのでとりあえずサヤカの部屋にあるソファーで寝させてもらうことにした。

それまではサヤカと色んな話をした。

初めてサヤカにあった日の事から今までの話。

もう随分昔の話をの事だから俺はあんまり覚えてなかったが、サヤカはしっかりと覚えていて、さらに俺は小学生の頃サヤカと結婚の約束までしたらしい。

今となっては子供の約束なので無効だから気にしないが、今聞いたらものすごく恥ずかしいものだ。

そしてサヤカと話していると夜になり、お互い眠くなったので寝ることにした。

寝る際にサヤカから

「これからもよろしくね!」

なんて言われたが、俺もよろしくだわ

と思って俺は眠りについた。


深夜、俺は寝苦しさを感じて起きた。

まるで何か上に乗ってるような…俺は自分のお腹の上を見るとそこにはサヤカがいた。

「サヤカ…お前人の上で何してるの?」

「あ、ショウ君おはよ!って…まだ夜の1時だけどね」

逆に思うがお前は深夜の1時に人の上で何してる?

俺はとりあえずサヤカをどかそうと動くが動かない。というより動けない。

俺は自分の手の方を見ると手鎖のようなもので固定され、近くにある柱に固定されている。

足の方も同じ感じで固定されてて動けない。

「あ、ショウ君今気づいた?そうだよ手と足はすこし固定させてもらったんだ」

サヤカが嬉しそうに話してくる。

俺はそんなサヤカが怖くなった。

深夜の1時に手足を固定されて、上に乗られるこの状況を作り出していて、なんでそんなに嬉しそうに喋れるのかと。

「私ね…退院するって聞いた時…退院する喜びよりもこれからショウ君と会えなくなる可能性の方が怖くなったんだ…昔から私の全てはショウ君だったから…だからショウ君に聞いたじゃん?これからも毎日会えるのかなって…でもそしたら毎日は会えないって…そんなのダメじゃん、私の全てはショウ君なのにその全てが私のそばから離れるなんて変な話じゃん?そう思うよねショウ君!?」

そんなことを聞いてくるサヤカだが、ただ俺は今怖いの一言

これは本当にサヤカなのか?いつもベットに横になり俺を話を楽しそうに聞いてたサヤカなのか?

俺の頭の中は混乱状態に陥っていた。

「それにね、さっきも言ったけどショウ君とはもう結婚するし、旦那さんが遠くに行くのは違う思うの、旦那さんは健やかなる時も病める時も楽しい時も辛い時も悲しい時も側にいるものなの!だからねこれは仕方がないことなの」

そんなことを言いながらサヤカの手には包丁があった。

俺は怖くてもう声も出ない。

そんな怯えてる俺の耳元でサヤカはこう呟いた。

「今度はショウ君が私の代わりに籠の中に入ってね」


私はまたあの四角て何もない部屋に来ている。

でも今回は違う私が自分から来たのだ。

私はその部屋を開けてみるとそこには1人の男の子が横になっている。

男の子は虚ろな目をして私が来たことに気づいてないのかな?

私は私の好きな男の子…ショウくんの隣に来て話しかける。

「もうショウ君が入院してから2年が経つね…もう車椅子生活には慣れたよね!それで今日はなんとショウ君の誕生日なんだよ!だからねこれを持って来たの!」

私はバックの中から婚姻届を見せた。

「私の両親はお金持ちだし、何かあっても色々とやってくれるから大丈夫だよ!これでやっと正式に私達が結ばれるね!

ショウ君と明日退院だっけ?明日から夫婦での生活を楽しもうね!」

するとショウ君はボソボソ何かつぶやいている。

私はショウくんの方に耳を傾ける

「怖い…怖いからもうやめてくれ…頼むから…」

私はショウくんの呟きを聞いてショウくんに抱きついた。

「大丈夫…大丈夫だよ何も怖くないよ…これからは私と2人死ぬまでずっとずっとずっとずっとズット…イッショダカラネ」

私は愛しい人を抱きしめて外の景色を見た。

そこには私たちを祝福するように桜が咲いている。







今回はグダグダの内容になってしまいました。

でも後悔はありません!

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