校内案内
赤崎樺月から紅前樺月に名前を変更しました。(過去エピソードも変更済み)
さて。今日はもうこれで学校はお終いだ。さっさと帰ろ。そういえば一香のクラスはもう終わったのだろうか
チャットを送ろうとスマホを取り出すと一香からチャットが来ていた。
”ごめ~ん!同じクラスの子と帰る!”
朝の心配はどこへやら。私の予想通りクラスにもう友達ができたようだ。
”はいはい”
軽く返事を送りスマホをカバンの中に仕舞った。そのまま席を立ち、帰ろうとした。
「城沢...だっけ?」
「わっ!」
急に声をかけられた反動で椅子をガタっと揺らしてしまった
「ごめん。驚かすつもりはなかった」
「大丈夫うるさくしてごめん。それでどうかした?」
椅子をひいて姿勢を整え、話しかけてきた紅前に顔を向けた
「校内案内してくれない?朝話したよしみで」
「...そういうのって自分から言うんだ」
「冗談だよ。ただもっと話してみたいと思っただけ」
「特に話すこともないと思うけど、校内案内はするよカバンもってついてきて」
「助かるよ。ありがとう」
紅前樺月、つかみどころがわからない。朝少しだけ話した人間に興味って沸くの?
ぶっちゃけると守護霊が特殊な人とはあまり関わりたくない。多分あまりよいものではないからだ。
私は見るだけしかできないため、何かしら被害を受けることはなかった。だがそれでも本能なのか、心が体があまり関わりたいと思わないのだ。
それでも頼まれたからには校内を案内していく。時々中に入ってみたりした。
最後は三階だけど、あまりここには長居したくない。なぜなら絶対にやばい何かがいるから。できることなら視たくない。視えるだけなはずなのに向こうに勘付かれそうで。
「ねえ城沢。この学校には使われてない教室とかある?」
「急だね。どうして?」
「前の学校にはあったから。どこの学校にもあるのか気になって」
「あるにはあるけど、近づかない方がいい」
「なぜ?」
「さあ。先生たちが禁止してるだけ。理由とかわかんない」
嘘だ。理由は明白である。何かがいるからだ。先生たちが近づくなと言っているのは本能で近づいてはいけないと感じているからだろう。私はその理由だけが視える。
なるべく紅前を近づけないようにしないと
私のように視えるだけなら一切害はないが、少しだけ感じやすい人などが稀にいる。そういった人にはかなり悪影響なようで、過去面白半分で近づいた生徒数人が倒れていたという事件があった。
紅前が稀の類なのかは分からないけど、近づかせないことにこしたことはないだろう。
「もしかしてここ?」
「?!」
私が少し考えている間に紅前がその教室に近づいてしまっていた
「だめ!離れて!!」
急いで駆け寄る。
お願い気が付かないで。早く助けてここから離れないと
私にできることはそれしかなかった。