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自宅

「おかえり。遅かったね?」

「なんか、転校生に学校案内してた」

「和沙が?珍しいね。どんな子だった?」

「よく分かんないけど、はっきりしてた」

「しっかりしてる子だったんだ」

「たぶん」


手洗いしたら部屋行く、と母に伝え洗面に向かった。


手洗いを済ませ階段をあがり自室へと向かった。

自室に入った途端、荷物を下ろしベッドに寝転がった。


家の中には怪異などの類は滅多に表れない。浮遊霊もあまり視ない。一番視るのは家族などに憑いている、いわゆる生霊とよばれるもの。

ものすごい恨みなどで無意識にとばされた生霊はタチが悪いが、それ以外はそこまでである。特に何か害があるわけでも、家の中を彷徨うわけでもない。ただぼんやりとヒトに憑いているだけのようだ。


さらに私の家族はどうやら守護霊がかなり強力のようで、生霊が憑いているいるところは滅多に視たことなかった。憑かれにくい体質なのかとも思ったけどどうやら違うようで、一回母がとんでもない生霊を憑けて帰ってきた来たときは、父と兄の守護霊が加わってぼこぼこにして追い払っていた。かなりびっくりした記憶がある。


私はというと守護霊がいないも同然のため、追い払う技量はない。だが生霊も怪異などと同じく私が視えていないようだった。いや、視えにくいようだ。完全な幽霊などではないため、視えるっちゃ視えるぐらいのようだ。


そのため滅多にないが憑けて帰ったりしてしまうと、その都度母たちの守護霊が訳も分からないまま生霊をぼこぼこにしていた。なんで生霊が人間に憑いていないのにも関わらず入って来るんだ???とでも言いたげな表情だった。ちょっと申し訳なかった。



そんなことをぼんやり考えていたら一階の玄関からドアを開ける音が聞こえた。

どうやらお父さんかお兄ちゃんが帰ってきたようだ。

下からお母さんたちの声がぼんやりと聞こえた。そのまま階段を上がる音が近づいてきた。


『コンコン』

「ただいま」


兄の声だった。

私はベッドから降りドアをそっと開けた。


「おかえり。どうしたの?」

「ご飯できたって呼びに来た」

「ありがと」

「…疲れてる?」

「大丈夫」


兄は少し心配した表情のまま振り返り一緒に階段を下りた。


一階に降り、リビングへ向かうとお父さんもいた。


(一緒に帰ってきたんだ)


「お父さん、おかえり」

「…ただいま」


席につき、お父さんに声をかけた。

そのまま家族で食卓を囲んだ。


つけていたテレビではとある殺人事件が流れていた。

どうやらライブ映像のようで、現場を写したカメラには禍々しい黒い何かも映っていた。

見たことある人がいたような気がしたが、気のせいだと思うことにする。


その後あっという間にご飯を終え、その流れでお風呂も済ませてしまった。



先ほどと同じようにベッドに身を投げると瞼がどんどん重くなっていき、私は意識を手放していった。

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