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学生時代に好きだった先輩がタカってくるんだが?

 そこそこの大手に就職したはいいものの、体育会系のノリが合わずに脱サラした飛田孤次郎。
実家暮らしなので問題なく生活できてはいるが、親が死んだ後のことを考えると不安でたまらない。
貯金額や年収だけで見れば平均を遥かに上回っているだろうが、将来的なことを考えると軽々には使えない。
そんな彼の嗜好品といえば、お菓子やタバコといった安上がりなものぐらいだ。
コンビニの喫煙所で今後を憂いていたら、見覚えのある女性に声を掛けられる。
葛川姫。高校生の頃、一緒に生徒会で活動していた先輩だ。
片思いしていた狐次郎にとっては、運命の再会のように思えて大層喜んだ。
この時は夢にも思わなかっただろう、一時間もしないうちに後悔するハメになるとは。
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