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配信に誰も来ないんだが?  作者: 常夏野 雨内


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17話 みんなでオフ会

「はぁ~、配信に誰も来ねぇなぁ~、俺って面白いよなぁ?」


 今日の灰川の配信にも誰も来ない、これが彼の配信のデフォルトだ。


「ゲームが悪いのかな? このFPSって世界中で人気なはずだけど、実はクソゲーなのかな?」


 自分を棚に上げて人が来ないのをゲームのせいにしつつ、操作をして照準を定める。


「クッソ! 当たんねぇ! やっぱスナイパーライフルよりマシンガンだな!」


 戦っては負け、戦っては負けを繰り返す。灰川は別にゲームは上手い方じゃない。

 

「うわぁ、仲間は煽りマンかよぉ、ついてねぇな」


 煽りとはゲームで味方や敵をバカにするような行動や言動を取る事だ、こういう者に当たると気分を害する人が多いからマナー違反とされる行為だ。


「しっかし視聴者が来ねぇな、呪われてんのかな? あっ、マシンガンあった!」 


 底辺配信者の元には『呪いか?』と思えるほど人が来ない、今の世は配信戦国時代と言っても過言ではないのだ。


 配信をする者はSNSで視聴者を集めようとしたり、配信者の掲示板で名前を売ろうとしたり、配信タグやチャンネル名や配信タイトルを工夫して誰かに見てもらおうと必死なのだ。


 灰川の場合はSNSはほとんどやってない、ネット掲示板に書き込んだ事は無い、タグはゲーム名のみ、配信タイトルもゲーム名だけ、チャンネル名は工夫も一切ない『灰川メビウスのゲーム配信』だ。


 これで人が来る訳がない、しかも今やってるゲームを配信してる人は日本だけで700人くらい居るから、彼の配信に一見(いちげん)で来る人など居る訳もなかった。


「グレネードを喰らえ! うわっ、後ろに敵いたのかよっ!? うげぇぇ~~、やられた!!」


 誰も来ない中で配信して自己満足を高めていく、そうこうしてる内に時間が過ぎていき……気付かぬ内に朝日が昇り、そこから更に時間が経過していった。




  朝10時30分


「オラオラぁ! まだまだ突っ込っ……えっ、どこから撃たれっ…!? うわ負けたっ!」


 時間を忘れるとはこの事だ、灰川は10時間もゲームをプレイしてる。そんなゲームがクソゲーな訳が無い。


 相変わらず同時視聴者数は一人(灰川自身)だったが、こんなに時間が経過してからやっとコメント欄に一つ目のコメントが表示された。


『牛丼ちゃん;うわ!まだゲームやってたの灰川さん』


「お、牛丼ちゃんおはよう、って? あれ、学校は?」


『牛丼ちゃん;今日は振り替え休日で小学校から高校までは大体の学校は休みだよ』


「え、そうなの? 知らなかった」


 何かの振り替えで今日は休日だったらしい、よく分からないが灰川には関係の無い話だ。


 ともかく今日が休日というのはエリスやミナミにとっては都合が良かっただろう、昨日は夜遅くになってしまったから疲れもあった筈だ。


「まだやってる?って事は牛丼ちゃん、昨日も見に来てたの? コメントしてくれれば良かったのに」


『牛丼ちゃん;昨日は疲れてたからすぐ寝ちゃったよー、灰川さんこそ疲れてないの?』


「俺は大丈夫かな、徹夜とか慣れてるしさ」


 もともとゲームを長時間やっても疲れない体質なのか灰川に疲れは無かった、むしろ眼が冴えてるまであるような感じさえしてる。


『南山;おはようございます灰川さん、まだ配信をされてたんですね』


『コロン;灰川さんおはよう、コロンだよー』


「おはよう南山さん、コロンさん、まだまだ配信してくよ~」 


 朝になってハッピーリレーの3人が配信に遊びに来てくれた、彼女たちも忙しい中で見に来てくれるのだから有難(ありがた)い。


『牛丼ちゃん;そういえば昨日、帰りの時に灰川さんが配信してるって、先輩に教えたからねー』


「ああっ、また撃たれた! 俺って弱いのかなぁ? うん、弱いかぁ!」


『コロン;自分で弱いって言ってるww』


「ちょっとコロンさん、画面の向こうで笑ってるだろ! この笑い袋め、もっと笑っちゃえ!」


 ゲームに集中しててコメントを見てなかった上に、コロンのコメントで牛丼ちゃんのコメントが見えなかった。


 そうこうしてる中で、新しいコメントが書きこまれた。


『青い夜;こんにちは灰川さん、初見です。昨日はありがとうございました』


「えっ? 昨日って事は…まさか…」


『青い夜;はい、ナ〇ハです』


「や、やべっ! 今のコメントは削除するよ! 誰かにバレたら(コト)だから!」


 急いで今のコメントを削除する、まさかVtuber界ナンバー1の子が配信に来るとは思ってなかったのだ。


 いくら頼られて助けたとはいえ業界1の人気者が、こんな過疎配信に来るなんて普通なら考えられない事である。


『青い夜;やっぱり迷惑でした?』


「そんな事ないよ! むしろリピートしてほしい! だって誰もこの配信見に来ねぇんだもん!」


『青い夜;3人は見てるようですが』


「3人とも知り合いなんだよぉ~、まあ青い夜さんもそうだけどさ、一人でも良いから視聴者さん増やしたいんだよぉ~」


 媚びたような声で灰川はねだる、それくらいフォロワーに飢えてる証だ。


 その甲斐あってか元からそのつもりだったのか、視聴者登録を青い夜こと自由鷹(じゆうたか)ナツハは押してくれた。


『青い夜;フォローしました、これからよろしくお願いしますね灰川さん』


「ありがとう青い夜さん! これからよろしく~!」


 無事に一人の視聴者を獲得して灰川は浮かれる、底辺配信者は登録者が一人増えただけでも喜ぶものなのだ。


「でも皆には分からないんだろうな~、視聴者が一人増える有難さとか、一人でも見に来てくれる感動がさ~」


 ここに居るのは灰川以外は有名Vtuber、まだデビューしてないコロンこと佳那美(かなみ)も、多数の視聴者は約束された側の人間だ。


 配信に限らずネットの世界で何らかの活動をしてる者の大多数は、登録者が一人増えるだけでも嬉しいし、それだけでヤル気が出る事も多い。有名vtuberの彼女たちには理解できない話かと思ったら。


『牛丼ちゃん;分かるよ、だって視聴者さんの数は覚えてるもん』


『南山;当然分かります、一人でもフォロワーさんが増えたら嬉しいですし、初めてコメント下さった方が居たら断然気力が上がります』


『コロン;私は視聴者さんが来てくれるか今から不安だよ~!』


『青い夜;むしろ一番気にしてるかもしれません』


「そ、そうなんだ、ゴメン。ちょっと考え甘かった」


 有名配信者ほど視聴者の数は気にしてるのかもしれない、彼らは視聴者数やフォロワー数が生活に直結するし、向上心があるからこそネットの世界で大きくなれた。


『牛丼ちゃん;むしろ灰川さんは視聴者さんが減る怖さを知らないから、そんな事が言えるのかも…ホントに怖いよ…』 


『南山;あれは地獄です…私が何か嫌な事を言ってしまったのか、何が悪かったのかずっと考えて落ち込んでしまうんです』


『コロン;考えたくないよ~! 灰川さんもフォロワーになってね!約束だよ!』


『青い夜;登録者が減ると掲示板が騒ぎになるんです…あいつはオワコンとか書かれるし、どこかで炎上してるんじゃないかって焦りますし…』


「ゴメン! ごめんって! 俺が悪かった! だから登録解除しないで! 土下座して靴舐めるから!」


 有名人は登録者が減る時は一気に減ったりする、それこそ灰川の登録者数の何十倍という人数が減った経験がエリス達にはあるらしい。 


 理由は何かの区切りが良い時期に視聴者が登録の整理をしたんじゃないか?と会社で予想してるそうだが、生きた心地がしなかったそうだ。


 エリスはその時のショックを配信にも引きずってしまい、多数の視聴者に感づかれて『今日元気ない?』と心配されたらしい。


 ミナミは理由を考え過ぎて熱を出して寝込んでしまったそうだ、しかも元々があがり症のため、少しの間だけ配信恐怖症になったとのこと。


 佳那美はレッスンの時に視聴者が減っても落ち込まないようにと言われてるそうだが、逆にプレッシャーになって今からそれが怖いと感じてる。


 ナツハは焦り過ぎて炎上もして無いのに炎上の理由を一晩中探し、気付いたら全く関係の無い食品工場のホームページで必死に炎上の理由を探してた事があったらしい。


 しかも各人、それが一度や二度じゃないと言うから怖い、有名になれば視聴者が増える喜びより減ってしまう怖さが勝ってしまうのかもしれない。


「って、ヤベぇ! これ誰かに見られたら危険かもだぞ! 配信消すわ!」


 これを誰かに見られたら特定される危険がある、焦って配信を切ろうとしたが。


『牛丼ちゃん;なんかもっと皆で話したいかも! これからこのメンバーで集まんない?』


『南山;そうですね、今日は休日ですし私も出掛けたい気分です』


『コロン;私も行きたいです! お喋りしたいです!』


『青い夜;私も同席して良いかな? 昨日のお礼も改めて言いたいですし』


 ナツハの書き込みに一同が『もちろんです!』と返し、急遽オフ会の開催が決定される。


「ちょ、ちょっと待ってくれよ、俺も?」


『牛丼ちゃん;当たり前じゃん!』


 こうして灰川も巻き込んでのオフ会が決まり、配信は切ってからSNSで集合場所が伝えられた。


 待ち合わせ場所は全員一致で渋谷の駅前となった、ハッピーリレーの事務所もシャイニングゲートの事務所も渋谷にあり、小学生の佳那美も家から徒歩圏内らしいので都合が良かったのだ。


 何より都合が良かったのは全員の予定的な都合だ、一番忙しいナツハは昨日の事もあり今日は丸一日休みだが気力と体力は十分に休んで万全、高校も今日は休みだし、たまには遊んだりしたいとの事だった。


 エリスとミナミも今日は配信が朝方にコラボ朝活配信をやったらしく、夜は体力に余裕があったらゲリラ配信という予定の日らしい。


 佳那美も小学校は休みでレッスンも無いから都合が良い、灰川は言わずもがなである。


「まあ良いか、体力的には余裕だしな。せっかくだから仕事以外の話も聞いてみたいし」 


 パソコンの電源を切り外出の準備をする、シャワーを浴びて服を着替えて外に出て渋谷に向かい始めたのだった。




 渋谷の街は小学校から高校までが休みとあって人が多い、主に女子の中高生と大学生が多く歩いてる。


 やはりこの街は若い女性の街なんだなと灰川は思う、自分的には渋谷よりも上野か新宿あたりが性に合ってるが、そちらは女子高生や小学生の女の子の街では無いだろう。


 待ち合わせ場所はハッピーリレー事務所の近くのコンビニだ、現地に到着すると先に全員が来ており、灰川が最後だった。


「灰川さん遅いよー」


「仕方ないだろ、俺が一番遠いんだから」


「こんにちわ灰川さん」


「灰川さん、こんにちわ。ぶふっ…!」


「どうも灰川さん、昨日はありがとうございました」


 それぞれに挨拶を返しつつ、佳那美の紹介などもして顔合わせは終わる。またしても佳那美は灰川の顔を見ただけで噴き出してたが、なんだか可愛くて憎めない感じだ。


「みんなオフだと本名で呼びあってるんだ、私も名前を言うね。Vtuber名は自由鷹ナツハだけど本名は澄風(すみかぜ) 空羽(そらは)だよ、よろしくね」


「澄風空羽さん、良い名前ですね空羽先輩っ」


「よろしくお願いいたしますね、澄風先輩」


「空羽お姉さんって呼んでいいですかっ?」


 それぞれの二人称が決まり親交を少しづつ築いてく。


「じゃあ俺は何て呼べば良い?」


「灰川さんも市乃ちゃん達と同じように、名前で呼んで下さって良いですよ、私も高校生だからね」


 今のやり取りだけで何となく灰川と空羽の距離感が決まった、灰川は呼び捨てにする代わりに空羽も丁寧語だったりタメ口だったりと、気を置き過ぎない接し方にしようと暗黙のうちに決まった。 


「じゃあよろしくな空羽」


「うん、誠治さん…はちょっと恥ずかしいかな、やっぱり灰川さんで」


「おう、好きに呼んでくれ」


 本名での自己紹介も終わり、次に何をするかだが特に何かをするとは決まってないらしい。ただ漠然とお喋りしたいというくらいしか考えてなかったのだ。


「これからどうするんだ? お喋りしたいって言ってたけど、ランチか? 今そうとう混雑してるぞ 」


「そだねー、空羽先輩とも皆ともゆっくり話したいし、最初はヒカーリエでも行ってみる? 空羽先輩は行きたいとことかあります?」


「私はそれで良いよ市乃ちゃん、佳那美ちゃんも少し遊んでからの方が良いよね?」


「うんっ、オシャレなお店とか見たいですっ」


「灰川さんも構いませんか?」


「大丈夫だぞ、107とかだったら少し入り辛かったけど」


 昼食兼お喋りの前に混雑を回避するためショッピングをする事になった、灰川はただ付いていくだけになりそうだ。




 その後はしばらくVtuber部隊のショッピングという名のオシャレな店の冷やかしに付き合う、多少の物は買ってるが荷物になるから今日は多くの物は買わないようだった。


 灰川は荷物を持ってあげたりして活躍するが、小学生と女子高生のショッピングにかける情熱には着いていけない、ベンチに座ったりして時間を潰していった。


「灰川さん、昨日はありがとうございます」


「え? ああ、どういたしまして、買い物は良いの?」


 渋谷の複合商業施設ヒカーリエの中のベンチに座ってると空羽が横に座って話しかけてきて、改めて昨日の礼を灰川に言った。


 エリス達は近くのテナントの服屋で流行りのファッションのリサーチをしてる。


 空羽はテレビに顔出しで出演してるため、今は変装のために帽子と伊達メガネをしているが、これも良く似合ってる。

 

「うん、私もちょっと歩いて疲れたから、お休みかな」


 これが方便(ほうべん)なのは見えてる、灰川にわざわざ礼を言うために来てくれたのだ。一種の照れ隠しみたいな物である。


「別に気にしなくて良いよ、自宅に上げただけだろ? むしろファンからバレたら羨ましいとか言われて殺されちゃうかもなっ」


「気にするよ、だって謝礼は一切受け取らなかったんですよね? いつか借りを返して貰えれば良いって」


「まーね、でも本当に家に上げただけで何もして無いんだよ、それにオカルトに関する事の解決って、証拠も無いから何かを受け取るのって気が引ける部分あるんだよな」


 休日のベンチの目の前を多くの人が通り過ぎていく、この中の何人がオカルトを信じるだろう?心から信じる人はきっと1%も居ない。そんな事を解決して何かを受け取るのは灰川は卑怯な感じがしてしまうのだ。


「それにこういうのって大概が心から欲に(まみ)れて事に当たると、良くない事が起きるんだよ。ギャグで済むような事なら良いけど」 


「そうなんだ、それでも灰川さんは凄いと思うよ。昨日で私の人生観変わっちゃったかも」


「そうか? 昨日会ったばっかだけど、元に戻ったってだけにも思うけどね」


「元に戻れると思ってなかったもん、それなのに無償で治して貰えてさ、気とかオーラとか信じてなかったけど本当にあるんだね、配信で言っちゃおうかな」


 空羽は冗談めかして配信で言おうか等と言うが灰川は勧めない、気やオーラという物が本当にあるかは灰川にも分からない、ある程度は感じ取れるが解明されない限りは真実など分からないのだ。


 それでも昨日は空羽は救われた、体調も戻り今は顔色も健康的、むしろ配信したいという感情すら出てるように思える。


「空羽は配信が好きなんだなぁ、俺と同じだ」


「チャンネル登録者は私の方が上だけどね」


「うるせー、いつか並んでやるよ、一生かかっても無理だと思うけど」


 そんな笑い話を交えながら足を休めていく、心の壁はグッと薄くなった。


 空羽と話すのは何だか心地よかった、自由鷹ナツハのVtuber配信では元気で芯のある性格が人気だが、灰川には理由が分かったような気がした。


 空羽は聞き上手であり話し上手、存在感がありつつ目立たない、そんな矛盾した長所を併せ持つ性格なのだ。強いて言うなら良い意味で大人びてるという感じだろう。


「さっきの灰川さんの配信楽しかったな、これからも遊びに行って良いですか?」


「もちろんウルトラ大歓迎、愚痴(ぐち)でも荒らしでも好きに書いてって良いぜ~」


「ふふっ、じゃあ今度グチっちゃおうかな。灰川さん、本当にありがとうございました」


 こうしてきちんと礼を言い、空羽は後腐れなく灰川に接するようになれた。これが彼女のケジメという物なのだろう。


 その後は市乃たちのショッピングも終わり、時間的にも飲食店が空き始める昼下がりの頃合いになり移動する。




「なんか良いお店ないかなー、ドリンクも甘い物も美味しいお店」


「いくつか知ってるけど、市乃ちゃんも知ってるお店だから、今日は新しいお店に行ってみます?」


「お腹へったっ、空羽お姉さんはどこが良いですかっ?」


「私は皆の選んだ所で良いよ、今日のお代は私が出すから佳那美ちゃんも好きに頼んでね」


 今日は昨日にエリスやミナミも付き合わせた礼として、空羽が奢ってくれる事になった。灰川の胃袋がウォームアップを始める。


 センター街を初めとして回りつつ店を見て回るがなかなか決まらない、だんだんと皆の足が疲れてきた所で……。


「あの店なんか良いんじゃないか?」


「ん? どれどれ~、灰川さんのセンスはどうかな~」


 灰川が指した店の名は『酸素カフェ・オキシジェン』看板には「おいしい酸素あります!」と書かれてる。


「メッチャ気になるけど却下! めちゃくちゃ気になるけど! 今度ゼッタイ行く!」


「だよな~、みんな腹減ってるもんな」


「ぶふっ! 酸素っ、酸素って…っ! あはははっ、はぁはぁ…」


「ヘリウムカフェだったら佳那美ちゃん死んでたな、みんなの変な声で笑い死んでたよ」

 

「へりうむっ! あははっ、灰川さんの声聞いたら本当に死んじゃうかもっ! ヘリウムカフェなんて無いよっ! あはははっ!」


 全員がちょっと気になり、佳那美は笑ってしまってるが今回はパスだ。佳那美を笑わせつつ店を選んでると、史菜(ふみな)が良さそうな店を発見した。


「皆さん、あちらのお店はどうですか?」


 史菜が選んだ店は紅茶やコーヒーが多く選べて、なおかつお洒落(しゃれ)、落ち着いた雰囲気もあり個室もあってゆっくり話せる店だった。食事のメニューもいっぱいある。 


「うん良い感じ! 入ろっか」


 全員一致で選び、シックな木製椅子やテーブルが並ぶ店内に入り、奥の個室に通して貰った。


怪談話が好きなのに、書こうと思うと難しくて驚いてます。

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[一言] 灰川さんはタイトル名という強力な呪いを受けているから…ドンマイ。
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