1.プロローグ(……悪女、のはずでしたが……)
四章です。よろしくお願いします!
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「――この国で、一番の才女をご覧に入れましょう」
豊かな自然に恵まれた山岳帯の中にある、歴史を感じさせる王宮。
その中でも一際荘厳な大広間の、多くの招待客で賑わう会場で自分を呼び寄せる声が響き、エイヴリルは遠い目をした。
(私はローレンス殿下の命に従い、悪女として精一杯努めたはずですが……どうしてこんなことになってしまったのでしょうか……⁉︎)
離れた場所では、ディランがとんでもなく不安そうな顔をしてこちらを見守っている。顔だけでなく全身が不安そうで、今にも一歩飛び出してエイヴリルのことを攫いに来そうだ。
だがそれは叶わない。
そのすぐ斜め後ろに控えたクリスがディランの腕をがっしりと掴んでいるからだ。どんなときでも、自分の職務を見失わないクリスは本当にすごい。
(クリスさんを見習って、私もここは腹を括りましょう。才女……といえるかは些か大いに不安ではありますが、せめて我が国きっての悪女としてしっかり交渉するのです!)
覚悟を決め、壇上に向かって歩き出したエイヴリルの頭の中には、ここ三ヶ月間ほどの出来事がぐるぐるとうずまいている。
――王太子ローレンスからの依頼で『悪女』として隣国を訪れ忠実に努めたはずなのに、なぜかあれこれ予想外なことが起きてしまい、『国一番の悪女……ではなく才女』として崇め奉られそうになっている現在に至るまでのことが。
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とってもかわいく、素敵なコミカライズにしてくださっていますので、どうぞよろしくお願いします……!





