ヒーロー誕生
美希は教えてくれた。一つこのピカソと名乗っている男は人間ではなく自分の使い魔だという事。二つ自分達は使い魔を悪用して日本を支配しようとしているものから一般の方を待っているヒーローだという事。三つ僕にもヒーローをやってほしいという事。
「そっそんな事出来ませんよっ」
「頼むよー人手不足なんだよね。ヒーロー。」
ピカソは猫撫で声で言った。続けて美希が言う。
「使い魔を見られたからにはやってもらわないと困るわ。」
そう言うと美希はハンコの様な物を待って僕の手の甲に押しつけてきた。
「これは?」
不思議な紋章を見て僕は言った。
「これは使い魔の輪。その紋章がある限り貴方はヒーローよ。」
「相変わらず強引ねー美希。次は召喚ね。」
ニヤつきながらピカソが言った。
「私の真似をして。」
そう言うと美希は手で輪を作り、
「我、使い魔を召喚するものなり。はい言ってみて。」
「わ、われ使いまを召喚するものなり!」
「違う!我、使い魔を召喚するものなり。」
「我、使い魔を召喚するものなり!!」
僕がそう唱えると周りは真っ白になった。次の瞬間僕の作った手の輪の中から銀に光る毛並みの虎が出てきた。虎は周りを見渡し、嫌そうに言った。
「なんだ、少年。お前がワシを召喚したのか?」
「そうよ。貴方の新しいパートナーよ。」
美希が答える。
「ワシは嫌じゃ。こんな細い体の奴には何も出来ん。」
「使い魔が主人に逆らうとは珍しいなー」
「ワシは四神、西の白虎じゃ。こんな奴に従うのはごめんじゃ。」
「.でも契約は契約。従うのよ。」
「ふん。面倒な事になったな。」
そう言うと白虎は僕の体の中に入っていった。
「これから白虎を召喚する時は、使い魔召喚。白虎。と言いなさい。白虎が出てくるわ。」
そう言うと美希はピカソの召喚を解除し、帰ってしまった。