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抹消サイト  作者: リィズ・ブランディシュカ
本編
5/7

05 友人



 それから半年後。


 私はまた、苛立ちをぶつけるかのように抹消サイトに名前を打ち込んでいた。


 三度目の利用になるけど、もう効果を疑わう事はしなかった。


 消えて欲しいのは親友だ。


 十年来のつきあいで、とても仲が良かった。

 これからもずっと仲良しだと思ってたのに。

 私は彼女に裏切られた。


 好きな人について恋バナをした後に「絶対に秘密にする」って言ってたのに。


 皆に言いふらして。


 だからなんでこんなひどいことするのって言ったら、ケンカになった。


 謝ってくれたら許しても良かったのに、「私は悪くない」なんて言うから。


 こんな事になったのは「あなたが悪いのよ」。


 名まえを全て打ち終えた。


「抹消しました」


 翌日親友の姿が教室からなくなっていた。

 席も、椅子もない。


 漏洩していた私の秘密でさえなかった事になっていた。



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