2話 平凡な日常の
————————————ミーンミンミンミーン
やっと梅雨が通り過ぎうっとおしい蒸し暑さとやけにうるさい雨の音がとまりようやく静かになったと思ったら次は甲高い耳に響く蝉の鳴き声が永延と聞こえてくる。
(はあ、なんで俺学校にいるんだろう。)
今日は8月16日、立派な夏休みの期間中だ。
(今頃あいつは海でかわいい女の子といちゃいちゃしてるんだろうなあー)
思い浮かべるのはいつもへらへら笑ってバカやってる自分の親友の顔、明らかに勉強をやってないのになぜかテストの点数は毎回学年一位。
そのうえイケメンでモテモテときた。
(くそーもし神様が誰か一人をブサイクにできる魔法をくれたら迷わずあいつにかけてやるのに!)
え?自分はどうなんだ?と、それはなんだい?おれの心を傷つけたいのかい?
はいはい!わかりましたわかりました。
じゃあ今から親友と自分を比べてみよう。
まず「いつもへらへら笑ってバカやってる」ここについては同じだろう。
ただここからだ、違いは。
「勉強していないのにテストの点数が毎回いい」?自分は今、夏休みにもかかわらず成績が悪く毎日補修をうけているんだ。黙れ。
「イケメンでモテモテ」?顔については平均より少し上ぐらいで悪くはないと自負している。
ただモテナイ。一ミリも、一マイクロメートルも、一ナノメートルもだ。
クラスで一番ブサイクと言われる男でさえ彼女はいるというのに、高校生にもなって彼女いない歴=年齢だ。黙れ。
「————————————であるからにして——————xはyの——————となり—————」
(早く補修終われえーーーー)
教室の片隅ある白い時計を射殺さんばかりに見つめる。
(もういっそ仮病で帰ってしまおうか。そして海に今から行こう。
ここはオーソドックスにおなかが痛いといおうかな。でもそれじゃ理由が弱いな...。
夏、暑い、熱中症、死ぬ、よし頭が痛くてふらふらすると言おう!
善は急げ、だ。)
決意を決め姿勢をただし口をウの形に開き息を吸う。さあ、
「せんs———」
「おい!大原! 聞いてるのか!?お前の成績は学年ビリ2なんだぞ!
今日で補修は終わりの予定だったんだが………明日も追加な!」
先生の口から処刑のお知らせが発せられる。
やはり蝉の声はそんな自分を嘲笑うかのように鳴り響いていた……。
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「制御装置崩壊!創造の木が暴走をしているぞ!」
「今すぐにθβ連結装置をはずせ!」
「だめだ!次元に穴が開くぞ!衝撃に備えろ!」
そして————————すべてが空劫を思わせる白い光で
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————————包まれて————————
————————消えた。
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話がなかなか進まなくてすいません!