二重人格【死亜蘇】
おうほ
おいおい……こりゃどういうこった
「おいゴブキ………返事しろよ………ゴブキ!!!」
動かないゴブキ。
ゴブキの服から手紙が落ちる。
ーーー浜野竜牙君へ(笑)
と書かれた手紙が
俺はその手紙を開ける
どうだった?僕のプレゼント?
殺したいって思ったでしょ?
ふふふ………
ねぇ、何時になったら来てくれるの?
僕、退屈だからこれ以上待たせると………………君の大切なもの、一つ一つ壊してくよ(笑)?
早く来てね?
ばいばーい
魔王 ゼロ・サイドより
グシャッ!グシャグシャグシャッ!!
「ふざけんな………、ふざけんな、ふざけんなぁ!!!!!」
イライラする、何よりも。
今 す ぐ ア イ ツ を 殺 し
た い
落ち着け、俺……まだ力が足り無い。
今の状態ではまだ、ダメだ。
だけど!!
「竜牙!落ち着け………!」
「!………相棒か。」
「今はまだダメだ、お前が戦っていいのは、『記憶のカケラ』を全て集め終わった時だ」
わかってる
「大丈夫だ」
頭では理解してる
「相棒は先に帰ってくれ」
でも………
「おーけー、先帰るわ」
心が理解してくれない
相棒が飛び立つ、その時心の中に言葉が拡がる
『じゃあ、俺を使ってみろよ』
「……お前の、手を借りる気なんて無い」
『あの時の事は悪かったって………でも別に良いだろ?あんな雑』
「言い訳無い!!彼奴だって………彼奴だって………」
血の惨劇と言う物が昔あった。
今はもう一部でしか語られていない、伝説の様な惨劇。
ある者は自由を望み、首を刈り取られ、ある者は平和を望み、生命を吸われた。
そんな中、二人の少年と少女は自由に暮らした。
ただの友でしかない、その少女と。
そのある日、他の化物は、少女の首を目当てにやってきた。
首を取れてご満悦、そんな化物は不意をつけれて、少年に殺された。
その少年こそ浜野竜牙。
他の化物こそ、彼の二重人格【死亜蘇】だ。
死亜蘇は笑顔で語りかける
『俺なら彼奴を殺せるかもよ?』
「嫌だ」
『……別に俺だってもう改心したよ。
無意味に人は殺さない、それがお前に俺が消されない為の約束だ』
「そうじゃない、今日の出来事で俺は決めた、彼奴は必ずこの手で殺す。」
『……いい覚悟だ
殺気がビンビン伝わってくる』
「さあ、こっちも最終準備に取り掛かろう。」
魔王、てめぇ覚悟しとけよ?
「いいね、いいね!そっちがその気ならこっちも全力で行かせてもらうよ!!」
魔王軍も動き出す。
魔王と浜野竜牙望み戦いは、もうすぐ始まろうとしていた
へわるか




