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閑話008


「―――どうも、いやお疲れ様です。え? どうなったのかって? そりゃ失敗ですよ、大体あんな勧誘でホイホイ着いてくるとかアホの子じゃないんですから」


ドネロ公国・公都の宿にて、一仕事を終え取り敢えず報告を済ませようと通信用に渡された魔術具を起動させると同士が応対に出る。


挨拶も抜きに作戦の成否を問われるが…あんなもの作戦でも何でもない、と言うのが正直な所だ。


「大体ですね、あの王様(・・)頭緩いんです? いや、確かにあの兵士崩れどもを処分するのに効果的なのは分かりますけどね? それでもあの霧の森を一桁の脱落者だけで踏破出来るような人材ですよ? それを使い潰すなんて何を考えているんですか」


霧の森……常に視界を遮る濃霧が発生しており、それに適した強力な魔物も多数存在する。ただ、何故か霧の外には出てこず、その為強力な魔物を獲物として一攫千金を狙う冒険者以外は近寄ること無き魔の森。


樹林が天然の迷路であり、加えて濃霧の影響で視界も効かない。1度奥まで入れば出ること能わず。自分も入ってみてその言葉が身に染みた……加えて最奥に至れば出てくるのは龍と言う化け物と言うのも憚られるような災厄そのものと来た、正直もう2度と行きたくない。私は軍畑の人間では無いのだから……本当に勘弁欲しい。


それに、いくら兵装を変えて誤魔化したと言ってもそれで同盟国があの災厄によって滅びたらどうするつもりなのでしょう?……きっとあの(バカ)の事だからそのまま自分の国領に…とでも思ってるんでしょうけど…。


『―――――――――?』


「え? 生き残り? 居ませんよそんな物。あの“龍”は何故か数人見逃したみたいですけどね、その後で私が処理しましたよ」


『――――――?』


「本当ですよ、その程度の事で態々虚偽の報告はしませんて」


自分は一体同士達の中でどんな扱いになっているのか……疑り深い同士に思わず苦笑が漏れる。確かに色々と遊びはするが事、任務に関しては誠実にこなしていると言うのに……今回だってちゃんと処分はしましたよ?えぇ、ちゃんと心臓を抉り即死させましたとも。


その後も色々と質問をされたが、正直この程度の任務でアレコレと質問されても困る。何しろ答えることなど同じことしか無いのだから。と言う事でまだ何か言いたそうな同士を無視して通信を打ち切る。


「はぁ……もう、ちゃんと殺しましたよ…って言っても殺した後なら何をしても自由ですよね?」


誰も聞いていないのを良いことに一人ごちる。……いやぁあれは久し振りに良い玩具でした。色々と遊びすぎて面倒になったからその場で放置してきましたけど……良いですよね?


さて、報告も終わりましたし帰りますか。暫くはこの周辺で動くことも無いでしょうし…と言うか、下手にアレに遭遇する危険性を考えるとこれ以上は危険ですからね―――

いつもお読み頂き有難う御座います。


明日からは本編に移ります

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