0033話
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その後、パンと野菜の入ったスープ、それとよく分からない肉を焼いたものと思われる何かを持って、部屋に戻ってきたアンと食事を始める三人。
…むぅ…。人が食べてるのを見てるだけ、って言うのは何かあれだな…。いや、空腹間は無いんだが…何か無性に食べたくなる、と言うか…。
…はっ!これが所謂飯テロって奴か!…ううむ…。何か違う気がするな…。と言うか相変わらず何でこんな言葉ばかり覚えているのだろうか…。
そんなこんなで暇な時間を一人遊び(思考)で潰していると食事が終わったようだ。アンが持ってきた食後のお茶を全員が啜っている。
「ずずっ…。ふぅ…。いや、朝に引き続き済まないな…。」
「なに、お主達は客じゃ、故にもてなすのは家主の義務とも言えよう。そんなにかしこまる必要は無いぞ?」
「いや、しかしだな…。」
お茶を飲み終えたオロスが改めて姿勢を正し、横で幸せそうに食後のお茶を楽しむエリを横目にアンへと礼を言うと、面倒くさそうに手をヒラヒラと振り返すアン。
「ほれ、エリよ。アメもあるぞ。」
どうにも収まりの悪そうなオロスを他所に、エリの前にゴソゴソと白衣のポケットから紙の包みを取り出す。
包みを開けると、そこにはまるで宝石の様に部屋の明かりをキラキラと反射するアメが幾つも現れる。アメは幾つもの色に別れ、それぞれが独特の光沢を持っていた。
「…?良いの?」
「よいよい。ほれ、好きなのを選ぶとええ。」
「じゃ、じゃあこの赤いので…。はむ…むぐむぐ…。んー!」
やや遠慮がちにしているエリに、好きなものを取れと進めるアン。その言葉に促され、おずおずと一番上にあった赤いアメを取るとそのまま口にほおり込み、モゴモゴした後両手で頬を抑え、幸せそうに顔を緩めるエリ。アンはそんなエリを見てどこかほのぼのとした様子を見せる。
…見た目はあれだけど、口調のせいでどこかお婆ちゃんが孫におやつをあげてるみたいな感じだな…。
そんな事を考えていると突然寒気に襲われ、ばっと視界をそちらに向けると相変わらずニコニコと笑みをエリに向けるアン。しかしその意識は完全にこちらを向いている…。様な気がする
…しまった…女性(?)に年齢について言及するのはタブー、だったな。
申し訳ない、と言う思考を必死に伝えようとあれこれ考えると次第にアンから向けられてい(であろう)寒気が徐々に和らいでいく。
ふぅ…これからは気を付けよう…。
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