感想、批判、改善などなど
作品ではなく、作品の周辺での話
今回は少々趣向が変わります。
というのも、私の作品への姿勢的なものを。
まず、感想、ご指摘、ご意見は非常にありがたいです。
自分の作品を完全には客観視できないのもあり、気づけなかった部分などは改稿の参考にもなります。
わからなかった部分はお気軽に聞いてください。展開上必要ないと切り捨てた部分や、私の説明不足、または技量不足でうまく伝わっていないかもしれません。特に私は読者に高い読解力がないなら読むな!とは思っていません。読者様の想像力だけに頼るようにはならないようにしていきますので、概ね返答いたします。
かの作品の感想にて「こうしたほうがいい」「これは不自然だ」といった旨の改善点を積極的に指摘していただくような内容のコメントは完結してからぐっと増えました。いや、正確にはランキングに載ってからでしょうか。
私はこれには理由があるとは思っております。
一つはランキングに載ったからこそ期待して見る方、厳しく見る方が多くなったのではないかと考えております。ランキングに載ってるなら面白いはず、と。
作品そのものの中身が変わっていないのに、コメントの中身がそこまで変わるわけがないというものですね。
次に、多くの人が読めばそれだけ多くの意見が出るというのもあるでしょう。
これまでは面白くないなら読まなければいいと黙って閉じた方々が、コメントしてくださっているのもあると思います。
期待に添えなかったものは非常に残念です。
しかしながら、指摘を受けた部分の全てを言われた通りに修正するとは限りません。
(誤字、誤変換、誤用の報告については順番に対応させていただきます)
それは決してその指摘が間違っているとかそういうものではなく、正しくともその指摘を聞いて修正したからと言って作品が必ずよくなるわけではないという自分なりのこだわりのようなものもありますかね。
その人が感じたことは一つの考え、意見として受け止めさせていただきますが、中には好みの問題もあったりするので。物語の構造上必要な部分もありますので。
そして、これまでこの状態で楽しんでいただいてきた読者様がいる以上、「そもそも好みではなかった」読者様のコメントに合わせて変更することは良くないというのも一つの考えです。
そしてそのことを感想の返信とするには不適切であると思ったが故の、感想に対する私の返信の解説回といったものになります。
言い訳と思う方もいるかもしれません。不愉快でしたらここで止めておいても全然構わないです。特に「指摘してやったのに」と思う方はお控えください。逆に「そんな風に思ってたんだ」と寛容な見方をしていただけるならばそのまま読んでいただけると。そんな話になります。
◇
いただいた意見で未だに訂正していないものを幾つか。
・主人公が二歳で両親二人を殺害している点、野うさぎを食べている点など。
これは二歳の赤ん坊の運動能力や発育を考えた上でのご意見でした。
その内容の一つで「撲殺はキツイ」についてはなるほどと対応させていただきましたが、二歳で殺害という部分については変更する必要がないと考えております。
まず二歳の幼児の発育から見た理由。
歯が生えそろうのも、歩き始めるのも二歳では多少早熟かもしれませんが、決してあり得ない範囲ではありません。
二歳で歩いている子供は大勢いますし、歯が生えそろう平均は概ね二歳半と言われております。
そして幼児の運動能力が低いのは、脳が未成熟だからである、という話もあります。その出典やデータなどの堅苦しい部分は置いておきますが、脳の発達と運動能力の向上は深く関係していることを聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
その点を踏まえて、「異世界に記憶を持って転生する」という特異な状況下にある主人公はどうでしょうか。未成熟であるはずの脳は既に成熟しており、体の使い方もしっかりと覚えていることでしょう。おそらくは通常の二歳児よりはかなり運動能力が高くなるのではないでしょうか。実際の普通の二歳児が殺害は確かに難しいかもしれません。というよりは無理でしょう。
そのように考えたことが、改稿はしない理由の一つです。
とここまでの部分は感想でも述べておりますが、作品の裏側を知るにあたって「感想欄を見ろ」などと不親切なことは申しません。
次に作品の展開から見て。
この作品では、学校卒業して冒険にでて、魔王に、そして神に出会うまで主人公は魔法が使えません。
その理由として「主人公が運命に逆らう」というプロセスが必要なのです。それも物心がつくよりも前に、自分の意思で両親を殺してでも現状を変えていなければ後々の展開そのものが変化してしまうのです。
その結果、主人公自身が、本来物心がついていないような年齢で、自分の意思で、両親を殺さなければなりません。
これが展開上の変更はできないと述べた点です。
◇
次に文章そのもの。
こちらはくどいとのことですが、読者様の間でも賛否両論あるようです。
読みやすく、かつわかりやすくを目指してはおりますが、臨場感を出したいときに心情描写が多くなるかもしれません。
好みもあるでしょうけど、くどいと漠然と言われましてもある程度は私自身の特徴もあるので具体的に場所を示していただけれはそのあたりにも対応はしているかと。
文章力そのものについては、もっとあげろと言われてあげられるものでもないのでなんとも。文章力が低い→改善しました!……ってできるなら最初から真面目に書けよ!ってなりますし。私としては十分真面目に書いているつもりではあります。そこまで酷いですかねー。書いているうちにもっと上がっていくとは思うんですけど。
まあ個性や好みもありますので、間違っている、適切ではないと思われる表現があれば言っていただけるとありがたいです。
言葉選びについては、わからなかった語句を聞いていただいた方にはさらりと説明しますが、それについて辞書と同じ意味で使っているものについては特に変更することはないかと思います。
受肉のように作中で独自の使い方をしている場合はその解説を作中に追記することはあります。
あらすじなどの過剰表現、ととられるのも技量不足なのかもしれませんが……。
設定描写の不足についても言及されておりますが、作品の展開そのものに関わらない設定を最初に全て説明するのは蛇足、冗長であると思っております。
ストーリーが進んでほしいのに、細々とした生活用品の説明で幅を取るのはのんびりとしたストーリーならばありだとは思いますが冒険物語としては邪魔なこともあるかと。(例えば作中では魔物の血管がチューブに代用されていたりしますが、それを出す場面がなかったので)
ですので、そうした豆知識的なものや裏設定などは後書きなどの小ネタとして扱っています。
それと主人公の一人称視点が多くを占めるのに、設定全部説明させると主人公はどれだけ知ってるんだよ、となりますしね。私たちも現実社会の構造について「比例代表制と小選挙区制は票の格差とか民衆の意見がダイレクトに反映されるかどうかで一長一短である」程度なら大丈夫でしょうけど、見たもの全てについてしっかりと説明できるかと言われれば困るでしょうし。
そのあたりは好みもあるのではないでしょうか。「濃密な設定が作中でわかるほうがいい」とおっしゃる人もいるでしょうし、逆に「俺は設定が読みたいんじゃない、ストーリーが読みたいんだ」という人もいるでしょうから。
ですので「この設定さえわかってれば物語はわかる」という設定のみが作中でも解説されておりますし、こちらでもそういったものを中心に解説しております。
疑問やご要望があればそのあたりも挟んでもいいですしね。設定も読みたい方々はこちらにどうぞ。ってきていただいておりますね。ありがとうございます。
◇
タイトルとの齟齬。
まあこの作品のタイトルである最悪で最低というのは決して主人公の境遇が最悪でも最低でもありませんね。主人公自身も自分を「不幸だ」と本心から思っているわけではありませんし。
ここでの最悪で最低は主人公などの性格や行動理念が、ですね。助けた人のほうが多いとは思いますが。
とはいえあらすじは悩む部分です。ネタバレしすぎないように、かつ読みたいと思わせる魅力的なあらすじについては時々手直ししています。しかしタイトルもまた、未だに完成はしていないと思っています。
もっとこうすれば、という意見があれば是非どうぞ。
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そして後書きや前書き。
こちらは……メタ発言は好きだとか、私の人格そのものも混ざっているのでなかなか改善はされないでしょうね……。それに私が読みたいものを書こうという感覚が何処かにあるので自分が書いてて思っていることはぽろぽろとあるとは思います。それに更新をリアルタイムで追っていた人と、後から完結したものを読むのでもテンションが違ったりしておそらく感じ方は変わるのではないでしょうか。
好みに合わなかった方には申し訳ないですね。気になるかたは気になるものなのですね。
寒いとか、気持ち悪い、キツイ、読む気が失せたなどの厳しいお言葉をいただきました。
とはいえ、作中で作者とキャラの掛け合いについてはしていなかったと思いますが、もしもしていた回があれば教えていただけると嬉しいです。それについてはしないようにしていましたので。
まあでもあまりに淡々と何も言わずに書くのも味気ないような気はするんですけどねー。
活動報告で作中のことについて話すのもあれですし、そもそも更新が安定しているのにわざわざいちいちわかっていることを書くのもなどと思っていましたし。しばらく休む時や更新頻度を落とす時以外は何も言わずに似たようなペースで更新してましたから。
やっぱり読者さんへの安心感のためには「次回の更新は◯曜日の◇時頃です!」とかのほうがいいんでしょうかね。
ちなみに、スマホをお使いで後書きを見たくない読者の方にはダウンロードアプリをオススメします。本文しかダウンロードできないアプリを使えば後書きなんて気になりませんよ。
と非常に消極的な提案をしてみます。
まあダウンロードアプリは読者からすれば便利ですが、感想やブクマ、評価ができないしPVもつきにくいので作者側からすれば寂しいものですが(笑)
◇
最後にテンプレ、王道などについて。
「展開に既視感が」
「他の転生とさほど変わらないように感じました」
このようなご意見が。
この物語のあらすじを三行にまとめるならば「主人公が異世界に転生して、頑張って、邪神を倒して終わる。」まあテンプレですか。そこはとりあえず王道であることは疑いようがありません。
そもそも骨組みとなる展開については「王道」を目指していたので、そこまで斬新であるとは思っておりませんのでそのあたりを踏まえていただけるとありがたいです。
ただ、一般に言われるオリジナリティーがないと言われる細部の展開については、主人公が運だけで強くなる、何かよくわからないけどとにかく勝てたなどの展開は控えたつもりです。そのあたりの説得力があれば幸いです。
これらのご指摘についてはどうしようもない部分もありますかね。
細かな要素一つ一つ取り上げていけばそこまで被るものでもないとは思うんですけどね。
主人公が貴族や村人に転生したわけでもなければ、幼少期から魔法をバンバン使ったわけでもないし、ゲームステータスで無双したわけでもないですしね。奴隷少女を買って優しくしたこともないですし。そもそも主人公が冒険者ギルドを素材買取場ぐらいにしか思ってないですし。
主人公が活躍する、戦闘で勝つことそのものを否定されると冒険物語としてはまたお望みのものとは違うので……。
まあ魔法があるとか、勇者や魔王がいるとかそのあたりを否定されるとそれはそれで。
私としては自分で設定した独自用語を持ってくるよりは、馴染みのある言葉にしておいた方がすんなりと入ってきそうですし。結局のところ、オリジナリティーのある設定などと言われている作品の独自用語を元からあるものに置き換えて問題が発生するものがどれほどかという話なのですが。
テンプレや王道は場所によって変わりますが、その基準は人によっても変化します。
場合によっては、主人公が異世界に転生したらテンプレ、と言われるとどうしようもないですね。
私としては学園ラブコメ、恋愛物などのジャンルの一つとして異世界転生、がこのサイトではあると考えているので、その議論についてはやめておきましょう。いわば「主人公が現世で生まれて普通に生きているからテンプレだ」と言われるとどうしようもないような感じでしょうか。
まあそのような指摘はありませんでしたが。
とまあこれだけいろいろと述べさせていただいたのは、オリジナリティーのあるなしだけを言われても、どこがと言われなければ証明のしようがないといったところです。
例えば、「銃を作るシーンがテンプレでした」と言われますとまあ銃を作ったところはそうですが、主人公が使えていない部分で他の作品とは違いますなどと反論できるのですが。
もしもこの作品が多くの人に「テンプレ異世界転生」だと思われているならばなかなか"改善"は難しいと思います。
◇
終わりに
ここまでで書いたように、決して「間違っていない」意見であってもそれを改善できるとは限りません。
その人がそう感じたことを「間違っている」と述べることに意味はありませんし。
ただ、同じような指摘でも、場所が具体的に述べられていて、改善の方向、そしてそれが納得のいくもので変えても問題ないものならば対応させていただいているかと思います。
ですので批判、改善点をご指摘していただく場合は具体的な箇所、または根拠を述べていただくと助かります。
この作品は完結してはいますが完成などはない、改良の余地はまだまだあると思います。
この作品をこの形のままに楽しんでいただいている人がいるので、大きな変更はできないでしょうし、魅力を損なわない範囲での改稿を目指してまいります。
それでもよければまたご意見お聞かせくださるとありがたいですね。
感情と事実の両面から対応いたしますので(笑)
この話に関する反論、またはご意見も受け付けております。
的外れであると思ったり、逆に「このような意味で言ったのではないか?」「こうしたらいいんじゃないか?」などありましたらどうぞ。
ちなみに。
作者本人への罵倒は本編の感想欄では受け付けておりませんので、そういったものはエッセイ、活動報告、メッセージにてどうぞ。特にそう感じられた理由を明記していただければ。
ちなみに主人公に対する嫌悪や賞賛、共感は感想にはなりますが作品の批判にはなりませんねー(笑)
むしろ「主人公が最低でした」と言われても褒め言葉でしかないので。まあ中には「優しい主人公でした」と言っていただけると読者様も。
まあ感想は論じる必要がないですからねー。思ったことなので。どれも正しいです。読者様それぞれがどう見るか、でしかないですから。