メサ子「人間の寿命の値段は年齢 立場により相場が変わるのよ」
LIFEOFF この店は人間の寿命を売り買いする店だ
基本的に寿命を売るのは若者が多く寿命を買うのは年配の方が多い
店長曰く 若い人は寿命の価値が解らないから安く買い取り 年配の方は寿命の価値を認識しているから高く売るのだそうな
メサ子「若者の寿命は年間100万円で買い取る。そして売るときは200万円 大儲けよ。年配の方は買うときは200万円 売るときは500万円 まあ本人の状況により値段は左右されるけどね」
ポチ丸「要するに本人の価値次第で値段が変わると」
メサ子「そういうこと。たとえば無職とサラリーマンじゃサラリーマンの寿命の価値の方が高い。サラリーマンよりは社長の方が高い。時給と同じよ。時給とはその人の寿命1時間の値段みたいなものでしょ?働くってことは寿命を売って金を稼ぐようなものよ」
アリサ「よくわかるわ。おかまバーで働いていた時も寿命が減りそうになるのよ。特にお酒を飲み過ぎた時とかね」
たしかにそうかも。そう考えると私たち学生は自分の寿命を高く売るために勉強しているようなものだもんね。学歴が高ければ年収も上がる。また専門学校とかで技術を身に着けても年収が上がるからね
メサ子「今からおいでになるビップの方は売れっ子漫画家よ。なんせ週刊少年シソーラスで連載中の超人気海賊漫画 パイレーズを描いている織田栄次郎先生よ」
ええええええええええええ 本当? 私大ファンなんだ サインもらおうっと
栄次郎「初めまして。僕織田栄次郎と言います」
メサ子「LIFEOFF 店長のメサ子です」
栄次郎「寿命を売ってください。30年ほど……僕は時間が欲しいんです。まだ描きたいことがたくさんあるんです」
織田先生ってまだ40代のはずじゃあ?
ポチ丸「寿命データによると織田先生は先月末期のがんで余命半年と宣告されてます」
えええええええええええええええ 知らなかった
栄次郎「末期の肺がんなんです。このことは家族以外は担当と編集長以外誰も知りません。僕は重度のヘビースモーカーですから。僕には時間が必要なんです。まだたくさんアイディアがあるんです。他に描きたい漫画の構想がたくさんあるんです。時間が欲しい。いくらかかってもいいんです。時間をください」
メサ子「いいわよ……ただし高くつくわよ」