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恋愛競走  作者: 梶原ちな
1/4

**第1話


はじめまして、こんにちわ。

またもや短い連載になる予定です。


いつもとは違いドタバタした恋愛小説になると思われます。

会話文などで記号を多く用いていますので、読みにくい方、不愉快に思われる方もいらっしゃるかもしれません。

申し訳ございません。


ご感想、ご意見伺えたら、と思いますのでどうぞよろしくお願いします。





 負けるわけには、いかない。




 だかだかと激しい音を立てて、あたしは廊下をひた走る。

 わき目もふらず、ただ、前だけを見て。

 放課後といってもあたりはすっかり暗くなってしまって、月明かりだけが頼りになっていた。

 

 だれもいない。

 静まり返った廊下。


 普段、廊下を走るなんて考えられない。

 どちらかといえばあたしは優等生で、マジメに生きてきたから。


 なのに、こんなに必死になって走っている。

 もうだれもいない放課後。


 夕闇が、彼が背後に迫り来るのを感じながら。


「コラ!ちょっと待て!」

「待てといわれて、待つわけ、ない、でしょうが」


 差しかかった階段を二段抜かしで駆け上がる。

 自分にこんなに体力があるなんて思わなかった。


 火事場のバカ力。実際経験してみなければわからないものだ。

 人間、やるときはやるものなのだなと改めて思い知らされた。

 それが後ろのアイツのおかげだとは思いたくないけれど。


「おまっ、陸上部でも入れ!」

「ア、ンタを振りきったら、そうさせても、らうわよ」


 人に陸上部を勧めておきながら、自分だってしっかりあたしのスピードについてきている。

 これが男子と女子の差。


 そうだ。あたしはもう彼にかなわなくなっている。

 それがこんなにも胸を締め付けるだなんて、思いもよらなかった。



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