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閑話 ウディッツ③

カンプファン卿を引き込めたのは大きい

彼も王国の貴族なのだから協力は惜しまないだろう

開拓村を再開してもらった



「ココが例の跡地かい?思ってたより広いね」

「うはぁ!これだけの広さを一人で切り開いたんすか?」

「地面も均されていたようだな。建物を作るより倒木と均すのが人員が必要なんだがなぁ」


「その建物らしき物は薪にしかなら無さそうだけどね。まずは周囲の柵作りからか。アルカ、木材と資材の手配をしな!テミスは周囲の魔物を減らすための人員を集めろ」

二人に指示を出したから資材は直ぐに集まるだろう


「さてエクス、あんたにやって貰うことなんだがね」

「その前に村の構想は出来ているのか?何のために作る?必要な施設は?あとから変更出来ない事もあるから先に考えているんだろう?」

正直言って全く考えていないよ

この村はお前達を見極めるための物なんだって言ってやりたいね!


「それだよ。ワークルエのスウォートに聞いたら風呂を作ったらしいじゃないか。それを作れないかい?」

「ああ!イオラが作った奴な。確か北の方に跡があるんじゃないか?」

全く、湯につかるなんてお貴族様でもやらないよ。せいぜい水浴びだろう

二人そろって村の北へ歩いていく


「いきなり、家の残骸が消えたね。こっちは更地に近い・・・ん?あの台は何だい?野営の跡・・・あの娘らは此処で生活してたってことか・・・テントも一張り分の跡しかない・・・・」

ここで12人寝泊まりしてたのかい?

え?

村の敷地内で?

「イオラが肩入れしたくなるのも解かるだろう?それより風呂はこっちだ」


床に敷き詰められた木と先にある泥のある場所へ着いた

「ふむ、服を脱ぐ場所は木を敷いてたんだね。それから奥が水が溜まっていたと・・これだけ広ければ十分に水浴びが出来るね」

「・・・・・・・水ではなく、湯につかるんだよ」

「は?何言ってんだい。こんな量の湯を沸かしたって溜まるまでには水になってるだろう?」

エクスはいきなり魔法を使い横の地面に穴を掘った


底に水を貯め火球を沈めていく

湯気が出始めた

たまげたよ、ほんとに湯になってるじゃないか

「こうすれば湯が簡単に沸くだろう?」

「魔法をこんなことに使う奴は初めて見たよ!普通は魔力を温存するもんなんだよ」

「意見の相違だな。魔法は生活をよくするために使うべきだよ」

「その意見に否定はしないよ・・・・よし、エクス!周りを囲みな!」

「おいおい、入る気か?」

「あの娘らが絶賛してたんだ。機会があったなら試したいってもんだろう?ほれ、早くしな!」

目の前に湯があるんだ

入ってみたいじゃないか


四方を土壁が覆うが天井はそのままなので閉塞感はない

「上がったら声を掛けてくれ」

「あいよー」

どれ、試してみようか・・・・・・

~~~~~~~~~~~~~~

「ウディッツさーん」

「んあ!?アルカかい?・・・・ちっと、うたたねしていたみたいだね」

私がうたたねするって、どんだけ気持ちが良かったんだろうねぇ

身体を拭いて服を着る

「アルカ、その辺にエクスはいるかい?」

「あぁ、いますよ。エクスくーん、およびだよー」

「済んだか?」

「ああ済んだよ」

壁の一部が崩れ人が通れるようになる


「いやぁ、報告では聞いていたが絶賛していたのがよくわかったよ。あんなのは領主でも味わえないね」

「なんの話っすか?」

アルカが興味深々で隙間を覗き見る


「ワークルエの報告に会った風呂だよ。あまりに絶賛していたから妄想の類かとも思ってたんだけどねぇ」

「風呂?っすか・・・・エクス君、私も入りたい!どうやるのか教えて!!」

エクスは湯を沸かしなおしてアルカに風呂の入り方を説明している


しばらくしたらテミスが戻ってきたので報告を受ける

・・・・しかし、良い匂いだね!

テミスの報告が頭に入らないじゃないか!

大蜘蛛はエクスに任せてしまえばいいよ、もう

「今は拠点のことだよ。食わしてくれるんだろう?」


「食わせるために作っていたからな」

「なんだ?白いスープ?」

「あ!私も食べるっすよ!ちょっとまっててほしいっす!」


食事をしながら村の要望を述べていく

なに?風呂を使うにはそれだけの設備がいるのか?

うーむ・・・・国からの予算がでるかだねぇ・・・


「なあウディッツさんよ、最新の設備を使う気はあるか?」

「・・・何だい・・・聞かせてみな」

確かに衛生面は重要だねぇ

「ふうん、そういうもんなのかい。でも、排水を上に組み上げる装置ってのは間違いなく出来るのかい?」

「ああ既に出来たものがあるから、それに手を加えるだけだ。ただ魔力が必要だからソコは考えてくれ」

コイツの知識はどうなってんだい

言っていることの半分くらいしか理解できないよ


今度は拠点を作るとか言い出した

どのみち監視する必要があるんだ。構わないから許可しておやり

許可を出したら一人で森の中へ入っていった

「とりあえず、村の概要を決めちまうよ」




ケンプファーへ戻った私たちにエクスは3人の男女を紹介した

さえなさそうな年寄りじみた若者がメッツ

痩せてひょろっとした目がデカい男はテスタルド

小柄で筋肉質な女、アイネ

この三人に何かを研究させてるらしい


「なんだいコレは?」

机の上にある奇妙な魔道具

ただ円盤が回転するだけの物なんだけど・・・・・

「これが何だってんだい?魔力で円盤が回っているだけじゃないか」


「くは!ウディッツさんとも在ろうお方が、この天才たちの素晴らしさが解らんとはね」

「面倒な言い回しはやめな。それでこの魔道具がなんなんだい?」

酌に障る言い方をするね

エクスは三人に特許の話をしているね・・・こんなもので特許を取っても金がかかるだけだろうに

でも私の考えは脆くも打ち砕かれた


「そう言った感じでどうだ?もちろん拠点に関しては此方で費用は出す」

「こんな施設、想像もつかないよ・・・この下水施設ってのは必要なのかい?」

「俺が居たところでは常識だっただけだ。川の汚染や衛生面の向上で病気やケガでの死亡率が減ったな。こちらで下水をどう処理しているか知らんしな」

コイツのいたところは、こんな面倒なことをしてるのかい


「街の地下に集められてスライムが処理している。時たまスライムを間引く仕事がギルドに出されるぞ?」

「人気が無くて新人や罰でやらされる方が多いけどね」

「うーん・・・それなら、いいのかなぁ」

テミスとアルカがこちらの街の下水貯めの話をしている


「エクス、これは魔物を使わないんだね」

「そうだな。魔物は使わんな」

これがあれば、数百年単位でスライムが消える現象も考えなくて済む


「・・・・しかし、回転であそこまでの物ができるんだねぇ・・・・思いもよらなかったよ・・・・」

「無能扱いされていたらしいがな」

「エクスの構想を聞いただけでも、あの魔道具は優秀だと思うわ・・・・」

「特許料を払ってもらうぞ?」

「私が先に見つけてれば・・・・いや、無理だね・・・エクスの発想があればこそか」

コイツの発想あればこそか・・・これが王国の為になってっくれれば・・・・





そのあとは村を開拓していくために現地で野営するんだが・・・・

エクスの能力を見せつけられただけだったよ・・・・

柵が必要といえば、一歩も動かずに堀と土盛が村の周囲に出来上がる

コイツなら1キロ先でも魔法攻撃が出来るんじゃないのか?


「はぁ、もういいよ。お前に突っ込む気力もないさね。飯でも作っといておくれ」

私たちはそれぞれのテントを汲み上げ先遣隊が来る準備をしていた

鼻に着く匂い・・・くそっ!これだけで腹がなっちまう・・・・他の二人もソワソワとしながらの作業で遅々として進まない


「仕事はいいのか?」

「こんだけ良い匂いさせてちゃ、仕事に集中できやしないよ!仕事は食べてからするさね」

まずは食わしてもらってからだ


「それで何のシチュー何だい?嗅いだことのない匂いだよ。これだけで腹がすくじゃないか」

「これか?キヨネの故郷のシチューでカレーという料理だ」

「キヨネっていうと、この前の娘だね?どこから来たのか知っているのかい?」

「知っている・・・・・・が、余計な詮索はしないもんだろう?」

「・・・・・そうだね。野暮なこと言っちまったよ、忘れておくれ」

過去の詮索はしないってのは狩人の常識だね・・・・そんなことも忘れるなんてねぇ

シチューはめちゃくちゃ美味かった

アルカたちからギルドで出せないか打診されたが、レシピに払う予算が無いんだよ


私たちが測量などの仕事をしている間、少し拠点の整備をしたいと言って来たので許可をしたけど・・・・

ふと目をむけると地面の穴から、ひょっこりと顔を出した。

どうやら拠点との連絡通路らしい

先遣隊の到着が二日後と決まったので仮設の風呂と便所の設営を頼んんだ


晩飯なのでアルカに呼びに行かせると土地が切り開かれて、土台まで出来ているっていうじゃないか

しかも、テントをみたアルカがエクスに懇願して作って貰ったよ・・・・・心地よいのが腹立たしい


先遣隊が到着し作業を進める

土木請負のガンツ。こいつも王国の優秀な工兵であるがエクスの存在にあきれた様子だ

どうやらエクスは空間収納も持っているらしい

宮廷魔術師のサジェスには知られたくないね、絶対に厄介なことになる

ガンツも同じ意見だったから助かるがね


そのあとも厨房が生えたり。井戸が生えたり、仮設住居が生えたり・・・・・

違うんだよ。開拓ってそんな簡単に出来るもんじゃないんだよ・・・



そんなときに問題が起きた

アフェットゥオーソの狩人を名乗る男たちが問題を起こしたのだ

そもそも流星団って何だい?

語りで街を滅ぼされたら堪らないね

「アルカ!裏を探りな。徹底的に潰すよ」

「はいはーい。では、いってきまーす」

「それとエクス!」

「わかっている、焼却炉だな。高温に耐える奴がいいか」

「違うよ!牢屋だよ!なにを燃やす気なんだい!」

コイツの思考はどうなってんだい!

ぶつぶつ言いながら地面に穴を掘って、男どもを放り込んだら格子状の物で蓋をした



私は穴に転がっている男達を見たが、やはり記憶にない

アフェットゥオーソの狩人なら一度は顔を合わせてるはずなんだけどねぇ

アルカが帰って来たので報告を受ける


この村の主要となるメンバーが揃ったね

村長のテミス

商業ギルド担当のアルカ

食事班のロレッタ

土木班のガンツ

立法のプロセとゲリヒト

狩人ギルド統括の私

それに、エクス


報告ではペールデンテの商業ギルド頭取の逆恨みによる嫌がらせであった

馬鹿らしい内容だったが、中身は胸糞悪くなるものだったよ

「そういうことだから街への攻撃はするんじゃないよ!あとの二人にも伝えときな!」

文句を言っているが、念を押しとかないとアフェットゥオーソがペールデンテの二の舞になっちまう

実行犯の二人はテミスにカタを付けさせることにしよう


エクスの外道な報復は聞き逃すとして、村の進捗だね

流れは順調というより前倒しされてるね・・・エクスの魔法で

これは、良くない傾向だね




朝になりテミスが緊急情報を持ってきた

ペールデンテに蜘蛛の大型種がでたらしい

エクスは居るのか?アルカにエクスを呼びに行かせる

ノックがあったので許可をするとエクスを連れたアルカが入ってくる


「すまないね。ちと厄介なことが起きたらしいんだ。テミス!」

「先日ペールデンテを襲った魔物の話を覚えているか?」

私は少しエクスを疑っている


「たしか蜘蛛の大型種と蜘蛛の集団に追われた蟲だったな」

「その大蜘蛛が街中にでたらしい」

「・・・・・・・・・・ペールデンテのか?どこに出たんだ?」

関係ないのかい?それとも惚けているのか・・・


「エクスは何処に出たか知らないのかい?昨夜は拠点から出ていたみたいじゃないか」

「ああ、刑場の下見にな。・・・・・南下してくると思うか?明日、後続が到着するのだろう?」

「ペールデンテからの続報まちだな。ガセネタなら良いんだが」

「最悪を想定しておく必要はあるだろうな・・・・壁は今日中に仕上がるんだったよな」

確かに最悪を想定する必要はあるけどね

私たちの最悪はお前たちが敵になることだよ


防御用の伐採が1,2刻・・・・・いや、コイツに常識は当てはまらないね・・・・・

情報収集にアルカを行かせる

渋ったアルカを説得しやがったよ。本当に知らないのかねぇ


「随分気にするじゃないか。何かあるのかい?」

「ウディッツは気にならないのか?天神教が本当のことを言っているとは限らないんだぞ?」

天神教?

使徒とかいう奴等のことか・・・・天神教を疑っている?


「・・・・・・使徒は8体とは限らないってことかい?」

「使徒も手下を作るかもしれんだろう?そもそも使徒とは何かということも解ってないんだ。用心に越したことは無い。むしろ、あんたらの情報網ではどうなんだ?」

「確かに、天神教からの情報しかないね。テミス、通達を出しな!使徒に関する情報を集めるんだよ」


「まて!ウディッツも聞いてたはずだが、天竜山の『竜』とケンプファーから南西に『猿の顔をした虎』。西に大きい洞窟はあるか?」

少し考えるテミス

「ウーデンズの街からさらに西に鉱山があったはずだ。」

「そこを重点的に調べてくれ。そのあたりに使徒がいるらしい」

解かったと言って小屋から出ていくテミス


「随分と詳しいじゃないか。羽根つきの場所は知らないのかい?」

「ウディッツも聞いていただろう?キヨネの情報だよ」

確かにあの娘がそんなこと言っていたね


「ああ、あの娘かい。何のことかと思っていたけど、ありゃぁ使徒のことだったのかい。・・・って待ちな!あの娘、使徒を狙ってるのかい?」

「それだけの力を持っているさ。だからイオラも気に入っているんだろ」


「化け物が4人もいるのかい・・・・サジェスに隠し通せるかねぇ」

「迷惑を掛けるなら蒸発してもらうが?」

「止めとくれ・・・・あたしゃ、禿げそうだよ」

こいつらなら躊躇なく攻撃しそうだよ・・・・


「ならば、人を簡単に疑わないことだね。敵対したものに容赦する必要ないからな」

「・・・・・・・・・・わかったよ・・・・・・・」

疑っていることも、お見通しってことだね・・・・



アルカが戻ってきたので報告を受ける

「まずペールデンテの状況っすけど、瓦礫が散乱していて復旧の見込みというか指揮できる立場の者がいないっすね。流石に遺体は教会へ安置しているみたいっす。あと大蜘蛛なんすけど、街に入った形跡がなかったっす。目撃者は1名、教会の墓守っすね。彼が言うには大蜘蛛が遺体を何十体と持ち出した。そのあと煙のように消えた。ということっす」


「なあ、ウディッツ。姿を消せる魔物というのは居るのか?」

私は聞いたこともない

それに遺体を持ち出した・・・・考えられることは、食料・・・・


どうやら街の柵周辺は30mほど伐採をすましてあるらしい

隣接するよりマシだね





急ぎ村の防衛を整える必要があるんだけど、エクスの出した案での建設許可が下りない

どこぞの貴族が止めているんだろうけど、予算も降りて来やしない

「それでウディッツ。上下水は設置するか決まったのか?あとからの設置は難しいと思ってくれよ」

「予算が降りないんだよ。想像が出来てないんだろうね・・・従来の作りでいくしかないかねぇ」

ため息交じりに答える

「そうか、なら俺の出番はないな。拠点作りの方をさせて貰おう」

暫く拠点を作るのかい

まあ、空いてる時間になるから構わないんだけどね



昼くらいに入植者たちが到着した

その中にイグノランテが居るのを確認してホッとする


他にも魔術師が二人きており挨拶にきた

「「師匠!ご無沙汰しております!」」

「久しぶりだね、よろしく頼むよ!」

「はい!エラ、着任します!」

「メイソン、着任します!!」

「話していた仕事の発案者を紹介するよ」

二人をエクスに紹介し風呂の入れ方を教えさせた



「ウディッツ!魔術師の二人の様子がおかしいぞ!」

ガンツが飛び込んできた

急ぎエラとメイソンの所へ向かったら、二人とも真っ青な顔で蹲っていた

「どうしたんだいアンタたち!」

二人の様子をみると魔力欠乏症のようだ・・・・

まさか、風呂の水貯めで魔力が底をついたのかい?

浴槽を見ると足首までの水しか溜まっていない・・・・・・

エクスのバカみたいな魔力があってこそってことかい・・・


ガンツに言って二人を休ませる

「風呂は暫く、閉めるしかないね・・・・・」

「そうは言うがな・・・職人たちの楽しみの一つじゃぞ?説得できるか?」

開拓村の楽しみ何て食事くらいしかないしねぇ

「風呂がある開拓自体がおかしかったのさ・・・皆には私から説明する」


がだ、一回なれちまうと前に戻れなくなるのかねぇ

批難轟々だよ・・・・・

何処で落としどころを付けるか・・・・

アルカがエクスを連れてきたようだ


状況の説明をしているようだ・・・ね?

「はぁ・・・・くだらない。くだらないくだらないくだらない!」

いきなりキレた?

魔術師二人の養護に入植者の意見に寄りそう・・・・いいぞ・・・


「確認するぞ、ウディッツ。魔法師を頼むときに仕事内容と魔力量の話はしたんだろう?」

これは私も失念していた

「テミス。村人が声をあげて問題提起しているぞ?なぜ動かない?」

「国に使えているかもしれんが、仕事はしてもらいたいね。”諜報員”ではなく”覗き屋”には無理だったか?」

良い煽りだよ。お前が村人の代弁をする形になれば、落としどころも見える

「吠えてくれるじゃないか。この私を覗き屋呼ばわりとはね」

「ほう。では、対処方法を指示していただけますかな?狩人ギルド長様?もしくは村長様が支持するのかな?」


「エクス・・・・すまん。俺たちは・・・」

「テミス、謝る相手が違うだろう?村長なら、村を守れ、村民を守れ。皆の声を聴き着地点を探れ。強引な手を使うのならば説得しろ」

「・・・・・・・確かに、俺たちの落ち度はあっただろう。皆、すまん!俺に、俺たちに少し時間をくれ。不便を掛けるが頼む!!」

テミスもいいタイミングだ!


「そりゃ、開拓しに来た村で風呂なんて夢の話だからよ」

「普通なら泥と垢で汚れるのは当たり前だからな・・・」

村人たちも落ち着いてきたか・・・

「わかったよ・・・対策を考える。時間をおくれ・・・・」

「なぁ、ウディッツさんよ・・・・悪いと思うなら、頭を下げるんじゃないのか?それとも何人も指導してきたお偉いさんは頭を下げないのか?(国の機関も碌なもんじゃないな、消すか・・・・・・)」

っち!そこまで煽る必要な無いよ!

「っく!・・・・みんなの意見、がわかった。村の責任者を集めて、再度協議するので、今しばらく猶予をお願いしたい」

一先ずは収まってくれたね


「アルカ!エクスを巻き込んだのは良い判断だッたよ。エクスも機転を利かせてくれて助かったよ」

エクスが頷いたのを見て皆は驚いている

ギルドの本工事を進めるしかないね

しかし一月か・・・普通であれば早いんだがな・・・・


「あの・・・ウディッツ?この際エクス君に指名依頼をだしてはどうでしょうか。拠点の建物が出来てたんですけど・・・・」

は?まだ基礎程度しかなかったろう?

「確かに『内装と建具』を頼むと言っておったのう。建物自体は出来ているのじゃな?』

は?朝なんにもなかった場所だよ?

「ウディッツ、ここで悩んどってもしょうがなかろう。一回エクスの拠点を確認にいかんか?エクスも良かろう?」


私はエクスの常識を疑っておくべきであった

何で半日で貴族の別荘並みの物が建ってんだい!

「ウディッツ、もうこれで良いんじゃねぇか?ギルド館だけでも作っちまおうや」

ガンツもあきらめたように言う

後は予算からどれだけ足が出るか・・・・

は?大金貨3枚?浄化石5樽とスライム合わせても金貨30枚も足せばいいくらいじゃないか

内装はガンツにやらせるらしいけど破格にもほどがある




朝から処刑台に二人の馬鹿どもを連れていく

開拓村からだけでなくフォーゲソンからも多くの人がやってきたようだ


深い穴の奥には盛り土がしてあり、上には板が少しはみ出している

周りに組まれた木の上からは、輪になった縄が二つぶら下がっていた


盛り土の上に連れていかれた馬鹿どもの首に縄が掛けられ、板の上に追いやられている

テミスが二人の罪状、前科も含めて朗読し、プロセとゲリヒトが王国法に合わせて判決を言い渡す

あまり気分のいいもんじゃないが、教育には必要な事だ

穴の上で揺れる二つの物が見せしめとなってくれる


村に帰ると、既にギルド館が建っていた・・・・・

だから、なんでこう、こいつは・・・・

食事班からも新しい提供方法だといって生肉を渡され、魔術師二人は魔法の効率が上がったと報告された

どちらも、エクスの仕業だよ




外観が出来たギルド館にガルドが水車を取り付けている

どうやらエクスの言っていた魔道具が出来ていたようだね

それに浄化石とスライムも到着かい

水門を開くと膨大な水が流れていき、水車を回していく

「仮設の風呂と厨房、井戸は潰しとくぞ」

「それと、仮設とはいえ村人の家は出来ているしギルドも出来た。契約は終了で構わんな?」

「ああ、解ってる。完了報告書をもってくるよ」


全く・・・・こいつを見ていると頭がおかしくなりそうだ

サジェス以上に厄介な奴だよ


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