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絶望

我はイオラの形でペールデンテに居る

狩人ギルドにいるイグノランテに用があるのだ


「邪魔するわよ!」

大声で宣言しながらギルドへ入る

「な・・・っひ!イ・・・イオラ!」

受付嬢が悲鳴?

もしかして我怖がられてる?


「イグノランテを出しなさい!」

受付カウンターを殴るとカウンターが砕け散った

あれ?


走り去る受付嬢

遠巻きに見ている狩人達

「なんだ・・・なんなんだ・・・私は、ようやく寝れたt

「そんなのどーでもいいんですよ!早く来て対応してください!!!」

受付嬢に押されながら出てくるイグノランテ


「出てきたわね嘘つきババア!それとも騙し討ちはペールデンテの十八番かしらぁ?」

我は殺気と闇魔法の冷却を併用しイグノランテを睨む


「ちょ!ババアって私はまだ・・ひぃ!!」

いきなりしりもちをついて、手をワタワタ動かしている

ひょっとして腰を抜かしたのか?


「だだだだだ、だまししっしっし、、うちって・・・・ななななんの・・こと、でしょぉ、、かぁ?」

涙目で聞いてくる

「あなたは開拓村に向かう人員は亡命希望と言っていたわよね?カンプファン卿から資金と場所を提供してもらって!」

「そそ、そうです!彼らはカンプファン領に亡命を希望しました!あなた達の仲間のテスタロッサに場所を作ってもらったと聞いています!!」

イグノランテは焦って回答している


「そう、あくまでシラを切るのね」

「な、何が・・・まさか彼らが何かしたのですか?」


「奴らは開拓地をペールデンテの物としコレを占拠した!カンプファン卿の者は門前払いを受けたためペールデンテの侵略とみなす!!まったく、騙されたよ!戦争を回避したいと願っていたのが我々だけだったとはね!」

「な・・・そんな、馬鹿な!私は、よくよく言い聞かせて・・・・スウォートは!ワークルエ隊は如何した!」


「奴らの下働きさせられてたよ!なぁ、あの土地にいって何日たった?何で救援にいった奴が家に住んで、アイツらはテント住まいなんだ?お前は誰を助けに言ったんだ?いってみろよ、イグノランテ!」

「え・・そ・・・そんな・・・ちが・・私は、彼女らを・・・」

頭を振り否定したいのだろう


「貴様らクズどもは彼女らを見殺しにしただけでなく、カンプファン領に再度の戦争を仕掛けたんだよ!」

「ち・・・ちがう!私は、私たちは戦争を・・・・」

ギルド前も野次馬だらけである


「よく聞け、ペールデンテのクズ共!貴様らが仕掛けた戦争だ!私たちはペールデンテを消滅させることにした!3日目の朝にはこの街は地図より消えるだろう!」

我はそれだけ伝えてギルドの天井に魔法を放つ

うむ。きれいに穴が開いた


我は穴を抜け空まで上がる

「ま・・まって!まってイオラ!イオラー!」

イグノランテが叫んでいるが我はとっとと移動するのである




猫の手亭の部屋の中

ギルド職員の仮眠室であるな

ホントに寝る為だけの部屋でベッドのみの部屋である


朝になり朝食をたべているとシトナイ達が降りてきた

「おはようエクス君」

「おはよう。良く寝れたかい?」

「久々にベッドで寝たので、ぐっすりだったよ。警戒しないで寝れるのがこれほど有難いとはね」

あー開拓村って若い娘が少なかったからなー

だから家も後回しにしてたのか?


「ところで今日の予定は立てているだろうか」

「街と周辺を確認したいところだが、指示があれば優先しよう」

「いや、問題ない。装備は揃えられたかな?流石にペールデンテの軍装では動きづらかろう」

「確かにこの街で、あの装備は着れんよ。買い替えの足しになってもらった」

ふむ

割り切れたようであるな

未練が無くて結構


「では街中をみた後は狩人ギルドへ行ってくれ。今後の話をする」

分かったと了承したあと用意された食事をとり、街の散策に出かけた




我は狩人ギルドへ到着して中に入る

「エクスさん!!サブマス!エクスさんが来ました!!」

アメリーが階上へ駆けて行った


どすどすと響く足音

「エークス―!!お前、こんな大ごと昨日のうちに言えよ!!」

肩をつかまれブンブン揺さぶられる

何のこと?

というよりドレのこと?


「オーケイ、一度落ち着こうかグランツ。呼吸を整えて。はい、ひっひっふー」

少し落ち着いたのかグランツが話し出す

「先ほどイグノランテから緊急連絡が入った」

「イグノランテというとペールデンテの?それと緊急連絡とは?」

予測は着くが惚けておく


「緊急連絡ってのは狩人ギルド専用の連絡手段だ。距離があっても連絡が取れるようになっている」

「ほう、便利なもんだ。代償もデカそうだな」

「ああ、相当な魔力を使う。だからギルド長クラスの人間が緊急と判断した時でないと使わない」

「ふむ。ペールデンテのギルマスが緊急と判断した内容というのは?」


「”戦争を止めてくれ”という依頼・・・いや懇願だなアレは・・・なんでもイオラからいきなり文句を言われて街を滅ぼす宣言をされたらしい。おまえ、知ってただろ!」

「ああそのことか、うん聞いてる。大丈夫、あのくらいの規模の街だとイオラ一人で更地に出来るよ」

なのでケンプファーからの出兵はない

にっこり笑って教えてやる


「ははは、余程腹に据えかねたんだろうね。イオラがやるといったんだから地図を修正する準備をしないとね」

「・・・・は?・・・・修正?」

「必要だろ?ペールデンテは数日以内になくなるんだから」

にこやかに話す


「な・・ちょ、ちょっとまて。なくなる?なくなるだと?」

「なくなるだろうねぇ、跡形もなく」

「エクス!イオラに攻撃を待ってもらえないか?ペールデンテに確認させてくれ!」

「なにを確認するんだい?侵略戦争を起こしたのはペールデンテだし、テスタロッサも乗り気なんだよね。女を怒らせるとフォローが大変なのは知ってるんじゃないか?」

どっちも我なのだがな


「エクス、今日はココにいるよな!俺は急いで連絡とるから、ココに居ろよ!絶対だぞ!」

グランツは急ぎ階上へ走っていった


「エクスさん・・・また、戦争になるんですか?」

アメリーが心配そうに聞いてくる

「戦争?はははは、ならないって!」

「そ、そうですよね!戦争なんて・・・」

「蹂躙するだけだよ」

凍り付いたように動きが止まるギルド内

会議室を借りて、昨日登録した12人が来たら会議室まで来るよう言伝をたのむ


「馬鹿かてめぇ!そんなの宣戦布告と見られて当たり前だろうが!!とっとと人間をやって事実確認しろよ!」

階上へ上がるとグランツの怒声が聞こえる

地声もデカいから猶更である

「あぁ?!それこそそっちの問題だろうが!」

おや?

向こうでも何か問題あったであるか?


「畜生!」

ドアを荒々しく開けてドスドスとした足音が階下に消える

またドスドスとした足音が近づいてきたら会議室のドアが開いた


「ある程度の話は聞けたみたいだね。カンプファン卿には開拓村の状況は伝えているから、そろそろ派遣した者が戻ってくる頃じゃないかな?」

グランツの顔色が悪いがどうかしたのであろうか


「エクス・・・・何処までが、お前らの仕業だ?」

「む?話が見えんが・・・・開拓村を潰して、ペールデンテへ通告したぐらいだが?」


「・・・・・・・・・ペールデンテ領主・ニール騎士爵と他数名が何者かに殺されたらしい」

「・・・は?殺された?誰に?」

「・・この件は、何も知らんのか?・・・すべてが食いちぎられて、バラバラだったらしい」

「食いちぎられた?そんな大型の魔物が・・・・あっ!」

片眉がピクリと上がるグランツ


「なんか、思い当たることがあるんだな?なんだ!」

「いや、まだ予想なんだが・・・・その死体の傷は1体のものか?」

「いや、7~8体は居ないとおかしいそうだ。早く言えよ!」


「おそらく”蛇”だ・・・・沼に居たのは抜殻だった。本体は既にペールデンテに到達していたのではないか?」

「”蛇”・・・確かに頭は7つだったな・・・・しかし大きさが合わん」

「アレは普通の魔物ではない。常識にとらわれる存在では無かろうよ」

ほぼ確定であるが

キヨネが満腹になって領主館に戻ったところで文句でも言われたのだろう

それに切れてバラバラにしたのでは無かろうか

そー言えば、キヨネに村がなくなったこと教えないとな―


「そうか・・・そうだな。普通の魔物ではなかったな。すまん、お前たちが殺ったかと・・・」

「さすがに、まだ殺さんよ」

「そうだよな・・・さすがに殺しは・・・・って”まだ”?まだって言ったか?」

「それよりペールデンテへ連絡するなり領主に確認するなり、忙しいんじゃないのか?」

「あぁそうだった、畜生!」

またドスドスいわせながらギルド長室へ行ってしまった





しばし、ゆるりとした時間を過ごす

ドアがノックされたので許可をするとグランツのほか領主と大司教がいた

「おや皆さんお揃いで如何されました?」

3人は苦い顔でこちらを見ている


「エクス君・・・例の村の情報だがね、村は壊滅状態で魔物に襲われた跡があった。村人たちはペールデンテへ移動したような跡も見つかっている」

「でしょうね。あれらは亡命と言っておきながらペールデンテにしがみつく者どもです。亡命を装った諜報でしょう」

領主の言葉に、きっぱりと言い切る


「しかしエクス殿!周囲の柵を破壊すれば魔物が村に入ることは・・・」

「入るでしょうね。人間同士の諍いに魔物は手出ししないとでも?壊れたら直すくらいの事はするでしょう?」

今度は大司教


「修繕しようにも資材が無かったようだよ」

疲れた声で領主が呟く

「周りには樹が沢山育っておりますよ?資材がないなど言えんでしょう」

降参とばかりに片手を上げる領主


「それとグランツから聞いたが、ペールデンテから戦争を止めてくれと懇願されているようなのだが」

「まったく、戦争など忌避すべきことですね。双方にどれだけの被害が出るのか・・・」

「そ、そうであろう。戦争など双方に深手の傷をつけるだけだ。やるべきものでは無い」

領主の問いに答えたのだが、大司教が賛同してきた


「そうか、では戦争は起こらないのだね?イオラ君も納得してくれるだろうか?」

一同、ほっとした顔をしている

戦争などする者では無いというのは共通の認識である


「もとより戦争などありえませんよ、行われるのは蹂躙作業ですから」

「「「は?」」」

「まってくれ、戦争しないようイオラ君を説得するという話では無いのかね?」

「たしかに腹に据えかねているだろうが思いとどまって貰えるとばかり・・・」

領主と大司教が誤解をしているであるな


「ははは御冗談を!奴等には髪の毛1本落とすこともできませんよ。こちらの損害はゼロです」

「・・・・つまり、戦いにすらならないと・・・」

「ええ、踏みにじるだけの簡単な仕事ですね」

にっこりと笑って答える


3人は顔色を青くしながら此方を見ている

「君は・・・・使徒、なのか?・・・”人”の使徒・・・・・」

大司教が気づいたようだ


「違いますよ?それに”人”は1体ではないですか?私、テスタロッサ、イオラ・・・誰が使徒なんでしょうね?」

そもそも我は滴る者なので”人”ではないのである

嘘は行ってない


「そうでした・・・あなた方が余りにも強いので錯覚したようです。申し訳ない」

「いえいえ、大司教も使徒の対策でお疲れなのでしょう」

我ながら、空々しいがな


「しかしエクス。イオラに言って先延ばしにしてもらえんか?ほら、奴等にも罪の自覚をさせなくてはならんだろう?」

ほう。言い方を変えてきたか

善き。乗ってやろう


「そうだな。どれだけ自分たちが『愚かでクズな汚物以下の存在自体が迷惑』だということは知ってもらわなくてはな」

「そ、そうだろう?今イグノランテが開拓村へ人をやって確認しているはずだ。それから奴らが如何するかで判断してくれないか?」

グランツの脂汗がひどい

不潔だとシトナイに嫌われるぞ?


「いいだろう、乗ってやる。回答次第では全て消し飛ばすことを通達しとけよ?」

「わかった。イグノランテにも必ず伝える」

「ではカンプファン卿。数日以内にペールデンテが消える前提で交通をストップしておいてください。巻き込まれても当方は一切関与いたしませんので」

我は両手を組んで目をつむる

これ以上の対話は無いという意思表示である


「わかった・・・ペールデンテが正しい回答をすることを願うよ」

領主、大司教、グランツは会議室を出ていく

「逃がさないようにしないとねぇ・・・・」





昼頃になるとシトナイたちがギルドに集まってきた

アメリーが会議室に案内してくれたので、全員分の昼食を会議室に持ってきてもらうよう頼む

メニューはパンに焼いた肉と野菜のスープ

飲み物は果実水


全員、席に着いたので食事をしながら話を聞いてもらうことにする

「そういうことで、ギルドを利用したことはあるかな?」

「我々は最初から兵科で教練を受けたので、狩人ギルドを利用した経験が無いんだ」

「むしろフィーダの経歴が珍しいくらいだったからな」

「なるほど了承した。では売れる素材の話なんだが・・・」

軽く売れる部位などを教えながら説明を進める


「あとは宿屋住まいではなく家を借りる方法もあるみたいだな。ただこれは拠点を決めてからの方が良いかもね」

しきりに頭を振りながら覚えようとしている

「あとは実戦で魔物を狩ってから試してほしい。それと近々、カンプファン卿との面会があるのでそのつもりでいてくれ」

「め、めんかい?」

「ああ為人をみるだけだから、問題ないよ。では今日は解散。自由行動で。あ、あとしばらくは『猫の手亭』で寝泊まりしてくれ」

我も自由行動である


一先ずキヨネへ開拓村がなくなったことを知らせないとならないのであるが・・・

あやつ何処へ行きおったのだ?


考え事をしていたら元開拓村を通り過ぎるところであった

あぶない、あぶない


元村へ降りたって周りを視た

我ながら破壊の限りを尽くしてあるな


真ん中ら辺に大き目の丸太を出して表面を削る

『キヨネへ。

ごめーん(-人-)

訳あってこの村潰したから。

用があったらケンプファーまできてね』

と日本語で彫った

これを置いとけば気づくであろ・・・きづくといいなぁ



さあ次はペールデンテである

上空から様子を見ていると中央寄りの広場に人が集まっている

大体20時くらいであるかな


むー・・・

100人以上のけが人を多数の人間が取り囲んでおるな

流石に声までは聞こえんか

ま、我がやることは一つである


『まじかる☆うぉーる』

ペールデンテの周囲を厚さ5m高さ15mの土壁で覆っていく

東と北側にだけ隙間、50センチくらい開けておく

脱出するにしろ物資を入れるにしろ狭くて時間が掛かるであろ


どうやら街の中からでも土壁が見えているらしい

騒ぎ声が此処まで聞こえてくる

今日はこのくらいで勘弁しといたろ


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