実技
「お待たせいたしましたカンプファン卿。」
白い法衣を着た集団がやってくる
「おぉライヒ殿。よく来てくださった!」
ほむ。
教会の者であるが、どこの信徒であるか・・・
「いやいや。御領主様からのお呼びとあらば、この天神教はいつでも力になりますぞ?」
「そういっていただくと有難い。早速であるが・・・」
ほむ。
天神教。コーカフィエル、ドラゴンの所であるか
「彼の能力鑑定をお願いしたいのだ。」
そういって法衣の男に小袋を渡している
重さを確認したのか法衣の男はニンマリと笑って快諾している
「宜しいですとも。すぐに支度をいたしましょう」
後ろにいる法衣の男たちがテキパキと用意していき、あっという間に準備が整う
「さて、少年。こちらへ来てもらえるかな?」
「俺は何も承諾しておらんが?さて、御領主どの。これはどういう事です?」
務めて冷たく話す
「ぶはは!馬脚を現したな!!嘘の申告がばれるのが怖くて逃げだそうというのか!」
なんか猿が叫んでる
「・・・事後承諾になったのはスマン。しかし5属性持ちが事実ならば是非とも我が領地にて働いてもらいたいのだ。少し気が急いた事は謝るので能力鑑定の儀を受けてもらえないか?」
「御領主もこう言ってらっしゃるので、儂からも頼む。」
「そこの猿の言う通り嘘かもしれんぞ?」
「その時はその時だ。本当であった時の損失に比べれば大したことではない」
ほむ。
まぁよかろ
「はぁ。どうすればいい?」
我は法衣の男に声をかける
「ほっほっ。5属性持ちとは豪胆ですな。では、この水晶に手をかざしてください」
幾何学模様の入った羊皮紙の上に置かれている水晶へ手をかざす
淡い光が灯り羊皮紙の上へ移動する
むう?
うっすらと光の中に文字らしきものが見える
【名 前】エクス
【種 族】ウーズ(擬態:人間種)
【性 別】- (擬態:男)
【年 齢】0 (擬態:18)
【職 業】- (擬態:剣士・魔法使い)
【称 号】
【スキル】吸収・溶解・突進・索敵・毒生成・複眼・言語翻訳・【治癒】
棍術・剣術・杖術・盾術・体術・槍術
地図作成・採掘・採取・解体・鍛冶・調合・偽装
浮遊・操糸・身体強化・魔法防御・騎乗戦闘・遠視・咆哮
魔法鞄・魔眼(石化)・限界突破・見切り
侵奪・捕食・次元潜宙
【魔 法】水魔法
火魔法
風魔法
光魔法
地魔法
回復魔法
まずい!
偽装!間に合うか!!
光の中の文字がブレた!!
【名 前】エクス
【種 族】人間
【性 別】男
【年 齢】18
【職 業】剣士・魔法使い
【称 号】
【スキル】棍術・剣術・杖術・盾術・体術・槍術
地図作成・採掘・採取・解体・鍛冶・調合
身体強化・魔法防御・騎乗戦闘・遠視
【魔 法】水魔法
火魔法
風魔法
光魔法
地魔法
んむ!!
これで良かろう!
「今、文字が・・・おお、安定しましたな。では・・」
法衣の男が何やら呪文を唱えると羊皮紙から煙が上がる
「・・・なんと!間違いなく5属性の魔法が記載されておりますぞ!」
羊皮紙の煙は文字を焼いていたからか
法衣の男から領主へ羊皮紙が渡され、ギルマスに回される
「納得したか?では道を開けてくれ。」
「は?・・・いやいや、待ってくれ。さっきも言ったがぜひこの領地で働いてもらえないだろうか?」
「そ、そうじゃとも!!我が狩人ギルド初のSランクに至れるぞ!」
なんかオッサン連中が必死になって止めようとしてくる
「グランツ!!貴様も引き止めんか!!できなければ貴様の首で済むと思うな!!!」
ギルマス・・・年寄りが叫べば血管が切れるぞ?
もう顔が青を通り越して白くなってる禿げ猿
「も・・・申し訳ねぇ!!すべて俺の勝手な判断でしたことだ!首が欲しけりゃたたっ切ってくれて構わねぇ!なにとぞ・・・なにとぞ!!!」
頭を地面に付けて土下座している
「はぁ、お前の首をとっても1鉄貨にもなりゃせんだろうが。詫びは受ける」
周囲から安堵の声が聞こえる
「すまねぇ!・・・すまねぇ・・」
「では、登録させてもらっていいんじゃな?」
空気読めジジイ
「それはまた別の話だな。なんせ説明の途中だったんだからな」
受付もコクコクとうなづいている
「そ、そうであったか。では別室で説明して進ぜよう。」
ジジイについて左奥の通路へ入る
通路はそのまま続いているが、すぐ横に階段があった
「こっちじゃ。ついてきなされ」
そのまま2階へ上がる
通された部屋は派手すぎない装飾が施された10畳ほどの部屋
「ここは打ち合わせなどで使う部屋じゃ」
どっちかというと応接室じゃね?
出された茶を飲んでいると、ジジイが説明するようだ
「まずグランツの謝罪を受けてくれたこと感謝する。それと狩人ギルドの説明じゃが・・・」
簡単にすると
・狩人ギルドに登録には1種・2種とあるらしい
・狩人1種は採取・採掘のみ許可されており討伐は許可されていない
・狩人2種は採取・採掘のほかランクに応じた討伐ができる
・1種のランクはF~D
・2種のランクはD~B
・それ以上は限定解除許可ランクB~S
・2種は領兵に協力することもありうる
・狩人ギルドは独立ギルドであり国・貴族などから関与されない
・ギルド証はギルドのある国であれば何処でも身分を証明するものであり犯罪履歴など自動で記載される
・紛失などの再発行時は銀貨10枚必要となる
などなど
ほへー
「理解いただけたかな?良ければ次にランクを決めるための実技をしてもらいたいのじゃが」
ほむ?
まぁよかろ
階段を下りて廊下の先へ進むと訓練場があった
周りを建物で囲われており天井はない。
訓練場には人がいないが、周りの建物から多くの人が覗いている
「まぁ少し狭いが周りの建物は全てギルドの建物でな、強化魔法で固めてあるから少々の事では壊れんようにしてある」
少し小さいであるか・・・
学校の体育館位しかないであるぞ?
「ここで実技を試してもらうでな。しばし待たれよ」
そういって呪文を唱え始める
訓練場の中央部分が持ち上がり、不格好な人型となる
「ふっふっふ・・どうかな?儂のランドゴーレムは。アレを標的に魔法を使ってくれんか?」
「それは構わんが、強度は大丈夫なんだろうな」
「儂はゴーレムマスターの称号を持っておる。そう簡単に倒せはせんよ」
ぼひゅ
我は無言でファイヤーボールを打ち出す
「!!!!!」
口を開けて呆然とするジジイ
「燃えたぞ?次にいっていいか?」
ファイヤーボールでドロドロに煮えたぎっているゴーレムに向けウォーターボールを打つ
「!!!!!!」
急速に冷やされたゴーレムは黒くなり固まってしまった
我は同様のゴーレムを作り固まったゴーレムを粉砕する
「!!!!!!!!」
爺のゴーレムがなくなったので我が作り出したゴーレムを標的に竜巻を起こす
徐々にゴーレムの身体が浮き上がり宙に磔されたように固定される
「!!!!!!!!!!!!!!」
右手をかざし、手のひらからビーム!
動けないゴーレムはバラバラになってしまう
「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「魔法はもういいか?次は剣か?」
爺だけでなく周りから見ていたギャラリーも大口を開けて呆けている
埒が明かないがこのまま待つしかないか
「なんじゃあれ?なんじゃあれ?なんじゃあれ?どれも威力おかしくないか?詠唱はどうした?」
あ、ジジイ復活した
「考えるな感じろ!魔法はイメージだ!!」
「そうじゃけど!そうじゃけど!」
ジジイがやっても可愛くない。むしろキモい!やめろ!
「次は剣で対戦でもすればいいのか?」
「いや?グランツの攻撃をアレだけ躱していたのじゃから問題なかろ?はぁ・・・・さっきの部屋へ戻るぞい」
ジジイはトボトボと戻っていく
応接室に戻った我を待っていたのは、目の座ったジジイ
「・・・エクス君のランクは・・・・2種のBじゃ。まさか1種とは言わんじゃろ?」
おおう。
何やら鬼気迫るものがある
「おいおい、新人がいきなりBでいいのか?」
すっ飛ばしもいいとこである
「本来ならAにしたかったわい!!限定解除ランクは支部単独での許可ができんからBなんじゃ!!大体なんじゃ!あの魔法は!!」
ジジイ・・・血管切れるぞ?
「詠唱はせんわ、儂のゴーレムを一撃じゃわ。一体どれだけの魔力を持っとるんじゃ!」
つばを飛ばし叫ぶジジイ
きったねぇ
「登録するじゃろ?儂、本部に限定解除ランクの申請しちゃうぞ?登録してもいいじゃろ?」
もう目が充血してポックリ逝きそうである
「あぁ分かった分かった。ほい銀貨3枚」
何処でギルド登録してもよかった訳であるが




