〜ホンモノお嬢様と不器用召使いのわがままコメディ〜
はひょ〜。どうしたものか
今、学内ヒエラルキー下位のこの俺の目の前に目を潤ませた金髪美少女がいる。
「ここはどこなの?」
「ここは、芦田町だが迷子、ですか?」
「迷子なんかじゃないわ!!でも、私が住んでいる世界とは違うわ。」
「世界が、違う??」
「とにかく、ご両親は?なにか、身分を証明出来るものとか」
「これならあるけど」
なんだこりゃー!!!!
謎の未来系端末
「まて、落ち着け。ひとついいか?今は何年何月何日だ」
「私をバカにしているの!今は2020年8月10日よ」
タイムリープではないようだ。
「どうやってここに来た」
「このメール見てちょうだい」
現れたのは怪しいURLこれをタップして彼女はここへ着たらしい。
「とにかく、こんな所でもなんだからお茶でもしながら話を聞こう」
要するに彼女はこの、異世界生活しよう!のホームページを開いたようだ。明らかに怪しい感じだ。少し古臭いホームページに世界の名前がずらっと書いてある
しかし、よく見るとこれはただの世界が書いてあるだけだ。
アメリカ、日本、イギリス
俺たちの知っている世界が
まさか、彼女は異世界から現実世界に転移してきたのか?
俺たちの知っている世界が現実世界だとすると異世界から現実世界に転移だと?聞いたことも無い。
「なになに、異世界生活プログラムについて。抽選で当たったものは3年楽しい異世界生活を送れる!なるほど、家やお金も支給されているみたいだ」
「私としたことが、当選メールが届いているのを忘れてたみたいだわ」
「とりあえず、家はこの近くみたいだからそこまで案内するよ。俺の名前は山本柊」
「しゅう、私の名前はアルタミア・マリ、アルタミア王国から来たわ」
そういえば、言葉は通じるんだな。便利なプログラムだ。
「マリよろしくな。ここがたぶんお前の家だ」
「なによこのボロビル!こんな所に私を住まわせる気なの?帰るわ!」
「ボロビルは心外だな。一応俺の家もここなんだぞ!待てよ、アルタミア王国のアルタミア・マリってもしかしてあんた」
「そうよ!アルタミア王国の時期女王候補よ!」
「え、え、まじもんのお嬢様だ」
「ま、マリ様」
「決めたわ!あなたが私のこの世界での召使いになりなさい!」
こうして僕の、慌ただしい召使い生活が始まった。