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とある…

とある転生者の……

作者: 七海魔琴

すごく短い駄文です。この後も何話かは考えていますが連載はありません。その辺をご了承ください。

『すまなかった…部下が誤って汝を殺してしまった。汝は死ぬ運命にはなかった。このままでは転生の輪に入れないから異世界に転生してもらおうと思う』

「テンプレ転生っ!転生先はどんな世界なんだっ!転生特典とかはあるのかっ!」

『転生先の世界は剣と魔法のファンタジーの世界となる。本来なら転生特典はないのだが、こちらの手違いによるものなのでお詫びに3つまでで(その世界の)常識的にありえる程度の能力なら与えよう』

「3つで常識的…魅力チートとかは『それは与えられない』ダメか…なら、最強の魔力と最高の魔法の才能、それと剣とかどんな武器でも超一流に戦える才能をくれ、あと、記憶は覚えてままで行きたいんだが……」

『それくらいならば問題はない。それに記憶がなければ、転生したことを汝は実感できまい。それではお詫びにもならないから記憶の継承はサービスにしておこう』

「なら、早速頼む」

『ならば転生させよう、汝の次の人生に幸運があらんことを……』




               ※※※ ※※※




オッス。俺は冒頭で転生した人物だ。いまの名前はセイル・リスティア・ヴィ・カーディナルという。一応カーディナル伯爵家の次期当主……だったものだ。ついさっきまで……

いま16歳になるんだが、俺の人生は『ついていない』の一言で済んでしまう。俺には双子の弟がいるんだがこれが嫌味な奴で俺を蔑んでいるのがよくわかる。

しかも要領がいいのか、俺だけが苦労して、あいつが良いところばかりを奪っていく、なんか呪いでもかけられているかのようだ……

しかも、神の奴が適当な仕事をしたせいか、俺には何の才覚もなかった。魔法を使えば小さな火がつけられる程度、戦いの才覚もなく剣をふれば振り回される始末だ。

ついでに言うと、前世の知識を生かして内政チートだっ!と思ったら、出した政策はすべて弟の手柄になっていて、弟はよりいっそう俺を蔑むという悪循環だった。

この16年で、もはや家の中で味方といえるのは3つ年下の妹だけ。それもまぁ、この誕生日が過ぎれば俺は伯爵家から追放されて俺とは無関係な立場になるんだが……


「ゴミが、まだいたか」


弟だ、名前をフィリップ・リスティア・カーディナル。今日からこいつがヴィを名乗る。ヴィってのは後継者って意味だからな。


「居て悪かったな。いまはまだ俺がカーディナル伯爵家の後継者だ」


「それも今日までだ。まぁ、貴様の伯爵家追放は決まっているし、今日から俺が後継者だ。さっさと失せろ。ゴミ」


そういうと、弟は父親に挨拶するべくこの場を去っていった。

武に長け、魔法の才もあり、将としても魔法師としても超一流といわれている。どうにも俺が貰えるはずだった転生特典は弟につけられたようだ。あの駄神め……

政策に関しては、俺が考えて書き留めていたものをあいつが見つけて父に献策したらしく、父から出された課題とあっさりクリアしたことになっている。

あいつは何も考えちゃいない。というか、うちの領地で成功した政策のほとんどは俺が前世の知識から引っ張り出して書き留めたり、前世の知識を参考にして俺が考えたものだ。

ただ献策したのは弟。ただそれだけ。というか基本的に俺と弟は双子なので顔もよく似ているので何か事件が起これば冒頭から解決までが俺で解決後のおいしい役は弟がもって行きやがった。

この前の第3王女が街にお忍びで遊びに出て行方不明になった事件でも、俺が見つけて誘拐犯から助け出し、城門の近くで誘拐犯に追いつかれたため城まで走らせたら城門の前で弟が保護して自分の手柄にしやがってた。しかも、そのとき顔を合わせた第2王女に惚れられるというおまけつきで……(誘拐犯は駆けつけてくれた騎士に引っ張られていった…俺ごとだったが……)

大体そんなことは子供の頃からかなりあった。公爵令嬢誘拐事件みたいな大きなものから街娘が悪漢に襲われたークラスの小さいものまで……ちくしょう……




そんなことを考えてたら、どうやら父の宣言が始まっていたらしい。


「――――よってこれを期にセイル・リスティア・ヴィ・カーディナルを後継者からはずし、伯爵家を追放しようと思う。みなの意見を聞きたいがどうか?」


俺の追放のことらしい。拍手喝采。追放決定。まじめにやってられない。まぁこの問いかけ自体茶番だから笑える話だが……


「皆も賛成のようで安心した。これで本日をもってセイル・リスティア・ヴィ・カーディナルは後継者からはずし伯爵家を追放することとする」


これで決定。まじめにやってられんよね。父の隣に居る弟と一瞬目が合う。相変わらず見下しために嫌らしい笑みを浮かべている。

これ以上この場には居たくなかったので、会場を後にして自室に戻る。まぁ、もう戻ってくることもないだろうが……あぁ、ホントやってられない人生だよなぁ……


自室に戻って、纏めてあった荷物を持って部屋を出る。もう戻ってくる事はあるまい……ふと窓から会場のほうを見ればなんかざわめいている様だ。何かあったか?

まぁ俺には関係ないと、そのまま屋敷を出ていく。留まっていたら何をされるかわかったものじゃない。ホントままならない人生だ……


この後の展開も考えていますが、連載はありません。

乱筆乱文及び、自己満足な小説にお付き合いいただきありがとうございました。

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