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迫る脅威

「カント殿、大丈夫ですか?」

 ティモンの屋敷ではカントの手当てが行われた。

「ええ。大丈夫とまでは言えませんが、だいぶ落ち着きました」

 カントはそう言うと、ひとつ息を吞んだ。

「それでは、本題に入ります」

「う、うむ…」

 ティモンも息を吞む。

「パンナム帝国はアセトリシア皇国と争いを重ねるも、一進一退の拮抗状態。そのため、急遽方針を転換し、ルース自治領を総攻撃!領主ゲイン様と迎え撃つも、数に勝る帝国には敵わず、……は、敗北!!!!」

 ティモンは何も言わなかった。カントの状況を見れば、そのくらいのことは想像がついていたからだ。むしろ、ティモンはその先の言葉を待っていた。

「この戦でゲイン様は帝国軍に捕縛っ!!………み、見せしめのために、ざ、ざ、斬首されました!!!!」

「ななな、なんとっっっっ!!!!!!!!!」

 大粒の涙を流しながら報告する武人を前に、ティモンは言葉を失った。

 しばしの時、沈黙が続いたが、涙を拭ったカントが続けて口を開いた。

「おそらく、帝国軍はルース自治領内を完全鎮圧した後、ここセシル自治領へと兵を進めるものと思われます。その間、おそらく二週間ほどと思われます」

「なんですと!!!!帝国はさらに侵攻を重ねるというのですか?!」

 カントの言葉に、ティモンは衝撃を受けた。カントの率いたルース自治領が敗北したとなれば、今までカントに守られてきたセシル自治領が自力で持ちこたえるはずがない。ティモンの衝撃は当然のものであった。

「だ、誰かおらぬか!!」

 ティモンは声を荒げた。ティモンの声を聞きつけた屋敷の者が、二人のいる部屋へと駆けつける。

「すぐに各自治領に伝令を飛ばせ!!至急援軍を頼むと!!!!」

 こうして、早馬が駆け出しセシル自治領は慌ただしく動き始めた。


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