クロノスリリィ外伝 『母と3人の娘たち』 【序章・第十節 再会の温もり】
浪川加奈子
時を動かす、クロノ因子の研究者
浪川明日香の母親
アイラの開発者
浪川明日香
クロノ因子の暴発により父を目の前で亡くす
しかし、彼女は無傷だった
代わりに再生の力と破壊の力を得る
アイラ
加奈子の研究助手として開発されたアンドロイド
ほぼ人間に近い
明日香を守る
数日後――
静まり返った隔離室に、加奈子がそっと入ってきた。
暖かい空気と母の匂いが、明日香の眠りを揺さぶる。
アイラは加奈子の姿に目を見開き、一瞬びっくりして立ち止まる。
しかしすぐにほっと胸を撫で下ろす。
アイラ「加奈子さん、もう大丈夫なんだべか?」
加奈子「うん、もう、大丈夫」
加奈子はアイラに微笑む。
加奈子「アイラ、明日香の面倒を見てくれて、ありがとうね」
アイラ「滅相もねえべ、明日香はお利口さんだったべよ」
加奈子「そう、良かった…しかし、一時はどうなるんだろう…って思ってたけど…みんな、無事でよかった…」
アイラ「本当にだべな…」
加奈子は明日香のベッドの側に腰を下ろし、明日香の小さな寝顔を見つめる。
胸がぎゅっと熱くなり、涙がひとすじ頬を伝う。(こんなに小さくても、頑張って生きていたんだ…)
加奈子は明日香の髪をそっと撫でた。
明日香は微かに目を開け、夢と現実の境目で母の匂いを感じる。
「……おかあ…さん?」
明日香は飛び起きるように加奈子に抱きつく。
「お、おがぁざ〜ん……!」
加奈子もそっと、でもしっかり抱き返す。
「よしよし、頑張ったね、明日香。もう大丈夫だから」
三人の時間が柔らかく、温かく流れていく瞬間だった。
序章は今回で終わりです
次回より明日香の物語が始まります




