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愛してしまったのは  作者: 星月 蒼
1/2

女嫌いの彼の観察なう



『愛してる。愛してるのよ、愛してしまったの』



心の中の私が声にならない悲鳴をあげている。



『どうして?私の方が先に彼と出会っていたのに!』




***



「俺はお前のことが気に入った、俺のものになることを許そう」


腕をとられて逃げられない私に男性はそう言いました。


「・・・は、離して下さいっ!私は貴方のことを存じ上げません」


恐怖で震える身体を叱咤激励して、声を絞り出します。


「ほう、俺に歯向かう気か?」


くくっと面白そうに笑ったと思うと、その眼光は獲物を見つけた肉食獣のようにギラつきを増しています。

瞳に射ぬかれた私はひぃと思わず声が出ていました。



「お戯れはその辺になさって下さい」




ーそれが彼との出会いでしたー




***


「お慕い申し上げております!」


可愛らしいピンクの髪飾りのついたご令嬢は顔を真っ赤にしながら、彼へと告白をしている。


「私は嫌いです。金輪際、私の周りをうろちょろしないで貰えますか?」


彼はいつも通り冷ややかな声で告白を一刀両断した。


「相変わらずで何よりですわ」


誰にも聞こえないようぽつりと小さい声で呟く。

今日も師匠に教えられた通りに気配を消して観察しているので、気づかれた様子もない。


愛しの彼は《女嫌いの堅物王子》。

恐らく彼の友人が茶化してつけたニックネームが独り歩きして、周囲に浸透していったのだろう。

事実でもあるし、女避けになるかもしれない、というお考えからか彼も特に否定しない。

その上ニックネームで呼ばれてもおざなりではあるものの返事をする。

最近では彼の本名は知らないのにニックネームだけ知っている生徒も多いとか。

しかし、そのようなニックネームであるにも関わらず女性は群がってくる。


Q.それは何故か?


A.イケメンかつ本当の王子様の側近候補


加えて貴族であるため、実家の資産も莫大。

恋仲にならなくても仲良くなれば王子と出会うことも可能となる優良物件。

但し母親に捨てられた過去をもち、女嫌いではある。

告白したら最後、嫌われて物理的にも周辺に近寄れなくなる。


観察している私はと言うと、考えた挙げ句告白せず遠くから見守ることにした。

ピンチを助けてくれたイケメンな彼に一目惚れをしたのはいつだったか・・・記憶は鮮やかに思い出せるが、年月が曖昧になっている。

そばに居ることは出来なくても、こうして遠くから眺めているだけで満足だった。



《あの日》まではー




主人公は行動力が斜め上をいっています。

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