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暁に消える翼 17

 夜に掟のアパートを訪れた整は簡単に説明をした。


 火災の件から始まり、院長の不正行為について親族一同は警察から事情を聞かれていた。

 整自身は『知り合いである原八木が何か悩んでいる様だったが内容は聞かされていない』と答えた。

 警察が院長殺害の犯人だと断定した原八木の犯行動機は、捜査で判明した『不認可の薬物投与による患者の死亡の隠蔽』が原因と考えられ、三年前の事件を疑われる事は無かった。

 娘の飛び降りと妻の死去が院長の不正行為の原因だとは考えられたが、深くは調べられていない様だ。


「まあアキ姉の事件は三年前に終わった事だろうからね」

 と整は呟いた。


 病院の経営は別の人が派遣され、代理で指揮を取っているらしい。

 個人経営ではないし入院患者も多いので、簡単に閉鎖する訳にはいかないのだろう。


 そして、全ての元凶である新薬については。


「おじさん……院長の不正は確認されたけど、一番物証になる例の薬が全部無くなってたらしい」


 警察と大人達の会話を盗み聞きした整は言う。


 暁を唆した研究者も、既に姿を消していて、身元が判明していないどころか誰も顔を覚えていないらしく、そちらの捜査は難航しているとの事だった。


「まあこんな事になったんだし、もうこの辺にはいないんじゃないかな。……最悪、捜査は打ち切りになるかも」


 会話の内容からそう思い、整は眉を顰める。


 暁の事に気付いては欲しくないが、今回の様な事を繰り返すかもしれない。

 だが圧力を掛けられているらしい今回の事件に、一介の高校生が手を出せる訳が無い。

 それは自分のみならず、周囲の人間を危険に晒す行為だ。


 だから掟と琉哉、特に琉哉には首を突っ込まない様にと釘を刺した。


「……そこまで何度も言わなくても」


 と琉哉は不満そうだったが。


「ルカ姉は放っておくとどんな行動を取るか分からないからね」

「同感だ」


 迷惑を掛けた自覚はあるのだろう、二人に言われて琉哉は視線を逸らした。

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