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黒い翼と出合いと別れ 23

「……盗み聞きするつもりは、無かったんだけどね」


 申し訳なさそうに、原八木は言った。


「先生、先生は琉哉さんと知り合いなんですね」


 単刀直入に標は原八木に問い質した。


「三年前、孝和良さんの友人がこの病院に入院していた。担当医じゃなかったけど、前々からの知り合いだったから、よく病室で話を聞いていたんだ。孝和良さんも、入院前からの知り合いでね」


 原八木は窓の外を見ながら言った。


 昔を思い出している様にも、標と掟に視線を向けないようにしている風にも思える。


「孝和良さんに、お願いされた事があるんだ。『友人に会わせて欲しい』と。でも会わせる事はできなかった」

「どうして……」


 標は聞いたが、


「その子は、黒翼症の影響からか精神が不安定になっていた。孝和良さんに会わせたらどうなるのか分からなかった」

 という原八木の言葉に黙り込んだ。


 自分も同様に精神が不安定になっていた事を思い出したのだろう。


「……だけど、あの子は目を盗んで孝和良さんに電話をした。そして……」


 原八木は視線を足元に落とした。


「あの時の判断は、間違っていたとは思わない。ただ、それがあの子を追い詰めたのは確かだ」


 ふ、と苦笑いする様に口を歪めた。


「だから、二度と同じ轍は踏まないと決めたんだよ」

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