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黒い翼と出合いと別れ 17

「……お姉さんは未だにその件を悔いている。だから、僕はきっとその思いに反応したんだ」


 話を聞き終え、標は言った。


 そして考える。


 もしも自分が掟に対して同じ事を言ったら、どう反応するのだろうかと。


 きっと、怒るのだろう。

 目の前の琉哉と同様に、諦めるなとも言うかもしれない。


 だからこそ、琉哉の友人が自殺した理由が、理解できる様な気がした。


「お姉さんは、悪くないよ」

 心の底からそう思い、標は琉哉に言った。


「その人は多分怖かったんだ。自分が死ぬって分かってたから。だから、お姉さんに傍にいて欲しかっただけなんだ」

「……それを、私は拒否したから、だから彼女は」

「違うよ。どっちにしろ死ぬ事には変わらない。その人は一人で死ぬのが怖かったからお姉さんを巻き込んで死のうと思ったんだ。……自分だけ死ぬなんて、納得いかないから」


 それは、自分勝手な想い。


 死にたくない。でも自分は確実に死ぬ。


 どうして自分がこんな目に遭うのか。どうして死ななくてはならないのか。


 誰かに助けてと願いたくとも、運命は変えられない。



 誰か助けて。



 自分の傍にいて。



 自分と一緒にいて。



 ――自分と、一緒に死んで。



 焦燥からの、歪んだ想いが、結局彼女を一人にさせた。


 そして、その想いだけが今も残り、琉哉を離さない。

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