8話〜お風呂問題〜
8話〜お風呂問題〜
俺と白石さんは朝食をとり終えると片付けをしていた。
「ふぅ〜終わったね」
「そうだな」
「ねぇ?お風呂入りたくない?」
「え?」
「だ〜か〜ら〜お風呂に入りたい!」
「いやいや!ここは異世界だぞ!」
「わかってるわよ!でも入りたいの!」
「無茶言うなよ!第一シャワーもないし湯船もないだろ!」
「だったら作ればいいじゃない」
「簡単に言うけどさ……」
「できるでしょ?」
「できるかもしれないけど時間がかかる」
「どれくらいかかりそう?」
「わからん」
白石さんのお願いに困惑する俺。
ガスや電気もないこの村でどうしろと?
それに水道もない。
村の人達は井戸か川に水汲みに行ってるんだぞ?
俺は白石さんのお願いに頭を悩ませる。
そんな時に突然家がノックされる音が鳴る。
「誰だろう?」
「開けてみて」
「わかった」
ドアを開けるとそこには村長さんがいた。
「おはようございます。何か御用ですか?」
「うん……少し相談があってきたんだけどいいかい?」
「何でしょうか?」
「実はな。この村に温泉を引き込みたいんだよ」
「温泉ですか?」
「そうなんだよ。この村に住む人が増えてきてね」
「なるほど」
「そこでなんだが。君にお願いできないかなと思ってね?建築関係の人手や材料はこちらで用意する」
「えっと……具体的にはどうすればいいんですか?」
「温泉が湧いているからのそれを引き込むために何かないかの?」
村長の話しを聞いて俺は考える。
温泉があるならば、銭湯を作れるのではないかと。
「ちょっといろいろ考えさせてもらってもいいですか?」
「うむ。儂ら村人のお願いじゃ気長に待つとする」
それから、村長と別れて俺は考え始める。
そして思いつく。
「白石さん」
「なに?」
「俺に考えがあるんだ」
「教えて!」
「実は……」
俺は白石さんに説明を始めたのだった。
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