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1話〜ハズレスキル〜

1話〜ハズレスキル〜




目が覚めるとそこは自分の部屋だった。


「夢だったのか?」


いや、これは夢じゃない俺の現実で起きた記憶だ。

俺は黒瀬海斗……ハズレスキルという固有スキルと異世界へ勇者候補として召喚された。


だが、俺はハズレスキルで勇者候補として役が立たないと同じく召喚されたクラスメイト達に追放された。




俺は森の中でスローライフをして夢であった異世界でまったりと生きると決めていた。


「さてと、森を抜けて町に行かなきゃな」


まぁ町は後回しだな、どうせ追放された人間なんて受け入れてはくれないだろう。

町の方を見ても活気は無く、まるでお通夜のような雰囲気だ。


「ま、暗くても明るい異世界が合ってるのか」


ガチャ……ゴソゴソ……スタスタスタスタスタスタ……

突然後ろから音がなり振り返るが誰もいない。

不審に思った俺は振り返ると見たことのある人物を見つけた。


「白石さん?」


俺の前に現れたのは金髪の髪に陽キャなギャル系の人物。

【白石彩音】だった。


「黒瀬!」


「どうしたんだ?いつもクラスのムードメーカーで人気者のお前が俺に何かようか?」


「ねぇ!あたしも連れていってくれないかなーと思ったりしてみたりしちゃって?」


俺は白石さんの言葉に違和感を覚えた。

なぜ?

人気者でクラスメイトから大人気の白石彩音が俺に着いてくる?


ハズレスキルだと罵られた俺を?


「いや、断る」

「え?」

「俺は1人でスローライフを楽しみたい、それに白石さんみたいな人気者が俺に着いてきたらクラスの奴らに何言われるか分からないぞ?」

「あたしは黒瀬に着いていきたいの!」

「だからなんで……」

「だって!だって!あたし達ハズレスキルってバカにされて追放されたじゃん!だから、黒瀬となら上手くやっていけると思ったの!」


どうやら、白石さんもハズレスキルを引いてしまいクラスメイトから追放されてしまったらしい。


後々、クラスメイトに追放された話はしようと思う。


「そうか……でも、俺は1人でスローライフを楽しみたい、それに白石さんみたいな人気者が俺に着いてきたらクラスの奴らに何言われるか分からないぞ?」


「あたしは黒瀬となら上手くやっていけると思うし、それにあたしもハズレスキルってバカにされたんだよ!?あんな連中に追放されたんだよ!?」


白石さんの怒りは収まらない。

しかし……やはり……気になることがあったので聞いてみた。


「なあ……本当にハズレスキルなのか?」


この言葉に彼女は怒りを見せた。


「え……本当だよ……私のスキルは……【コスプレ】」



【コスプレ】

とはなんとも微妙なスキルだ。


「そっか……ならいいんだけどさ」

「よくないわよ!」

「まあまあ落ち着けって……」

「これでも落ち着いてられないくらいなんだけど!?」

「お前の言うこともわかるけど、俺は別に気にしないしハズレスキルでも良いんじゃないかと思ってる」

「……」


白石さんは俯いている。


何か考え事をしているようだ。


「あたしもね!黒瀬と同じ意見だったの!最初はみんなからバカにされて悔しかった!ハズレスキルなんて言われて……あたしだってみんなと一緒に戦いたかった!でも……今は違う……ハズレスキルでも……きっと……いつか……役に立つ日が来るかもしれないから……」


「そうか……」


白石さんは今にも泣き出しそうになっている。きっと色々と思い出すこともあるんだろう……。そしてしばらく沈黙が続き俺はこう提案した。


「なぁ……」



「……」



「一緒に旅に出ようぜ」



「え?」


俺の提案に驚く白石さんだったが次第に笑顔になりこう答えた。


「うん!!行く!!」



こうして俺たちは共に冒険をすることになったのだ。

 

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