絵を描くことの楽しさ
久々に絵を描いた。
絵を描くのは得意だ。
子どもの頃、友達の家で、遊戯王カードの絵を真似して描いて遊んでいたら、友達のお姉さんが来て、上手いと褒めてくれた。
学校の机に油性マジックでうんこの絵を描いて、先生からこっぴどく叱られた。
転校した先で、友達ができず、机で一人絵を描いていたら、通りかかったクラスメイトから上手いと褒められ、そこから少しずつ打ち解けることができた。
高校で、授業についていけず、机に鉛筆で絵を描いていたら、問題は解けたのかと先生に聞かれ、わかりませんと答えたところ、ダブルパンチで叱られた。
でも同じ高校の別の先生は、ノートに書いていた絵を上手ですねと褒めてくれた。
美術部で、放課後に残って文化祭のポスターを描いていたら、施錠の見回りに来た超絶厳しいコワモテの体育教師から、これは上手いわ、タッチが良いね、と褒められた。
一方で、美術部の顧問の先生は、うちを漫画部にはしたくないと、絵画らしい作品を制作するよう勧められたが、一枚描いてみたものの、よくわからなかった。
大学で美術サークルに入り、数枚絵画らしいものを描いて、やはりよくわからなかった。
有志で漫画を描いて、二回だけ発行したが、それは楽しかった。
結局、絵とは関係のない仕事をしている。
それでも、絵を描くことは好きだ。
楽しい。
久々に描いてみて、最初は線画と、色塗りの2データ。
次は下書きと、線画と、色塗りと、おまけの4データ。
次はさらにレイヤーやバックアップが細かくなり、8データ。
欲が出て、こだわりが出て、その分完成が遠のく。
それでもその時間は、見せる人がいて、きっと驚くぞ、とわくわくしている時間であり、とても楽しい。
懐かしい。
とても身近だったものだ。