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またひとつ踏む銀杏、レモンの皮を喰む

 近所の、銀杏並木が人気の公園を訪ねた。

 見上げれば見事な黄金の天蓋に覆われ、漏れ入る日の光は温かく、まるで宗教絵画の中に放り込まれたような心地だった。

 そして足元を見れば、醜く潰れた柔らかな果実、立ち込める悪臭、靴の裏とベビーカーの車輪に容赦なくそれは絡みついた。

 まるで地獄を踏みしめたような心地だった。


 ***


 フレッシュネスバーガーの期間限定ドリンク。

 すももとレモンのスライスが沈んだ、涼やかな一品。

 これがここ最近のスマッシュヒット。

 一口飲むと、かなり甘いと感じる。

 しかし、真価はレモンのスライス。

 黒いプラスチックのフォークを添えられるのだが、これは果実を食べるためのもので、一口、黄色の円盤を頬張ってみる。

 広がるのは、苦味。

 酸味は丸くなっているが、苦味は健在。

 あーあ、やっぱりレモンの皮は食べるもんじゃない。

 なんて後悔しながらドリンクを口直しとばかりに吸ってみる。

 すると、見事に調和がもたらされる。

 なるほど、この苦味ありきの、強い甘味だったのか。

 この世の理をすべて悟るがごとく、真理の扉が眼前に立ちそびえる。

 身体欠損を対価としてほんの僅かその扉を開かんとすれば、ただ甘いだけの花畑に一筋の流星が降り落ちる。

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