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第2実技試験7

閲覧ありがとうございます。



いつも思うけど手伝いだとか新しい研究だとかに師匠が関わると碌なことにならない。

セレスティアには本当悪いことしちゃったな……。

今度師匠の嫌いな臭いの強い野菜使ってご飯を作ってやる!



地味に嫌がるだろう報復措置を考え付いたのでついでにメニューの候補も軽く思案しながら、ニイーズナーさんに呼ばれて運動場内に残る人達を置いて私達は観客席へ向かった。

第2運動場は第1運動場と違って休憩所が近くにないようで、今回は魔物とのタイマンで人の回りが速いのもあるのか近くの客席での待機を指示された。


トイレは四方にある客席とは別で建てられた小屋の中にあるらしい。

運動場を利用する人達の荷物置き場や待機場所として使用しているらしく、簡単な調理設備やシャワー設備も完備しているそうだ。




運動場は広いので1度に2人まとめて試験を受けるんだそう。

逃走対策に周囲に人を配置してロープを引いてある以外に特に境界線は設置されていないので一緒になった人と共闘してもいいとの事だ。

ただし制限時間内に倒した魔物が一体だけだった場合、その魔物の番号の人だけが合格扱いとなるそうだ。


これって協力はしたいけどもし片方だけ倒して手を貸してもらえなかった時のことを考えると、安易に初対面の人に共闘を申し込めないジレンマに陥りそうだ。







最初の説明で番号順、と言われた通りに続々と木札を持った人が運動場に移動している。

どうやら20番を引いたピティも呼ばれたようで行ってくるね!と言って運動場脇に設置されたベンチに向かい待機していた。



他の人が魔物と対戦している様子を見ていると、魔法の詠唱中に魔物に襲われたり動きに対応出来ずにあえなくギブアップしてライトグレーのベストを来た男性達が魔物を取り押さえている人が多かった。


ピティの番がやって来るとフェローよりも大きいフェンリルの近縁種っぽい魔物が檻に入れられて浮遊魔法で運動場内にやって来た。




ピティと一緒に受ける少年は1人で済ませてしまうようで、2人が近付くことはなく共闘する様子は無かった。

少年の相手はピティの相手の魔物よりも小さく一見すると弱そうな見た目なので、大きな狼型の魔物と戦うピティと組むのは得策ではないと踏んだようだ。


しかしいざ試合が始まると身体能力強化の魔法で狼型の魔物に向かって飛び上がると、魔物の背後を取り素早く身を返して詠唱していた魔法で風を起こし魔物を倒した。

あっという間の出来事に皆驚きを隠せない中、セレスティアだけが満足気な顔で当然よ!と胸を張った。


初めて会った時に身体能力が高いなと思った記憶があるけど、その記憶に違わない身のこなしだった。

それこそ魔人のニーナと良い勝負なんじゃないかと思えるくらいには。




開始数分もせずに勝負を決めてしまったピティは魔物の回収を待機していたライトグレーのベストの人達にお任せしてさっさと会場から出て行った。

対してピティに協力を求めなかった少年は見た目に反し俊敏かつ強力な魔法攻撃をしてくる魔物に苦戦し、結果的に時間切れになり失格した。




合格が決まったピティは全員の試験が終わった後、適性検査を受けて入学手続きについて説明を受けるそうでそれまで暇だからと私達のいる客席へ戻って来た。

しばらくは試合を見ながら雑談をしていると83番のニーナが呼ばれ、やっとカ!とニーナが席を立った。


思いの外棄権する人が多く、15分まで魔物と対峙している人は殆どいなかった。

僅かな合格者達は皆先制攻撃で決めてしまっているので、時間を掛けているのは毒属性魔法などの状態異常を付与して相手を弱らせる戦法の人だけだったからだ。




そしてニーナも近接戦闘タイプだからか試合開始と共にアシッドグリズリーへ魔獣化させた腕で攻撃を入れて体力を上手く削っていた。

勿論脚も魔獣化させて元々高かった身体能力が更に強化され、アシッドグリズリーの固有魔法である毒を付与した爪による攻撃を全て躱すと残った体力を削り切り無傷での合格を決めた。


ぐったりと倒れ込むアシッドグリズリーが浮遊魔法で檻の中へ入れられて行く。

魔人であるニーナと組む選択をしなかったもう1人は結局脱落してしまった。



合格したニーナはピティと同じくこちらへ戻って来て時間まで待つと言った。





数組が終わったある時、印象的な金色の髪の少年が運動場に降り立った。

たったそれだけで会場の空気がピリッとしたものに変わったことに驚いた。

少年と一緒に試験を受けているのは付き添いとして常に近くにいたギルだった。

どうやら運良く近い番号の木札を引いたらしかった。



彼等が戦うのは猪型の魔物のようで岩のように大きな身体を興奮で震わせながら鼻から大きく息を吐いて威嚇している。



事前に示し合わせていたのかそれとも普段からそうしているのか、開始の合図と共に2人同時に地面を蹴って猪達の間合いに入るとギルが風魔法で砂を巻き上げて目潰しをした。


2匹が怯んだ隙に金髪の少年が手のひらから魔法で火柱を起こすと1頭が熱さに退き、1頭は少年の方へ突っ込んで行った。

地面へ手を付けた少年はそこから石の棒を生成すると恐らく身体能力強化の魔法を使ったのだろう、木の棒でも振り回すように魔物の脚へ引っ掛けて転ばせると頭へ一撃入れた。


ちゃんと手加減していたようで猪の魔物は頭にたんこぶを作り目こそ回していたもののちゃんと生きていた。




ギルも逸れた1頭を風魔法で巻き上げるとそのまま檻へ収容してしまい、こちらもあっという間に勝負が着いてしまった。

ギルの実力は第1実技試験で分かっていたつもりだったけどこんなに上手く策に嵌められてしまうなんて逆に魔物が不憫に感じてしまった。



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