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初契約6

閲覧ありがとうございます!

番外編はここまでとなります。



その後、アンペルとクイーンを説得(物理)した師匠が許可もらったわよ!とパピヨンの玄関扉を開けるまで私は椅子から動けなかった。



外からドッタンバッタンドゴーン!と振動と爆発音が聞こえて来たらレジーナから離れてはいけないと考えるのは自然だと思う。

元凶は魔力をたらふく吸ってお腹一杯になったのか、外の騒音なんて気にならないらしく私の膝の上ですやすや寝ていたが。




膝に乗っているレジーナを抱え直し、椅子から立ち上がると外にいる2匹の様子を見に行くことにした。



外へ出ると肉体言語での対話の跡が生々しく残っていた。

元から毒草が生えないように処理していたパピヨン周辺や街道までの道の一部の土地は抉れていたり黒焦げだったりと、しばらく除草処理要らないなぁと思うくらいには荒らされていた。



一応薬草園や畑もあるのでそちらの様子も見に行くと、そこは気を付けたのか荒らされた形跡は見られなかった。

まぁもし荒らされていたらエグミがめちゃくちゃ強い薬草を餌やお茶に混ぜて彼等に飲ませていたところだ。




パピヨンの食糧事情は私が掌握していると言っても過言ではないので、そのうち食事で師匠への制裁を課すことも可能ではないかと思う今日この頃である。




周囲の被害状況を見る限り今回はその必要はないだろう、と判断して1人と2匹を振り返った。


そっぽを向いている師匠と大人しく座るクイーン、項垂れるアンペルを見据えて溜め息を吐いた。

師匠は絶対反省も後悔もしていないしクイーンは反省はしているが後悔はしてないだろう。

アンペルは反省してるし後悔もしてるが何より師匠に負けたのが悔しかったと見える。



こうして見るとドラゴンよりタチ悪いなこの人。


そんな呆れた視線もなんのその。

一切を無視して、レジーナが自衛できるならそれに越したことはないわ!と言う始末。



そんなこと言うから喧嘩になったんでしょうが!

もう余計なこと言うなくださいやがれ!



……あまりの不満に変な言語になってしまった。



とりあえず許可は取ったわ!と騒ぐ師匠が止まるわけはないので、結局いつもの流れで訓練とやらをする羽目になった。












「ぎゃあああ!!死ぬ!死ぬっ」


「大丈夫よ!まだイケるわ!」


「何を根拠に!?無理なんですけど!?」




ある日、宣言通り訓練とは名ばかりのサンドバッグとなる為、丸太に括り付けられた私は口を大きく開けるレジーナの前に放り出されることになった。

そして私と言うマト目掛けて飛んでくるブレスを防御魔法で防げとか言う無茶振りをされたわけだが、未習得の魔法を使えるはずもなく。




「こら!防御魔法を使わなきゃダメじゃない!」


「やったことない魔法を使えるわけないじゃないですか!!」


「コツは教えたわよ、気合いでどうにかしなさい!」


「無理ー!!リーレットさん助けてー!!!」




この人の言うコツは、体の周囲に魔力を張り巡らせて膜を張る感じよ!という説明とあとはフィーリングだ。

体で覚えなさいなんて言われてもその頃には丸焦げである。


そしてレジーナはブレスする度に私から魔力を吸うので更に集中出来ない……。

未習得の魔法を使うのに集中出来ないなんて本末転倒じゃ?




遠慮なく飛んでくるブレスを水魔法をぶつけて相殺し続けること30分。

そろそろ私の魔法精度が怪しくなった頃に師匠が休憩入れるわよ、と言ってきた。



え、これで終わりじゃないの?



丸太から解放され座り込みながらこの世の終わりのような顔でパピヨンに入って行く師匠の後ろ姿を見つめていたら、レジーナがブレスの練習でもしようとしていたのか口を開けていた。


こちらを向いていたわけではなかったのでそれもボーッと見つめていると、不意につるりと脚を滑らせてコロンと仰向けに転がった。


その拍子にボン、と勢いよくブレスが飛び出てしまい真下にいるレジーナ目掛けて落ちていく。




えー!?ちょ、待って!!

ヤバいレジーナに何かあったら私がアンペルに消し炭にされる!!!



状況を理解してドバッと出てきた冷や汗を感じながら、魔力が枯渇した時に感じる特有の怠さを抱えて走り出した。

なけなしの身体能力強化をしたがやはり焼け石に水程度の効果しかない。



これなら何とか間に合いそうだが、回避までは無理だなこれ。


なんとなくオチを悟ったものの辿り着いた先にいたレジーナを腕にしまい、落ちてくるブレスから守る形で身を丸めた。



痛いのは嫌だなぁ……。



近くなってくる熱さに身を縮めていると、聞き慣れた声が頭に響いた。




『ちょっと、私のことを忘れているんじゃないワよ。この程度ならちょっと頼めば済むことじゃない』


ーえ?




女神様の声が聞こえてきた瞬間、何かが私の周囲を包み込む感覚とそこに大きな何かが当たる感触が分かった。




ーもしかして女神様、防御魔法を展開してくれた?


『今はアムリネがいないもの。ちょっとくらいなら勘付かれないワ。それよりも良い機会だから私からもコツを教えてあげるワ』


ー良いの?お願い!そろそろ師匠かレジーナに殺されるかもしれない!


『その前に止めてくれはするでしょうけど、今回みたいなのがあったら命が幾つあっても足りないものね』




女神様は私と共生していることを活用して先程の防御魔法を展開するまでの流れをゆっくり再現してくれた。

自分の体を使っているからか私も魔力の流れや強さを把握することが出来てとても分かり易かった。




そんなことがあり、ティーセットを用意してきた師匠が来る頃には粗方のコツを習得することが出来たのだった。

しかしそのせいでレジーナの修行がまたランクアップしたのは言うまでもない。



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