第1実技試験13
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未だ地面に這いつくばっているBとDはまだ決断していないようなので暫し放置することにした。
問題のスキンヘッドは自身の腰ほどもある大きなアックスを担ぐと、仲間に掛けてる魔法を解いてもらうぜ!と凄まじい速さでこちらへ向かって来た。
うわ、身体能力強化してるとしてもめちゃくちゃ速い!
さっき沈めたAやCとは格が違う、やっぱりこの人がリーダー……!
浮遊魔法を解いて地面に降り立ち土の山に手を突っ込む。
先程スキンヘッドがやったのと同じように土の中から石板を生成して盾のようにアックスを防いだ。
金属と石がぶつかりガギイイィンと耳が痛くなりそうな高い音が鳴った。
身体能力強化を掛けていても衝撃が手に響くのか連撃は無く、1度後ずさると数拍空けてまた斬り込んできた。
斬り掛かられる度に石を生成したり火魔法で応戦していると、BとDにかけていた風魔法が押し返されていることに気が付いた。
チラリと目を遣るとどうやらBが風魔法を使って押し戻し、Dが土魔法を継続しながら私が魔法を掛けた範囲から脱出したようだ。
思ったより判断が早かったな。
でもこれで私の考えが正しければギルを拘束していた竜巻は解除されているはず。
あとは2人が合流するまで私が時間稼ぎすれば良い。
と、思っていた時期が私にもありました!
スキンヘッドの斬撃を盾で防ぎながらBとDの風魔法と土魔法を防御して思った。
無理!!!と。
まだ1分も経っていないはずなのに土魔法での礫攻撃と風魔法による竜巻を処理。
加えて死角から来るアックスによる攻撃に石の盾をぶつけるというハードな所業はそう続けられる物ではなかった。
皆早く来てー!!
あんまりのんびりしてるとさっき沈めた2人も起きちゃうよー!!!
私の心の叫びが通じたのか、礫と竜巻が突然止んだので難なくアックスによる横薙ぎを盾でいなせた。
「遅くなってしまいすみません!」
「レヴィ、大丈夫!?」
「2人ともありがとう!ギル竜巻から出れたんだね」
「チッ!思ったより早く来やがったな」
「マジで3人で攻撃して通らねぇってナニモンだよ!」
「もしかして魔人か?」
「人間です!」
「レヴィさん、僕に考えがあります」
「よし、お願いします!」
魔法で突風を起こしギルとクラレスの元へ向かうと、それを妨害し追撃しようとしてくるスキンヘッドが振りかぶったアックスにギルが魔法をかけた。
「女神の加護を与えられし我が身に宿る源流の力よ、形を成して彼の者を妨害せよ」
「くっ!ただの風魔法じゃねぇ、まさか重力魔法だと!?コイツも使えるのか!」
「レヴィさんには及びませんがね」
え、ただの風魔法じゃないの?
私がさっき使ったのはただの風魔法だと思っていたけど、どうやら更なる分類があるっぽい。
あとでギルに聞いてみよう、と心の中にメモしておくことにした。
ギルの援護で無事合流した私たちは彼が拘束されていた間に考案したという作戦を共有することにした。
不本意ながら竜巻で巻き上げられていたことが功を奏したのか、上から状況を見ることが出来ましたとギルは言った。
クラレスは私がBの風魔法を解除させることを信じて作戦の下準備をしていたそうで、Dの土魔法を無効化するための仕込みをして来たと報告した。
Bの風魔法は僕が、と口にしたギルがチラリと私が倒したAとCに目を遣るとどんな魔法を掛けたんですか?と聞いて来た。
「ニーナがやられたっぽい毒属性魔法と、ギルが最初に受けただろう雷属性魔法を喰らわせたよ。ちょっと強めにしたからしばらく目覚めないと思う」
だから安心してね!と笑うとギルが引き攣った笑みを見せながらそうですか……と遠い目をした。
あれ、おかしいな。
まるで師匠の行動に呆れる私みたいな顔をされた気がするんだが?
とりあえず2人のことは考えなくて良いと処理したようで、ジャスパーとニーナのことを教えてくれた。
ジャスパーは埋められたニーナを掘り出すために地面に潜り魔法で周囲を掘っているらしいとのことだ。
ここからだと何をしているのか見えなかったので現状が分かって良かった。
相手と向き合いながらも早口で作戦を耳打ちしてもらい、それに頷くとスキンヘッドを見た。
あちらも同じように作戦でも話し合っていたらしく、時折視線を動かしている様子だったがバチリと目が合った。
「なぁ、お前本当に人間か?やっぱ違、」
「だから人間だって、言ってんだろ!!」
手の平を天へ向け、ここまでの鬱憤を晴らすように大きな魔力リングを発現させた。
魔力リングの中心からバチバチと火花が散るような音と共に雷が迸り、彼等の足元へ向かって攻撃した。
大きな爆発音と地面が抉れる音が響き、一気に土煙が舞ってお互いの姿が全く見えなくなった。
ここからはギルの立てた作戦を実行に移すことになる。
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