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第1実技試験12

閲覧ありがとうございます!



Bが驚きつつも隙を見せずにDのいる位置と対極の場所へじりじりと移動して行く。

私が感知魔法で彼等の位置を把握していることは知らない筈なので、油断を誘う為にBの方へ体と視線を向けた。

Bも感知魔法を習得しているのか、それとも長年の勘や連携の賜物なのか的確にDの居場所を理解しているらしかった。




「お嬢さん、よくも仲間をやってくれたな。俺らはずっとパーティーを組んでてダンジョンだって何回も潜ってるんだ。仇は取らせて貰うぞ」


「それは此方のセリフです。先に攻撃して来たのはそちらですし、そういう試験内容ですよね?」


「急拵えのチームのしかも魔人もいるのに仲間だって言ってんのか?」


「仲間かどうかに種族は関係ないでしょう」


「……そうかもな」




Bから話しかけられたが、これは恐らく時間稼ぎだ。

まだDが真後ろに来ていないから、完全に死角に入るまで待っているのだろう。

ちょうど私の背後には土の山が2つ重なって見える位置にあるので、そこを使って接近して来る筈だ。






ニーナはまだ魔法の影響か微動だにしていないし、Bによって風魔法で拘束されているギルはクラレスに何とか助けてもらおうとしている。


ジャスパーの気配はかなり小さく、戦いながらだと探すのが少し大変だ。

大方さっき話していた固有魔法を使って小型化しているのだろう。

現在ネズミサイズになっているとすると、すぐにニーナを助けるのは難しいかも知れない。





Bの誘いに大人しく乗っているとDが真後ろに来ているのが分かった。

ついでにスキンヘッドの気配が急速に近付いているのも感知した。



3対1か。

出来なくはないけどちょっと面倒だな。




一瞬これまで防御魔法と共に修行を重ねて来た召喚魔法か転移魔法を使うか迷ったが、絶対色々面倒なことになると思い断念した。


となると選択肢は1つだ。

折角周りに味方がいないので、久しぶりに広範囲魔法でもぶっ放してみようかと両手を翳した。




「そろそろ良いですか?」


「何の話だ?」


「私の後ろのお仲間を待っているんでしょう?ついでに籠持ちの方もですか?」


「!!、バレてちゃしょうがねぇ、おい!行くぞ!」


「女神の加護を与えられし我が身に宿る源流の力よ、形を成し大地に波打て!」




Bに呼ばれ私の死角から飛び出したDが両手を翳して詠唱すると、ずぶりと足元が泥に沈むように埋まって行く。

足首まで埋まっているので避けられないと思ったのか籠目掛けてBが距離を詰めて来た。


ニーナを埋めた魔法か、と当たりを付けてしゃがむと地面に手の平を付けて魔法を発動する。



自身には浮遊魔法を使用して底なし沼化した地面から抜け出し、BとDにはしっかり同じ魔法をお返しした。

突然自分達の足場が埋まり驚く2人だが、Dは自身の使ったものと同じ魔法だからかすぐさま私がしたのと同じように魔法を使い地面を元に戻した。


その際、魔法を同時発動出来ないのか私のいた場所の沼化は解けてしまっている。

Bは足首が沈みながらも身体能力強化の魔法しか使っていなかった。

ギルを拘束していた風魔法が使える筈なのだから自身を浮かすくらい出来そうなものなのに。


そこでふと複数の魔法を一気に使うのは云々と言われたのを思い出した。

もしかしたら彼等は幾つも魔法を同時に使用できないのかも知れない。




ふむ。同時発動出来ないのは好都合かな。

彼等が使わなきゃいけない状況を作れば良い。



師匠は3つ以上の魔法を平気な顔で同時発動するので麻痺していたが、どうやらBはギルに風魔法を使っているせいで私に魔法を使えなかったようだ。




そろそろスキンヘッドが来てしまうのでケリを付けてしまおうと浮遊魔法を使ってふわりと浮き上がり上から風魔法で突風を押しつけた。

勿論土魔法による沼化は継続しているので、Dが土魔法を掛けている限り地面に強く押し付けられて重力が倍になったような状態になっている。

逆にDが解けば上からの圧で沼化した地面に埋められてしまう。


この状態を打開するにはBが風魔法を使って上からの風に対抗するしかない。


さぁ、どうする?





オチは予想が付いているのですぐそこまで来ているスキンヘッドへ注意を向けた。

スキンヘッドはフィールドを隔てている鉄格子に手をかけると魔法を詠唱し始めた。



「女神の加護を与えられし我が身に宿る源流の力よ、形ある金属の姿を変えよ。……お嬢ちゃん、アンタを見くびってたぜ。まさか俺の仲間を4人も相手取れるなんてな」


「アックス……武器生成?」


「そうだ。3つも同時発動出来るヤツがいるなんてな。クロノバレドの中難度ダンジョンのボス並じゃねぇか。ホントに人間か?」


「たびたび失礼ですね。人間です、よ!」




まさか武器持ち込み禁止の試験で武器作ってくる奴がいるなんて。

確かにその手もあったな、と感心してしまったが流石に斧は防御魔法貫通しちゃうかもな。


しかも彼等の口ぶりだと結構腕の立つ冒険者みたいだし例に漏れずスキンヘッドも身体能力強化の魔法使って来るんだろうな。

さっきニーナを戦闘不能にした推定毒属性魔法のこともあるし、あんまり接近して戦うのは部が悪いかも。



じりじりと近付いてくるスキンヘッドと見合いながら、米神に汗が一筋流れた。



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