表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/96

第1実技試験7

閲覧ありがとうございます!



何だか不安な状況だが、ニーナも別にわざとやっているわけではないし言えば改めてくれる子なので大丈夫だろう。

と、思うことにした。

なんだろう、急に最初に会った頃のアスマリアを思い出してしまった。


あのレベルではないにしろ、クラレスの人見知り具合を見ると何かキッカケがないと萎縮せずに話すのは難しそうだ。




私が内心頭を抱えている間にギルはクラレスにジャスパー達のように固有魔法が使えるのか聞いていた。




「クラレスさんも何か固有魔法が使えるのですか?」


「わたしは……まだ使いこなせてなくて……」


「そうでしたか。失礼しました」



また暫し考え込んだギルは、前衛にギルとニーナ、中距離援護をジャスパー、後衛に私とクラレスを配置したいと切り出した。


ここまでの各自の得意不得意を考えるとまずそうなるよな。


属性魔法ごとに得意な範囲はあるが、使用者の技量次第でどうとでもなる。

だがニーナの火魔法はきっと広範囲だろうから上手く立ち回れる人が前衛で一緒の方が良いだろう。


その点ギルなら大丈夫そうだ。





何より彼はガレリア帝国の人だから戦闘訓練を受けている可能性が高い。


ガレリア帝国と言えば軍事に力を入れていることで有名である。

その理由はあの国の近くに位置するヴィアラクテア王国やサウスポティエの森が影響している。



ヴィアラクテアは言わずもがな領土拡大に余念がなく、隙あらば他国へ侵略戦争を仕掛ける国なのでガレリア帝国が軍備を増強する理由としては十分納得出来る。



ではサウスポティエは何故か。


元々ガレリア帝国民の先祖はサウスポティエの森に住んでいて森の女神を信仰していたのだが、今のガレリア帝国へ移り住んだ際に軍神と女神アルテナス信仰へと鞍替えしてしまったらしい。


ガレリアでは女神アルテナスの教会の他、建国者である軍神を祀っている廟があることで有名だ。


先祖が信仰していた森の女神を蔑ろにしているとして、今も森に住んでいる原住民は帝国を敵視していることは誰もが知るところらしい。

セルージュさんから聞いた話なので詳細は分からないが、彼は信仰対象の相違だけが原因ではないだろうと言っていた記憶がある。



いつからかは不明だがそういった経緯でガレリア帝国とサウスポティエの境では度々小競り合いが起きていると聞いている。


自衛と防衛力強化の為に帝国では平民でも10歳で擬似訓練を、15歳から本格的な戦闘訓練を受けるそうだ。

内容までは知らないが、魔力持ちかそうでないかを確かめたり得意な武器を見繕って指導する感じのことをセルージュさんが言っていた。


貴族であればより狙われるリスクがあるはずだし、きっとギルも訓練を受けているはず。







私達が話し合いを始めてしばし経った頃、幾つかの組が呼ばれテントを出て行った。

恐らくチーム対抗戦が始まったんだろう、とジャスパーと話しているとギルが私達に提案をしてきた。




「僕とニーナさんは前衛ですから候補外として、ジャスパーさんは特性上身軽でいて欲しいので後衛のレヴェリアさんかクラレスさんに籠の死守をお願いしたいと思います」


「っ!?わ、わたし無理ですっ」


「あ、じゃあ私がやります」



手を横に振って泣きそうな顔を左右にぶんぶんしているクラレスを見たら、まず彼女に任せるのは厳しいと思った。

ギルも最初からそのつもりだったのだろう、特に何を言うこともなく頷いて同意を示すと、ではそれで行きましょうかと話を締め括った。




ニーナは未だ夢の中だが、彼女には同位置の僕から指示を飛ばすので問題ありません、とギルが心強いことを言ってくれたのでお任せすることにした。

彼の手腕は既に何度か見ているので私が口を出す必要はなさそうだ。




試合前でもテントが近いことから籠へ細工される可能性があるとギルに指摘されたので、籠はずっと私が持つことになった。


籠は金属製で開閉可能な扉部分に魔鉱石が装着されているので何らかの魔術が付与されているらしい。

鑑定魔法がなければ分からないが、恐らく扉が開かないようにする魔法だと思う。

そして金属にも感知魔法が反応するので多分魔法が掛けられている。


戦闘で奪い合うとのことだったのできっと耐衝撃とかの破壊防止魔法が掛けられてるのかな、と推測した。




数組が呼ばれてから少しすると会場方面が騒がしくなり、時折爆発音も聞こえて来た。

ドォンと低く地面が揺れるとビクッとクラレスの肩が跳ねたので大丈夫?と声を掛けたり緊張するねと言ってみたり。


ギルを見習って私もクラレスと話してみることにした。

意外にもスムーズに受け答えをしてくれたのでニーナ以外は大丈夫なのかも知れない。


むしろニーナの場合は最初の印象が先行していて軽くトラウマになっている疑惑があるが、今回は前衛と後衛なのでそこまで関わる機会はないと思うしかない。



大丈夫、だよね?


爆発音にも起こされることなくグースカ寝ているニーナに聞いてしまうのもしょうがないと思う。

というか流石に爆発音は起きて欲しいんだけど。



.

いいね、評価などありがとうございます!


もし面白いと思われた方がいらっしゃればいいねや評価、ブックマークなど頂ければ嬉しく思います!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ