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初契約2

閲覧ありがとうございます!



レジーナも期待しているのか洗浄魔法が終わった後も大人しく転がりながらこちらをキラキラした目で見ていた。

クイーンから事前に聞いていたのか今日は魔力供給することを理解しているようだ。



溜め息を吐きながら鞄から例のティッシュ箱型魔道具を出してチューブを本体にくっ付けたりして組み立てているとレジーナがひょこひょこ歩いて来て興味深そうに覗いてきた。


く、可愛いな。


ニヤけそうになる顔を引き締めて作業を進める。

可愛いけどこれからコイツは私から可愛くない量の魔力を吸って行くんだ。




たまごの時にはパッドが付いていたチューブの先は今は剥き出しである。

組み立てが終わったことが分かった途端、チューブの端っこをパクりと咥えて再度キラキラした目で見つめてくる。



溜め息と共に持って来た砂時計を床に置きひっくり返すと装置に手を入れて魔力を手のひらに集中させた。

光がチューブの中を通ってレジーナの口の中に入ると、ご機嫌でちゅうちゅう吸い始めた。



流石に孵化する時のような高速道路のトンネルのライト並みの速さで吸われるのはキツいので、クイーンに叱ってもらい今の速度に落ち着いた。

これを10分ほど続けるのだが、いかんせん魔力が枯渇して行く状態で集中するのは難しい。

そう愚痴を溢すと案の定、魔力操作の修行になって良いじゃないと師匠に言われたのはお約束だ。




砂時計の砂が落ち切るときっかり10分だ。

最後の砂が落ちたのを確認すると装置から手を引き抜いた。

ちょっと物足りなさそうな顔をしたレジーナだが、以前食い意地が張りすぎてクイーンに叱られたのを思い出したのか大人しくチューブを口から離した。



チューブを回収して装置をしまっていると隣から熱い視線を感じた。

視線の主には見当が付いているので無視して片付けを終えると、レジーナのご飯を取りに行こうと立ち上がろうとした時のことだった。



「きゅ、きゅうきゅ〜!!」


「え!?ちょ、レジーナ!」


「ぎゃ!?」



レジーナが顔に飛びついて来たので、引き剥がそうと手で体を掴むと体の力が抜ける感じがした。


あれ?この感じ、おかしいぞ?

まるでアンペルと仮契約した日の夜のような……。



嫌な予感がしたので慌ててレジーナを離そうとするが、全力でくっついて来ているらしく中々離れない。

間抜けな私達の姿を見たクイーンは最初こそ驚いた声を出していたのに、あからさまな溜め息を吐いて私にしがみ付いているレジーナの首根っこを咥えた。


一瞬強く引っ張られる感覚があったが、クイーンに逆らってはいけないと分かっているレジーナは先程の攻防が嘘のように大人しく離れた。




「レジーナ、急に飛び付いて来たら」


ダメだよ。と続けようとした言葉は声にならずに消えて行った。

何故なら見上げたレジーナの額に見覚えのある紋章が浮かんでいたからだ。



「え、えぇー!!?」



レジーナに向かって指を差し固まる私を見てクイーンも咥えたレジーナを下ろして顔を覗きピシッと固まった。


するとぐぉおおお!!とクイーンがいつもと違う鳴き声で叫ぶように吼えるとあら不思議、番いのアンペルが何処からかすっ飛んでやって来た。

その際しっかり扉を破壊したものの、トラップの雷は本人のものであるからか食らってもへっちゃらのようだ。



特殊な属性魔法も使用者には意外と効果を発揮しないらしい。

また一つ新たなことを発見したな。



いやいやいや、今はそれどころじゃない。


アンペルはクイーンからことの次第を聞くとレジーナの顔を覗き込み、直後項垂れた。


なんて人間臭いドラゴンなんだ。

そんなこと師匠でもそうやらないぞ。




アンペルのあまりにも人間っぽいリアクションに感心すらしてしまった。

しかし現実逃避をしている場合ではない。



レジーナの額に浮かんでいるのはクイーンにもある契約の証だ。

使い魔契約と見てまず間違いないだろう。


以前師匠達に教わった中では使い魔契約をすると人間側は魔物を呼び出したり力を借りたり出来るし、魔物側は契約者から魔力を分けて貰えるのが一般的な関係だ。

特に魔力の質が良かったり量が多いとそれだけ魔物に気に入られ易いし契約出来る使い魔数が増える。



魔法使いではフェローより知能が低いくらいの魔物1体と契約する位が一般的だそうだ。

2体となるとかなり力ある魔法使いの証であり、3体以上と契約していたりドラゴンと契約しているのは教科書に載るくらい伝説級なんだとか。



……ん?師匠って確か使い魔3体にドラゴンのクイーンとも契約してる?

これってかなり凄いことだったのか!

確かにドラゴンと契約とか強者の証だよな、と思ったことはあったけど。


いざこの世界の標準を聞くととんでもないなあの人。



やっぱり私の師匠で育ての親は私生活は壊滅的にだらしないが、それを埋めて余りある才能と能力を持っていたらしい。



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