表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/96

筆記試験4

閲覧ありがとうございます!



ジャスパーに教えてもらった魔術学科塔は本塔から伸びる複数の渡り廊下の1つを行った先にあるらしい。

試験まで時間はあるので探すことは出来るが、あまりここで時間を掛けすぎると最後の復習をすることが出来なくなる。


紙を見るとまずは本塔へ行った方が近道になりそうなので大きな通りを真っ直ぐ進む。

学校というよりお城の様な出立ちの石が積み重なった外壁を眺めながら大きな扉の前に立つ。


私の背丈よりも何倍も大きく、ドラゴンも余裕で通れるくらいの扉が人を検知すると重たい音を立てて勝手に空いた。

まるでファンタジー仕様の自動ドアだ。



扉の中は中世ヨーロッパのお城の様な石の床に分厚い絨毯が敷かれていた。

ホールの中心には大きな石の土台とその上に女性の石像が建っていて周りを丸く石のサークルが囲んでいる。

サークル部分は4ヶ所が一段上がっていて大きな花瓶が置いてあり、他は生徒達が休憩出来るように2段になっていて背凭れと座面として使えるようだ。


石の椅子って座り心地悪くないのかな?


くだらないことを考えつつ写してもらった紙の通りに中庭を早足に通り過ぎて3本の渡り廊下を見つけた。

このうちの1番左側が魔術学科塔へ繋がっているらしい。


渡り廊下まで来ると看板を持った生徒らしきライトグレーのベストを着た少年が立っていた。

白のシャツに赤いネクタイ、ベストにズボンときっちり着込んだ金髪の少年は私や他のうろうろ彷徨っている部外者に向けて声をかけて来た。





「こちらは魔術学科塔の渡り廊下です。試験会場が魔術学科の講堂の方はここを渡って行くと塔の入り口に案内の者がいます」




おお!助かる。じゃあこの渡り廊下を真っ直ぐ行けば良いのか。


案内に従ってぞろぞろと魔術学科塔で試験を受けるのだろう人達が進んで行った。

私もその人波に乗って一緒に歩くと、大きな塔が見えて来た。


横を見ると同じ様な塔が他にも建っているのが見えた。

あれが他の学科塔なのかな?

似た形をしているようなので間違えてしまいそうだ。



塔の入り口にある頑丈そうな木の扉の前に先程看板を持っていた人と同じライトグレーのベストを来た茶髪の女性が立っていた。

彼女はブルーのワンピースにベストを合わせていてグレーのリボンを着けていた。

ベストは同じ色だがリボンとネクタイの色が違った。

さっきの少年は赤で、彼女はグレー。何か意味があるのだろうか?





「ここは魔術学科塔です。試験を受ける方は中に入って突き当たりを右に行くと講堂があります」





本塔の入り口と同じように扉が自動で開くと中には談話室の様なテーブルと椅子、ソファが沢山置かれていた。


壁際にはサイドが仕切られた大きな長机も幾つかあり、一つで5人の生徒が勉強出来るみたいだ。

そばには見上げるほどに大きな本棚があり、何かの鉱石も飾られている。


談話室と図書館が一体になった様なホールには2本の通りと登り階段があった。

入って1番奥の通路を歩くと突き当たりに差し掛かった。




確かここを右だったな。



広い通路には絵画や鉱石が飾られていてオシャレな洋館の雰囲気を感じる。

右に進むとまた今度は両開きの扉があり、やっと目的地に着いたみたいだ。




ここまで中々入り組んだ道順だったが在校生は迷ったりしないんだろうか?


重厚な装飾なのに魔法でも掛かっているのかすんなりと扉が開き中に入ると、大学の講堂のように教壇から扇状に登り階段と座席が連なっている部屋が現れた。

座席の半数は埋まっていてぱっと見た感じ知り合いは居なさそうだ。


知り合いと言ってもジャスパーは魔物学科塔と言っていたし、ピティとセレスティアくらいしか顔を知らないので一緒になる可能性は限りなく低そうではあったが。







教壇に立っている先生らしきローブを着た緑色の髪の綺麗な顔の青年が私たちのいる入り口を見て言った。



「よく来た。各自空いている席へ座るように」


それを聞いてみんな空いているところを探しに階段を登って行く。

私も運良く端っこの目立たない場所を見つけたので静かにローブを外して試験時間が来るのを待った。

ローブを脱いだ瞬間に隣の成人男性が二度見して来たのはある意味お約束なので気にしないことにした。




しばらくすると何処からか鐘の音が聞こえて来た。

魔法で鳴らしているのか、ざわついた講堂の中でも耳にダイレクトに響いてくる。



鐘が鳴り終わると扉から生徒が数名入ってきて、人のいる座席にだけ大きめの刺繍の入った布を机に敷いて行った。



あ、これカリギュラの宿で見たやつ?

確かアレは布に描かれた刺繍の糸に魔力が込められていて、上に乗せたものを転移させることが出来る魔道具だった。




もし同じものならこれを使って問題と回答を配ったり回収するのかも。



またも大人しく待っていると再度鐘が鳴り、やはり布の上に紙の束が出現した。


布を一度片付けて問題用紙を広げるとまずは推測される答えを記入した。

全問解き終わると今度は回答用紙に書き写すが、この時はもう一度しっかり読んで解き直す。

答えが一致したらそのまま書き入れ、違っていたらもう一度解き直して近い方を記入。

この時問題用紙にも答えに相違があれば書き直しておく。




そうしてサクサク問題を解き、お昼休憩を挟みまた同じ様に試験を受けた。

師匠達から受けたレッスンを思い出し、逆に心が折れそうになったが問題文は想像していたよりも単純な内容で良かった。


午後の部も終わると緑の髪の男性が「結果は2日後の早朝、門前に掲示される。合格者はその次の日から実技試験を受けてもらう」と硬い口調で言った。



.

いいね、評価などありがとうございます!


もし面白いと思われた方がいらっしゃればいいねや評価、ブックマークなど頂ければ嬉しく思います!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ