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筆記試験1

閲覧ありがとうございます!



宿に到着し受付の時に起きたことを師匠に話していたらゲラゲラと笑っていた。解せぬ。


お腹を抱えながら笑うこと数分。

落ち着いた師匠から当時の度を越したやんちゃぶりを触り程度に聞くこととなった。



管理人さん夫婦は師匠達が入学するよりもずっと前からいるそうで、現在は息子夫婦と娘と孫の4人がメインで見回りなどの肉体労働を熟しているらしい。

他にも数名いるそうだが、学院の門近くにある来賓受付や内部にある管理人室の担当は彼等が担っているという。



当時は夫婦2人に息子夫婦と娘の5人でやっていて、特に夫婦2人とはいかに彼等に見つからずに寮を抜け出したり規則違反をするか楽しんでいたそうだ。



この人……昔からこんな調子なのか。管理人さん可哀想に。


呆れた視線を送るも師匠には全く反省の色が見えない。

何ならさっさと子供に譲って引退すれば良いのに、なんて言っている始末だ。




このまま師匠から学院の内部事情を聞くのもそれはそれで興味があるのだが、如何せん今は入試に通らなければ意味がない。


今回借りた宿はリビングに寝室が二つ、更に暫く滞在するので簡易キッチンとシャワー室も完備の上等な部屋だ。

昼食とシャワーを済ませて夕食まで勉強する為に寝室に篭った。





寝室にはドレッサーとセットの丸椅子とベッド、サイドテーブルに背凭れ付きの椅子があって勉強するにはサイドテーブルは小さいのでドレッサーに椅子を移動させることにした。



椅子に座り受付で貰った試験要項を見ると、筆記試験についての説明が書かれていた。

筆記試験は過去問題がアルテナス神興国内の教材店に流通しているそうなので、入手にさほど苦労はしなかった。


紙には簡単な地図と文章が記載されていて、場所は大講堂と各学科塔の講堂で当日指示があるそうだ。

時間は基礎問題が1時間、一般教養が1時間の計2時間。

午前と午後に分かれて行うらしい。

読めば読むほど現代を思い出す……う、頭が。




因みに本来であれば私は筆記試験を免除してもらえるらしいとラリューヌさんから聞いた。

その理由としては後見人の師匠が学院の卒業生であり現役で活躍している魔法使いなので広く名前を知られているからだそうだ。


そんなこと、あの人今まで1回も言ったことないぞ?



訝しむ私に苦笑したラリューヌさんが、彼女は自分から言う人じゃないわよと言ったのを聞いてなんだか納得してしまった。

お金の為に魔法薬を作ってるんじゃないと言ったり色々無茶振りしてきたりする人だが、嘘を吐いたり自分について多くを語るタイプじゃないのだ。


知識を入れたり出したりは好きそうだが、逆にそれ以外はあんまり興味がなさそうである。

今まで見た中で1番大きく感情を動かしていたのはクイーンとアンペルのたまごを孵化させた時くらいだったと思う。


それにどうせ師匠の事だから後見人がちょっと有名なだけだし折角の入試なのに筆記を受けないなんてつまらないわ、とか言うに決まってる。





まぁそんなことは今は良い。


過去問を広げて集中することで無駄な雑念を飛ばすことにした。

そんな感じで受付期間終了までを過ごした。







翌日、緊張しつつも身支度を済ませ、もう一度試験要項と持ち物を確認した。


入試なんて学生以来だから不安しかなかったが、筆記試験に必要な知識や教材は皆に用意してもらえたのでとても助かった。

流石に師匠から教わったことだけで通るとは思えないのでリーレットさんやラリューヌさんから過去問や教科など詳しい内容を教えてもらえたのは幸運だったな。






今アルテナス神興国内はアルティ学院の受験者で溢れ返っており、まるでお祭りのような賑わいだと師匠が言っていた。

今年は自国の姫が受験することもあってか、何やらイベントをやると国王から御触れがあったとか。


王太子の時にも大規模な屋台市場やステージなどを開催したそうなので、今回もそれをするのではと言われている。



なので道が混んでしまう前に学院へ向かった方が良いと思い、早朝出発して近くで時間を潰すことにした。





学院は宿屋街からだと大きな市場のある通りを2つ抜けた広場の先にある。

広場の先は森林地区になっていて学生や地元の人達の憩いの場になっているらしく、ちょっとした遊具や休憩所に幾つもの小さな屋台があったりもする。


森林地区入り口の立て看板には城下町、アルティ学院、ギルド、王宮と大雑把に記載されている。

城下町は私が来た所だ。アルティ学院は行き先で、王宮は大きいので何処にいても目に入る。


ギルドはカリギュラにもあった商業ギルドや冒険者ギルドなどの専門職の集まりだ。



ギルドは身元を登録する事で職業訓練や仕事の斡旋、販売製造許可を受けられたりと恩恵が沢山あるそうだ。

師匠は登録していないが、リーレットさんは錬金術に使用する鉱石の仕入れに利用していると以前言っていた。


登録者には名だたる冒険者だとか魔法使いだとか鍛治師なんかもいると聞いた。

この辺り物凄くファンタジーっぽくて個人的に良いなぁと思う。



将来的に生計を立てる上でギルド登録は必須になるだろうから、今のうちに情報を仕入れて損はないだろう。

幸い利用しているリーレットさんがいるのでまた今度詳しく聞いてみよう。







森林地区を学院方面へ進むこと更に10分。


ここだけで大分広いな。

昨日は人が多かったこともありそんなに感じなかったが、早朝で人が少ないととても静かで大きい森林だった。


道は全て舗装されているので大きな歩道の真ん中を歩くのは少し新鮮だ。

恐らく輸送用の馬車か何かが通ったのか踏み固められた地面に僅かに轍が残っている。


風も吹いて程よくリラックスしているところへ、道の先から唐突に人の話し声が聞こえてきた。





ん?話し声というか、何か言い争ってる?




舗装された道は一本道でアルティ学院に向かって伸びているはずだ。

だとしたらこの声は学院の関係者だろうか。



門の近く、3日前まで受付小屋のあった場所は既に片付けられていた。

昨日は兎に角人が多くて気付かなかったが入り口の両サイドに噴水がある。


噴水から少し離れたところに数名の人だかりが出来ていて声はそちらから聞こえてきた。

特に深く考えずに近くを通ると、なんだかきな臭い空気を感じた。



どうやら人だかりの中に誰かいて、その人を囲んで周りが何やら言っているらしい。



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