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僕の大好きな幼馴染  作者: 愉香
10/50

親の話


さかき拓真たくま47歳

職業 小児科医

美織みおりの父親


夜勤勤務を終え帰宅。 現在の時刻は午前11時。


「ただいま〜」


「あっ、おかえりなさい〜。お疲れ様でした。」


そう言いながら玄関に出迎えに出てきたのは


さかきかな 39歳

専業主婦 元看護師

美織の母親


「みおちゃんはどう?」拓真が聞く。


仕事に出る前に見かけた娘の様子がおかしかったので


その後が気になった。


「ああ… 詳しくはわからないけど、


何か学校で嫌な事でも言われちゃったみたい。


でも今日は学校に行ったわよ?


一瞬登校拒否が始まったか?と思って焦ったけど。


秀くんが話聞いてくれて…」


お昼に出すカレーを温め直しながら奏が答える。


「ええ?!大丈夫なのか?美織。


…いじめとかにあってないだろうなぁ?」


「さぁ? わからないけど…


とりあえず、暫く様子を見ようとは思うけど…」


「もしそうだったらかわいそうだなぁ!


美織は友達というものへの憧れが強いのに、


辛い思いをさせていたら、なぁ?原因は何だ?


美織がかわいいから嫉妬するのか?


それとも休みがちで気に入らないか?


何かしてあげられる事があるかな?」


親バカ丸出しで拓真がおろおろと心配する。


「まぁ、女の子って陰口が好きっていうか…


自分の方が愛されてると思いたいっていうか、


美織どうこうっていうよりおとしめて安心したい


って言うか… そういう所ある生き物よね…」


視線を感じて奏が目を向けると


拓真が青ざめた顔をして震えていた。


「奏ちゃん…って、そんな… (怖い…)」


「はぁ… 私がそんなワケないでしょ。


寧ろ裏と表が無さすぎて、言いたい事を言い過ぎで


ド直球で嫌われる方でしょう… 


拓真さんが1番良く知ってるじゃん(笑)」


奏はやれやれ、と言うように大げさに溜め息をつく。


「…そうだね。 婦長にもドクターにも喰ってかかっ


てたもんね(笑)」


「若かったな〜(笑)もうしないよ!多分ね(笑)」


一笑いしてから奏が真顔に戻る


「…でもちょっと心配なのは確かに、ね。


ね、本当に中学は私立に入れる?」


「その方が良いかもな~。S大附属中?」


「美織の身体の事を考えたら近いからそこが1番良い


けど…レベル高いよね?


…まぁ受験対策までしっかりはしてないけど、


ちょこちょこソレ向けに問題は解かせてるけど…」


「…相変わらず策士だね!」拓真がからかう。


「人聞きの悪い!」


ドンッと温めたカレーをテーブルに置きながら奏が


反論する。


「怒った?心当たりでもあるの?(笑)」


意地悪に拓真が笑う。奏は無視して次の話題に入る。


「そう言えば秀くんもS中かな? 確か。」


「スボーツ強いからな、S大。


サッカーも全国レベルだろ?」


「秀くんが一緒の中学だったら心強いなぁー!って


秀くんに頼り過ぎか?(笑)」


奏がニヤニヤしながら続ける。


「で、そのまま結婚しちゃうのかな〜?(笑)」


と奏が1人で盛り上がる。


「まぁ、秀なら俺も仕方ないと思う。」


拓真も頷く。


「愛娘でも秀くんになら差し出せると?」


「あれだけ美織の事を思ってくれてるからな(笑)


ただ、美織はその辺鈍いからなぁ〜。」


カレーを口に運びながら拓真が苦笑いする。


「あぁ〜! 拓真さんに似ちゃったもんね☆


秀くん苦労するなぁ!可哀想に…」


奏は心の底から秀に同情する。


ごほっごほっ 拓真が咳込む。 


涙目になりながら水を流し込むと、コホンと咳払い。


「では、時が来たらアドバイスを差し上げたらどうで


すか?恋愛マスターの奏さん」


拓真がにっこりと微笑む。


「大丈夫よ。秀くんもなかなかの策士みたいだから


(笑)楽しみだなぁ〜♪」


奏もにっこりと微笑み返した。


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