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大成功するのを待っている

前回と同じくもみくちゃになった結果、金髪のかつらに今夜は黒のベールをまとって、イズールは前回と同じ歌劇場の舞台中央に立っていた。


三人はすでに礼を終えている。

隣では黒のひだの多い衣装を着たセイランが琴の音を確かめている。

動きやすそうな薄布の黒い衣装を着たネリーは二人から離れた場所で美しいポーズを保っている。

観客が待ち構え、2階の王族席にも人影が見える。

セイランが静かに曲を奏で始め、ネリーが踊りだす。

二人に迷惑がかかってはならない、何度も練習したのだし。

イズールはそっと琴に合わせて歌いだした。


セイランの琴は華やかなのに心の落ち着く不思議な響き。

ネリーが黒髪を揺らして舞うほどに劇場中に魔法がかかるようだ。

二人につられて自分じゃないような神がかった声が出ているのが分かる。

ふいに琴が転調し、陽気な調べを奏でだす。

ネリーがはねて飛び、手拍子を促すと会場中が応じる。

田舎の祭を思い出す大好きな曲を、イズールは弾む心を込めて歌う。

わざわざ来てくれて、この時間を一緒に過ごしてくれてありがとう。


三人は一礼して退場したが、会場は興奮に包まれてなかなか冷めなかった。

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