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19-1.新たな襲撃か?

第19部では、ナイラス公演から始まる大御所の逆襲を描きます。果たしてエールとレイラ姉妹の父親は奪還出来るのか?敵のアジトに潜入したナノ姫007は?

壮大で地味なスペクタクルをお楽しみに。

転生したら転生してないの俺だけだった

~レムリア大陸放浪記~


19-1.新たな襲撃か?


いよいよナイラス公演までで2週間を切り、俺たちも現地に乗り込もうと準備していた時、一報が届いた。

『シオ・ラメン閣下が襲われた!』

発信元は才蔵である。

『怪我は?』

『外傷はないが意識が戻らない』

『精神操作か?』

『分からない。ただ高熱が出て、アヌビス神様が極秘に診察して熱は下がったが、意識は…』


『いつの事だ?』

『上警に連絡が来たのが昨晩。事実関係を調査したり、アヌビス神様をお迎えしていて連絡が遅れた』

『犯人は?』

『ベールを被った女、としか』

『ベールを被って、どうして女と判る?』

『襲撃される直前、シオ・ラメン閣下がそう叫んでいた』


なら間違いないな。男性の体を持ちながら心は女性のシオ・ラメンは、周囲に女性が近づく事を極端に嫌悪する。

充分に美形のラメン目当てで近づく女性も多かったが、一切寄せ付けなかった。そう言うラメンの体質を知ったある貴族の女が男装して近づいたが、充分ラメンが好みそうな外見を作り上げたにも関わらず、一発で看過されたそうだ。

匂いなのか何かは分からないが、本能的に判ってしまうらしい。


『精神操作であれば、マーリンが既に先乗りしているだろうから…』

『マーリン師は見つかりません』

何か悪巧みならセイコβが気づくはずだ。

『セイコα?』

『はい』

『マーリンはどうしている?』

『一昨日まではファンクラブで指導をしていました』

『なんの?』

『よくわかりませんが、変な踊りです。確かおタンスとか』

『オタダンスだろ?』


『多分。それで昨夜遅くに宿舎(ホテル)に帰って来て、死んだ様に眠っていたのですが』

『ですが?』

『今朝になってβが姿を見失ったと』

俺は急いでセイコαβを招集した。

「お前の能力で見失う、と言う様な事があるのか?」

犬人と犬は顔を見合わせていたが、やがてβがすーっとαに吸収された。フュージョンだ。

「私の探知能力は、先生に対して約1000km。いかに先生の飛ぶ靴が優秀でも、私達が睡眠をとった3時間程で、そこまでは飛べないでしょう」


「という事は?」

「事情があって冥界に戻られたか」

しかしいくらビザが特殊なマーリンでも、一旦冥界に戻ったらそう簡単には戻れない。現世で死亡状態になると戻るのに半年以上かかって、残りの公演が全て見られないが、仮死状態で戻ってもナイラス公演は間に合わないだろう。それはマーリンには耐えがたい事のはずだ。

「冥界ではないとすると」

「大御所がナイラスに通した穴を使って、犯人を追いかけたのでは?」

既にナイラスには穴が開けられ、そこを通って来た女がシオ・ラメンを襲った。と言うのか?


「気が緩んで眠ってしまい、申し訳ありませんでした」

謝罪するセイコβだが、俺たちは生き物なんだから、寝るなと言うのは無理がある。セイコβの持っている探知能力を、不眠不休で働ける自動侍女人形(オートマタ)のパーサに移植できないものか?

『そんなに簡単に移植出来るなら、とっくにマーリンに対策を取られてしまいます。セイコβの能力が唯一(ユニーク)なので、マーリンにはなんとも出来ないのですから』

スミティが答える。


『そうだよな。それで、マーリンは大御所のアジトに行ったのだろうか?』

『可能性は67%』

充分高いじゃないか。

『彼の地でナノ姫007と合流出来るか?』

『不可能です。マーリンは人間ではありませんから』

しかもスミティやナノ姫の様な超古代テクノロジーは、マーリンには隠しておかねばならぬ。


謝罪し続けるセイコαβをオコに預けて、ステルを呼ぶ。

ステルはトトムと空中訓練をしていた。トトムは数頭の若い蓬莱飛竜(ワイバーン)を訓練していて、ステルが仮想敵(アグレッサー)役を引き受けていたのだ。

「なあに?もうちょっとでワイバーン5頭にに圧勝だったのに」

いや勝っちゃいかんだろ、訓練なんだから。と言うか普通に戦ってもワイバーンの10頭や100頭、ステルの敵ではなかろう。


「なんのよう?なんかおいしいおみやげとか?」

「違う。悪いけどナイラスのラースまで乗せてってくれ」

「がってんだ」

これもベンガニー忍者小説の影響か、ステルは駕籠屋の様に請け負った。

話が話だけに、すぐビッグセブン全員で行きたい所だが、マーリン不在となると、パピーズを置いて行くのは不安だ。結局パピーズを聖狐天神界に一時避難させてから出発した。


「シャミラムさんに遊んで貰ってもいいでしょう?」

なぜかあの恐怖の北風の巫女を、パピーズは大好きなのだ。

聖狐天の前ではおとなしく縮こまってしまうし、武人である二娘やメルファは尊敬しているがちょっと恐い様だ。サンコンはむしろなるべくパピーズに近寄らない様にしているみたいだ。

若い頃猟犬とちょっとあったらしい。

そう言う訳で、愛想よく接してくれるシャミラムの事をパピーズは優しいお姉さんだと思っている。

伎芸天の受けた仕置きを見ていた俺たちは、シャミラムが本当は一番恐いと思うのだが、シャミラムが切れるのは主君が軽んぜられた時だけなので、問題ないのだろう。

「じゃあナイラスいくよっ!」


「メグル、方向違いやが密林男はんの魔剤、持って行かはった方がええで」

「そうだな、あれで目を覚ますかもしれん」

※第19部の主な登場人物

◯旅の仲間(ビッグセブン+α)

メグル(ウラナ)…主人公。元ボン76世(未)。旅行家志望。生真面目なまもなく18歳(僕)と結構浮気症な66歳(俺)が同居している。"国民的英雄"に加え、"改革者(イノベーター)"の称号を獲得。更にマーリンから"人類の代表(略して人代)"を押し付けられる。

聖狐天の父となる。朱雀国ガルーダ元帥となる。

オコ…メグルの妻の元妖狐。メグルとの子作りを夢見ている。弓の達人。弱者の味方で直情的。聖狐天の母となる。

コンコン…先先代妖狐。子狐と伎芸天女の童女に憑依できる。

ステル(ラン子)…鳥ジャガー神。ラン(獅子)とヘレン(白虎)の娘。メグルをあるじと慕う優しい少女。第6章で進化を遂げ成体、幼体(子猫)以外に猫耳娘の形態をとる。

パーサ…元八娘2号。シバヤンから譲渡され、メグルの侍女となった名古屋弁美少女。諜報活動に大活躍。自称第二夫人。大型肉食獣アヌビスと美しい牝馬に変身出来る。

今後は小説家になるらしい。

ノヅリ…バクロン第3王子。魔法省長官を辞し魔法修行の旅に出る。メグルの師匠。コリナンクリンの夫。

コリナンクリン…ワタリガラスの鳥神。運送業ワタリガラス商会の女社長。ノヅリの妻。

八咫…師匠と社長の息子。瑞西学院在学中。

"僕"…"俺"の中に共存する肉体の本来の持ち主。スミティと共にウラナに様々な助言をする。

○聖狐天神界

聖狐天…オコを崇める人々の信仰が造り出した神をオコの分魂とメグルの造った依代(フィギュア)で具現化した新しい神。ウラナ夫妻の娘。

シャミラム…聖狐天四天王の一人。元北風の巫女。

サンコン…聖狐天四天王の一人。オコの先々先代の鼎尾妖狐。

二娘…聖狐天四天王の一人。ナンバーズ一の武人。

メルファ…聖狐天四天王の一人。元暴風の魔女メル=ハバ。

○ナンバーズ(参考資料)

一娘…ナンバーズの統括。シバヤンの宮宰。

五〜七娘の母。

二娘…武人。聖狐天に仕える。八娘の母。

三娘…シバヤン宮廷の家事一般を取り仕切る。完全なお掃除をする侍女人形。

四娘…隠密活動に特化。上警で働く侍女人形。

五娘…キャーリーの親友。足が速い。

六娘…唯一人間と同じ消化器官を持つ。記録の神殿で修行中。

七娘…背が高い。宇宙での活動に特化。

八娘…パーサ。クローン分裂したもう一人の八娘のパー子は、人間のパナとなりバクロン元第5王子にして元国王アルディンの妻。

○その他の神・人

アドミン…管理者。スミティを派遣する。

スミティ…アドミンに派遣されたエージェント。メグルの脳内で、メグルの宿主意識の少年と暮らし、メグルに助言する。

マーリン…古代の魔術師。元人類の代表。因業爺。超古代の英雄神イーオンの転生。

ゴンドワナでは白いフクロウを依代とする。

レナルド・ダンチビ…妖狐の里の天才工房長。

アルディン…元バクロンの第5王子で国王。パナの夫。今は種屋の修行中。

ジャルディンII世…旧名サート。ペンジク王。

シュニア…サートの妻。ペンジク王妃にして宰相。元ウル・オートマタ。

サード…ジャルディンII世の息子。後のジャルディンIII世。

初代妖狐…九尾妖狐。初代ボンに仕える。

戦狐…妖狐の一人。ジョウザを守った英雄。

羽鳥才蔵…異賀忍者。現在は上警勤務。

○コンサートツアー関係者

伎芸天…伎芸天事務所代表。今回のコンサートツアーを仕切る。

チャガムIV世…チャガマン国太守。聖狐天教徒。

ボーノ…チャガムIV世の長男。音楽家。

フォカッチャ…チャガムIV世の次男。後に冒険家。

シオ・ラメン…ナイラスの財務大臣。

アポル…バクロンの元第二王子。バクロンでのコンサートツアー責任者。

ジェライス…アポルの妻。アポルを覚醒させる凄い女性。スメル人の末裔らしい。本名はランジェラ・(タマ)

団長(オーショー)…ギョウザ歌劇団主宰。

ベンガニー…元ジョウザの侍女。大ベストセラー作家。今回はコンサートツアーギョウザ公演のプロデュースと新しい"3メタル物語"の脚本を担当。

アンジェロ・三毛…ギョウザ歌劇団お抱え絵師。ジェライスの父。

猪悟能…西遊記の猪八戒。現在は伎芸天事務所に就職し、舞台監督として活躍している。

沙悟浄…天竺から戻った後精神を病み、引きこもっていたが、現在は伎芸天事務所で警備主任。

フィリッポス・フリューゲル…フリューゲル家現頭首の叔父。大発明家。録音の実と量産技術を発明する。

デンスケ…フィリッポスが飼っているオウムの一種の妖夢(ヨウム)。聞いた音を完全に録音出来、録音の実を排泄する。

○神々

ダガムリアル…古代神の一人。滅亡したドワーフの祖先神で工芸の神。キャーリーと結婚。

シバヤン…ペンジクの有力神。破壊と創生神。

パトゥニー…シバヤンの妻。慈母の女神。

キャーリー…シバヤンとパトゥニーの娘。ダガムリアルの妻。漆黒の女神。

オニャンコポン…BN達が信仰する漆黒大陸の神。記録の神殿の神官。

○敵

大御所…蓬莱を脱出した元東国国司。

合理キー(仮)…パーサの首を捻じ切った謎の怪力マン。

カペラ…アドミンと同等の宇宙生命体。

ハマジ…憑依されて殺された筋肉兵。

津藝権太夫…異賀忍者の悪霊。大御所の部下。筋肉兵に憑依して草として活動。

◯大氷原

イグルー…村長の娘。

パピーズ…レムリアとゴンドワナを行き来出来る4人の犬人の子(ウラナ、オコ、ノヅリ、セイコのαと4匹の橇犬の仔犬(同β)。

3メタル…初代妖狐の娘白銀丸、初代妖狐の義妹の黄金丸、赤銅丸。

○妖狐の里

リュナ…オコの上の妹。商才に長ける。

(マナ)…オコの末妹。美少女でアイドルマナマナとして活動中。

御供…オコの弟。二娘とメルファに師事し修行中。

ヒデノリ…マナマナ親衛隊長のオタク。リュナを補佐してコンサートツアー責任者になる。

○ルディン村

レイラ…救出された山賊の村の娘。四娘を視認出来る。見鬼。

エール…レイラの姉。凄腕の結界師。

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