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47-7.心の旅

転生したら転生してないの俺だけだった

~レムリア大陸放浪記~


47-7.心の旅


レムリア坊やって、正直マチアスがどうの、ラグナロクがどうのと言うレベルじゃない、最重要人物なんじゃないか?

そのためマーリンはその信条(どうてい)を破り、ナイラスの女神ハトホルの元に走った。


春の始まり、ハトホルが復活する時刻・場所を正確に予測し、復活した女神が最初に見る男になる。

口で言うのは簡単だが、太古の天文学者が日食の時刻を正確に計算した以上の複雑な計算式が必要だったろう。

いつもなら、復活したハトホルは天を仰ぎ、太陽が目に止まる。

そして太陽神ラーと恋に落ちる。

これが大体八割以上だ。


だが稀にすぐ側に人間の男が、運悪く居る事がある。

旅の商人であろうが、農夫であろうが、そして既婚者であってもハトホルはそのものと恋に堕ちてしまう。

そしてハトホルは彼を連れ去り、秋に子を産んで死ぬ。

草木が枯れる冬の到来だ。

そして次の春にはまた復活するのだ。

ハトホルはそのサイクルを毎年繰り返すが、これは地母神信仰の典型的パターンだ。


ハトホルはどこからともなく現れた。とされており、ナイラスの気候は温暖で、冬にも耕作が出来る事を考えると、もっと北の地方から流れて来た女神だと思われる。

ちなみにハトホルが相手にするのは、神々と人間(かつてはエルフやドワーフも)に限定されているが、空を飛ぶ鳥と恋に落ちた。

と言う言い伝えもある。

だがこの鳥は

「大きな水鳥」

であったと言う説もあり、例えばアオサギ神ベンヌの化身だった可能性がある。


もしここでマーリンが首尾よくハトホルのファーストロックオンに映らなければ、レムリア世界の歴史は大きく変わっていただろう。

(※『ソレイジョウ カイテハ ナラヌ』と言う念圧で、ウラナが床に押し付けられているので、この話はここまで)


そんな思いをして、ようやく得た希望の子(maybe)

「レムリアくん(命名:名付けの聖女ミグルディア)」

を、勝手にふらふら旅に出していいのか?

マーリンの態度は余りにも無責任。

と言わざるを得ない。


「案ずるな、昔から言うじゃろ?可愛い子には」

「たびをはかせろ」

ステルが昭和の親父ギャグで返す。

「旅をさせろ。ワシの教える事はもう何もないし、これからも坊のオムツの世話をするだけじゃ」

「まだオムツ取れないの?うちの八咫なんか生後3日で取れたわよ」

「奥さん、種族の違いがあるじゃろ。レムリア坊は001じゃからな」

これは俺にしかわからない表現だ。


石森章太郎※原作の

「サイボーグ009」

は俺たち世代のバイブルの1つだが、悪の組織によって改造人間(サイボーグ)にされた主人公が、悪と戦うストーリーは、後の

「仮面ライダー」

に通ずる。

だが違っているのは、主人公島村ジョーは最初から先にサイボーグにされた8人の00ナンバーと行動を共にしている事だ(※正直ナンバーズはこのグループのリスペクト)。


そして最初の001はロシア人のイワン・ウイスキー(適当なネーミング)。

赤ん坊の時にサイボーグ手術を受け、成長する事なく赤ん坊のまま過ごす001。

だがその頭脳は驚異の発達をし、集団の参謀役を果たし、しゃべれないがテレパシーで意思疎通し、様々な超能力も操る。


※発表当時はまだ石ノ森ではなかった。石森のペンネームは生まれ故郷宮城県の石森(いしのもり) 町にちなんでいたが、誰もがいしもりと読むのために改名したと言う。


レムリア坊もそう言う存在なのか?

「ずっと赤ちゃんなの?ステルあそびたいのに」

「それはワシにも分からん。少なくとも当分は寝たままじゃろう」

「寝たままなのに旅に?」

オコが聞くと、マーリンは肩をすくめ

「透明にな、透き通っておるよ。乳も飲まぬしオムツ換えも不要で楽なもんじゃ」


「それが旅に出ている状態?」

「多分な。いわば『心の旅』じゃ」

「ああ…だから!」

ステルが叫ぶが、妙な節がついている。

今夜だけじゃなく、幾晩も続く旅らしい。


「それで、どこに行かれたのですか?」

師匠が敬語で言う。

正体を知れば知る程、この赤子を敬わざるを得ないのだ。

「そんな事分かったら、ワシも付いていくわい。現世の者も、神界の者も、辿り着けぬ所の様でな」


なんか大体分かって来た。ステルは

「お母さんの所かなあ」

とか言っているが(ステルもそろそろ白虎に会いたいのかな?)、ハトホルは夜間以外は過去の記憶がなく、新しい男とラブラブなはずだ。


俺の推測では、レムリア坊やはレムリア神(宇宙生命体、天御中神の作った生命創造プログラム宇摩志阿斯訶備比古遅神)の暴走を察知したデバッグプログラム、無名神(アノニモウス)が稼働している事は知っていたが、このレムリア坊やは、無名神の派遣したレムリア神の治療(ワクチン)プログラムなのではないか?

などと大胆な推測をしてみる。


だとしたら、今レムリア坊やはアドミンはじめ各派の宇宙生命体への挨拶回り・根回しの最中なのかも知れない。

宇宙生命体同士は原則非接触、不干渉だが、天御中神はレムリア星の生命イベントのプロモーターなので、例外的に接触があるのかも知れない。

『バグが発生し、デバッグを行いますので、今後は僕が窓口になります』

なんて、このプログラムが挨拶回りしているのか?


「では戻りましょう。先生は自前で?」

「配慮には及ばぬ」

とマーリンの姿が消える。


俺たちが急いで反転地に戻ると、石像をパピーズがしっかり囲み、さらにモブ神がかなり接近して警備していた。

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