第一章 第一節 第一話
第一話の投稿です。
初めて書きますので、温かい目で見ていただけると幸いです。
それではどうぞ!!
俺は神谷優斗何のとりえもない18歳高校3年生だ。
今日も朝から、日課の刀の素振りをしてきたところだ。
うちは平安時代から続く由緒ある流派の家だ。つい昨年、流派の免許を皆伝した。
今日も今日とて学校に向かう。毎年ある始業式。慣れたものだ。
見慣れた桜並木、県境の川、いつもどおりの住宅街、路地裏で絡まれてる女の子.....っていつも通りじゃないよ!!
よく見るとヤンキーはぶつかっただなんだと女の子に絡んでいた。
なんでこうヤンキーは絡まないと気が済まないのだろうか...。
はぁ、助けに行きますかね。
そう思い、路地裏へと入っていく。
3,4人の集団のようだ。
「あの~、お兄さん方?その子困ってるみたいだから離してあげてくれませんか?」
すると、金髪のリーダー格らしいヤンキーが近寄ってきた。
「あぁ?なんだお前。こいつがぶつかってきたんだから、落とし前つけんのが道理ってもんじゃねえのか?」
あぁ、ほんとにめんどくさい。少し威圧しますかね。
相手をにらみつけ、殺気を放ちながら低めの声で言う。
「いい加減にしてくれませんか?あなた方を病院送りにしたくはないんで。」
「な、なんだよ。お、お前には関係ないだろ。この子をどうしようが俺らのかっ....。」
更に殺気を込め、言う。
『早く、その子を開放しろ』
「わわわわ、わかった!すぐ消えるから!お、おいお前ら行くぞ!」
そう言って、ヤンキーたちは去っていった。
「はぁ、やっと行ったか....。」
女の子の方を見ると屈んで腕で自分を抱きしめ震えていた。
「大丈夫か?大丈夫なわけはないか。」
そう話しかけると女の子はそっと顔を上げ、お礼を言ってきた。
「助けていただきありがとうございます。どうお礼をしたらいいでしょうか?」
「お礼はいいよ。それより、もう大丈夫か?」
「は、はい。お陰様で。」
そう言って頭を下げた。よく見るとこの子うちの学校の子だな。一年生かな?
「その制服うちの生徒かな?1年生?」
「そ、そうです。1年B組杉浦波留です。」
そうか、この子が…。あいつ一緒に来るんじゃなかったのかよ。
「そっか、波留ちゃんか。俺は神代優斗っていうんだ。優斗でいいよ。うちの学校に来たんだね。」
「じゃあ、優斗さんと呼ばせていただきます。えーっと、どこかでお会いしましたか?」
「いや、あってはないけどね。よく君のお姉さんに波留ちゃんのことを聞いていたからね。」
「あ、もしかしてお姉ちゃんに“優君”って呼ばれていますか?」
「ああ。」
あいつ家でも俺のこと優君なのかよ...。
キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン。
「やば!!チャイムなってる!波留ちゃん、早く行こう!」
「は、はい!」
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そんなこんなでダッシュで教室に向かったのだが...
「さて、神代。言い訳を聞こうか。」
絶賛正座中である...
「い、いやぁ。ちょっと女の子が困ってたんで助けてたら遅れました。」
「はぁ?ドラマの見過ぎで夢でも見たんじゃないのか。」
「ほんとですって、信じてくださいよ...」
「はぁ、まあいい。席につけ。」
「はい...。」
あぁ、ようやっと解放された。
席に着くと、いつものメンツがニヤニヤしながら待っていた。
ほんと腹立つ顔だわぁ。
「よう優斗、お前が遅刻なんて珍しいな。寝坊か?」
今しゃべりかけてきたこいつは中田和樹。イケメン、スポーツ万能、学業優秀、性格良しと非の打ち所がないやつだ。
「だから、女の子を助けたって言ってんだろうが。」
「はい?夢でも見たんじゃないのか。」
はぁ、俺に味方はいないのか...。
「さっき待ったく同じことを先生にも言われたよ...」
「で、その子はどこいったのさ。うちの学校か?」
「ああ。うちの一年生だよ。そんで、そこで俺のバッグを漁ってるおバカの妹。」
「へ?」
「”へ?”じゃないよ。なんで俺のバッグ漁ってんのさ、雪奈。」
そう、この俺のバッグを漁ってるバカこと杉浦雪奈。まあ一応俺の彼女だ。容姿端麗、他は...うん、料理ができるな。うん。
”ムギュッ!!”
「ってぇ!!何すんだ雪奈。」
「だって優君今なんか失礼なこと考えてたでしょ?」
「え、そ、そんなことないって。」
ほんとこいつは人心読み取り術でも持ってんのかね。
「波留に会ったの?」
「あぁ、ちょっとヤンキーに絡まれてたんでな。それはそうと、波留ちゃんに俺のこと言ってたのか?」
「え、う、うん。優君に告白された日に歓喜余って言っちゃったの。ダメだった?」
そう言って、上目遣いで俺を見てくる。
”ぐっ!!”
あぁ、可愛い。これを天然でやってるんだからずるい。
「全然だめじゃないよ。」
雪奈の頭をなでながらいう。
「ゆ、優君。みんな、見てるから///」
そう言われて周りを見ると、みんなが見ていた。
「す、すまん。かわいくてつい。」
「いいけどお家でね。」
「ああ。」
『『『イチャイチャすんなぁぁぁぁ!!!』』』
「うおっ!」
「ひうっ!」
めっちゃびっくりした。おかげで雪奈は俺にしがみついたままだし。
そんなことをしていたら、先生が入ってきた。
「うるさいぞお前らー。授業やんぞ。委員長。」
「はい、起立!」
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いつも通りに授業も終わり、家に雪奈と帰っている途中だった。
いきなり目の前が光に覆われた。
よんでいただきありがとうございました。
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