1日目:初異世界!
────うーん、森だな
僕は、自称神様に飛ばされ、ここに着いてからしばらくの間、意識を失っていたようだ。
僕の制服に、土とか虫がついてるからね…
それにしても…見渡す限り、木しか見えない。
「…うーん、自称神様とお話ってできるのかな?」
「ああ、できるよ〜」
そうポツリと呟いた後、聞き覚えのある声が頭に響く。
「えっ?もしかして、自称神様さんですか?」
「自称じゃなくて、本当に神様なんだけどな、僕…まあ、いいや。この通り、僕と君はコミュニケーションを取れるよ〜」
「これ、どうやってしてるんですか?」
「うん?このコミュニケーションのとり方のことかい?」
「…はい」
「これはね、神の力だよ〜きっと(笑)僕も詳しいことはわかんないけど(笑)」
「…ははは」
────神様でも分からないことってあるんだなー…
「それで、僕とお話したいってことは何か、聞きたいことがあるんじゃないの?」
「あっ、えっと…はい。」
「何?」
「えっと、あの、そのっ…異世界救うって具体的にどうすればいいんですか?」
「うん?わかんないや(笑)まあ、魔王とか倒しちゃえばいいんじゃない?」
────えー、テキトー汗
「あの、ちなみに僕に何か特別な力をあげるとかないんですか?」
「うん、ないよ?」
「えっ?」
「君じゃなくて、キング・レオナルド用の力はあったんだけどねー」
「それって、どんな力ですか?」
「えーっとねー、身体能力強化?」
「あのっ、それって僕には使えないんですか?」
「ふふふ、君に使ってもいいんだけどー、君の体じゃ、その力に耐えられなくて、爆発しちゃうぞ?(笑)」
────えー汗
「それでも、君はその力欲しいかい?」
「いえ、大丈夫です…」
「そっか…じゃあ、僕これからアニメみるから、しばらく邪魔しないでよねっ!邪魔したら、その体、破壊しちゃうぞっ(てへっ)」
「はい…」
────この世界で倒すべき敵って、この自称神なのでは?
「あっ、ちょっと待ってください!」
「うん?なーに?」
「僕、これからどこに行けばいいんでしょうか?」
「そりゃ、どっかだよ、どっか(笑)じゃーね…」
それから、何度自称神様に話しかけても、返事は返ってこなかった…
────まあ、忙しいんだよね、きっと…アニメ見るとか言ってたけど…
「とほほ…どうしよう、これから…(泣)」
僕は、とりあえずこの森っぽい所から出て、あるのか分からないけど、街を探しに行くことにした。漫画で読んだ、主人公達は情報収集のために、街に行っていたのを思い出したのだ。
「ふぅー、とりあえず何もありませんよーに…」
こうして、僕の初、異世界?の旅が始まった…
────こんなの、憧れだけでいいんだけどね…