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「あそ。お仲間は人間じゃないの?」
「第四帝国は、愚かなこっちの人間とは違う。そうやって、先生に教えてもらった」
「へぇ。勉強熱心だこと? もっとイイコト、覚えない?」
純真そうな若い果実にこそ。教えがいがあるというものだ。
「……ねぇ、そろそろ粉砕していい? 破壊と切断もあるけどどれがいい?」
「どれが一番気持ちいいの?」
「うーん。切断かな。ぶった切るのは好き。楽しいから」
「私もっ」
また、チョチョンと魚が飛んだ。どうやら群れで逃げている途中のようだ。
「あと一つだけ質問させて? どうせ私は死ぬんでしょう?」
「お姉ちゃんが死ぬのは、お姉ちゃんが負けた時。僕が死ぬのは、お姉ちゃんが勝った時。そう、脳内が告げているよ。機械の脳みそがそうさせるんだっ」
【ロレンツォ】
【ああ、ナフトは『敵の能力の分析・蓄積』が主任務だったんだよな。いいぞ。どう捌いても。ただし、遺体だけでも残すように!】
【サンキュ、司令官さん】
ふと、モナの方を見やる。敵の目下にして。
【モナ、熱くなるな。むしろ冷たくなるんだ】
そう、冷酷なまでに冷たい思考こそが戦場でものを言う。
「お姉ちゃんって、誰かと通信してた?」
「どっちだと思う? 坊や?」
「うーん。そんな表情を見せるってことは、通信してたと思う」
「正解よ。でも、そっちはどうなの?」
「さぁ。僕に与えられた情報は限られてるから。じゃあ、そろそろ行くよ!」
その刹那、禍々しいオーラがソードマスターの周囲に集まる。そして、具現化。
「一応説明聞く?」
「ええ、その方が燃えるじゃない?」
「僕の能力『狂える(エッジ)剣の(コ)選択者』は、過去に倒した剣を亜空間から取り出せる能力。魔法の刀もあるし、妖刀もあったりするよ。それでも、もちろん戦ってくれるよね? 僕に新しい剣をくれるよね?」
ナフトも構える。
「あんたってさ、坊やってか、ガキだねぇ。なんで武器のことペラペラしゃべりたがるの?」
「うーん。挨拶と説明は丁寧にするように先生に言われているから。それにさ、そういうこと言っていられる内が花だと思うよ。この剣はどう? 今まで倒せた人がいないんだけど」




